表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
66/118

66

 落ち着いた感じの兄と安定感のある母親に夫人と子供たちを預け、私は城に戻った。部長室に入ると、夫人から預かった封筒を取出し、机の上にモザイクのかかった画像を置いて眺めた。

「失礼します」

 グリンが入って来た。

「レンの調査員を呼んでもよろしいですか?」

「ああ、こちらにお呼びしてくれ」

「それは?」

 机の上の画像にグリンが目を止めた。

「ハルタンのラスキングという潜水艇乗りが撮ったのものだ。トゥビンはこれを夫人に預けた。そうだ、トゥビン夫人とその二人の子供、それに身を寄せたご家族の身の安全を確保するよう、ユリアに伝えてくれ。これを手に入れたこと、入手先は内密に」

「わかりました。しかし、また、ハルタン……」

「ハニヤスはハルタンに行った。メヌエットはハルタンに送られている。ハルタンの治安部が映像の入った記憶媒体をゼフィロウの技術者に送り、解析した技術者は殺された。そして、おばば様を通してハニヤスが私に確保するよう依頼してきた人物もハルタンの者だ」

「ハニヤス殿、そして大巫女様まで。レンの調査が終わったら、またハルタンに行かれるのですか?」

「ああ」

「あの技術者の遺体。気になります」

「ここにハルタンに繋がりのある者がいる。レンの調査団は何か嗅ぎ付けたかな?」

「お待ちしていると伝えます」

 グリンが部長室の電脳からレンの調査団の団長と連絡を取った。

「すぐに来られるそうです」

「うん」

 私は画像を封筒に戻し、制服の内ポケットにしまった。


評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ