4話 抽選と基本的ルール
「ルールーさん。私も気になりますね。このゲーム、結局どんな感じで始まるんですか?」
聞く結愛。
「んー、まあそうですね。最初は『抽選』ですね」
そういうルールー。
「抽選? 何か決めるんですか?」
聞く結愛。
「要するに、まず順番を決めます。んで、一番の人から日本の都道府県どこかを取ってもらうんですよ。まあ、沖縄は無理なんですけど」
そういうルールー。
「は? なんで? 沖縄だって日本でしょ?」
聞く結愛。
「あー、そうですよね。そうなんですけど、まあ、色々事情がありまして……。ま、ゲーム的な問題ですよ。戦国時代頃は独立国でしたしね、沖縄」
そういうルールー。
「ふうん、まあいいや。で、どこを取ればいいわけ?」
聞く結愛。
「それを教えちゃうとゲームにならないじゃないですか。このゲームでは、どこの都道府県を取るかによって戦略や戦術が変わってくるんですよ。ま、色々考えてみてくださいよ」
そういうルールー。
「ふうん、なるほどね。樹はどう思う?」
聞く結愛。
「うーん、まあこのゲームの概要についてよくわからないんですけど。そもそもどうすれば勝ちなんですか? このゲーム」
そう聞く樹。
「ん、まあそうですね。要するに自分たち以外全員倒せば勝ちですよ。もちろん相手が降参したり従属したりした場合もね。まあ、マルチプレイで従属しちゃう人あんまりいませんけどね」
そう言うルールー。
「要するに全員倒せばいいんでしょ! よーし、頑張るぞ! オー!」
気合を入れるオリバー君。
「割と乱暴なゲームなんだね…… 楽しめるかな、ボク」
不安になるノア君。
「ま、どうせゲームでしょ? 痛かったりしないよね?」
聞くソフィア。
「当たり前じゃないですか。VRゲームでの痛覚は厳しく規制されてます。絶対に痛い事はありません」
そういうルールー。
「ならいいけどね……。でも楽しめるかな、私」
不安になるエマ。
「ところで、都道府県ごとに違いとかはあるんですか?」
聞く樹。
「良い所に気付きましたね。実は大した違いは無いんですけど、武将が居たりしますね」
そういうルールー。
「武将? 戦国武将とか?」
聞く結愛。
「そうですね。いわゆる戦国武将ですね」
そういうルールー。
「ちなみに武将は何の役に立つので?」
聞く樹。
「武将が居ると、色々ボーナスがありますね。と言っても、一人につき一人の武将までしか使えないので、二人までしか使えませんけど。強い武将と賢い武将が居ますね」
そういうルールー。
「へえ、歴史のゲームってわけですか? 私あまり詳しくはないんですけど……」
そういう結愛。
「俺知ってるよ! 織田信長とかでしょ!」
そういうオリバー君。
「徳川家康とか?」
そういうノア君。
「それぐらいなら知ってますけど。出てくるんですか?」
聞くソフィア。
「ええ。どちらも愛知県に出てきますね。狙ってみてもいいかもですね」
そういうルールー。