第104話 眼鏡属性
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窓から朝の陽ざしが差し込む。程よい明りに大体の時間を把握する。特に何もなく、ただ時間が過ぎていく。気が付けばもう、朝になっていた。いつもと同じ時間、時計を見て確かに確認した。ベッドから起き上がり、服を着替える。この時間に起きるのもそこまで大変でもない。眠くないことはないが、あのころから比べると早く寝ているせいだろう。
俺は身だしなみを整えると部屋を出る。この時間は屋敷のみんなはもう行動している。ローズはよく図書室で本を読んでいるが、それ以外は何か仕事をしていて、この時間からは俺だけだ。俺も、仕事をすべき何だろうが、朝はそもそもそんなにすることがないらしくこの時間まで休んでいてくれて大丈夫とのことだ。それに、来週からは道場にも行く週がでてくるのでその疲れを考慮してくれて朝の仕事は抜いてくれているのだろう。
ローズに挨拶をするために図書室に向かう。朝のローズとの挨拶は最近日課となって来ていた。何を話すかと言うと、特に決まってはいない。今日のこれからの話だったり色々だ。
図書室に入ると、そこには青い薔薇が咲いていた。青ローズだ。お淑やか、清楚さ振り切った紅い方とまるで別人なローズ。窓の側の席で、本を読む姿は少し見惚れてしまうほどに綺麗だった。
「おはよう」
「おはようごさいます」
ローズは俺に気が付くと、優しく挨拶を返してくれた。そして、その顔にどこか違和感を感じる。特に目のあたりに……。
「どうしました? 私の顔に何か付いていますか」
「えっと、付いてない? 自分で掛けたんじゃないの、その眼鏡」
いつもと正反対の青い服に身を固めたローズは青い縁の眼鏡をかけていた。
「あ、そうでした。どうですか似合ってますか?」
眼鏡をクイッと持ち上げ決め顔をするローズをスルーする。
「似合ってるけど……お前目悪かったのか?」
「いえ、そうではないのですが。私の聖痕はまだ、使いこなせていないのでこれで軽減しているんです。会う人みんなを魅了していたら大変ですから」
そう言えばその女神の聖痕って赤ローズの時はどうしていたんだろう。あの時は魅了とかそんなの感じなかったけど。
「その力って赤い時はどうしてるんだ? 実はそっちだと制御できてたりしてたのか?」
「それはですね、そもそも今の私と赤い方は力が違っているんですよ。同じ痣ですけど。青い私は魅了で――」
「で……?」
「……すいません。続きはまた今度と言うことで」
何かに気が付いたのか、何かを思い出したのかローズはそそくさと部屋を出て行ってしまった。続きが気になるが、何か言えないわけでもあるかもしれない。あまり聞かないようにした方がいいのだろうか。
前もこんなことがあった気がする。ミキさんがあのカエル枢機卿の話をした時に……。時間があればあの話をもう一度聞いてみよう。何か、聞かなくちゃいけない気がしたからだ。
俺は少し早いがダイニングに向かった。
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