第44話 夜の相談
ここまで来ていただきありがとうございます。
「もうダメ……」
そう言い残し、あの夕食を食べ終えたローズはまたすぐに寝てしまった。
食べてすぐに寝ると牛になるとよく聞くがあれはいったい何を表しているのだろう。俺はそうしみじみと思っていた。
「ちょっと、何黄昏てるんですか? 気持ち悪い」
「気持ち悪いは言いすぎだろ」
ひとしきり感動の再会を果たしたカナはいつもの刺々しさが元に戻っていた。いや、少し増したかもしれない。
「でも、よかったな」
俺はカナの頭を撫でる。やっぱりこいつはこうでないとな。あんな悲しい顔は似合わない。
「そうですね、本当に良かった」
カナはまた苦しそうに寝ているローズの顔を愛おしいそうに見つめる。
すれ違っているのには気づいた、が指摘するほどでもないだろう。黙って撫でられてるのとか珍しいし。
「皆さん、今後の相談をしましょう」
ミキさんはそう言ってそっと扉を開き出るように合図する。
取り合えず全員が食堂に入り話し合うことになった。
「これから、どうするんですか? 」
カレンさんの当然の疑問だ。
「そうですね、まず、あの発作の原因は恐らく過去のトラウマが刺激されたことでしょう。カエル様からお話しされた会話の中からそれらしき言葉がありました」
俺も話は聞いたがそんなところあったとは気づかなかった。一体どこなんだろう。
「やっぱり、カエル卿でしたか……。次来た時はトイレの水を使った紅茶を出してやる」
「ダメですよ。カエル様も悪気があったわけではないでしょうし……」
とんでもない暴挙を宣言したカナをサキさんが諫める。
「でも、おかしなところがまだあります」
「それは、なんなんですか? 」
ミキさんは少し間を置いた後口を開く。
「やはりおかしいのです。最近よくなられてきていたローズ様があのような言葉だけで発作が出るとは。普段ならあのような言葉で刺激されたとして起こりはしなかったはずです」
「じゃあ、まさか、ほかに原因があるっていうんですか? 」
「分かりません。ですが一度魔道病院に向かいましょう。何か分かるかもしれません」
魔道病院……?初めて聞いた名前だ。
「ああ、魔道病院とはこの国で一番大きな病院で、魔道施設コモン・バーベンに複合されている施設の事です」
それを察してかカレンさんが教えてくれる。
「でも、もう何回も行ったったじゃないですか。また異常なしって言われて終わりなんじゃ」
カナを口ぶりからもう何度も行ったらしい。
「今度こそ何か手掛かりがつかめるはずです」
「そうですね、もう一度行ってみましょう」
まあ、ミキさんとカレンさんがそう言うなら俺は異論がないが……
そうして明日にでもその病院に行くことが決まった。ミキさんの料理が原因で何か引っかかたりしませんように。
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