4曲目 〝歌姫〟と金色がかった双子
目が覚めた。
先程から妙に少し、少しだが五月蝿い気がする。
雨音はパジャマのまま玄関に行く。
まだ少し寝惚けていたからか、魚眼レンズで外に居る人物を確認せずに出た。
「?」
あれ、おかしい。右、左、右。誰も居ない?不思議に思いつつ、 仕方がないので扉を閉めようとすると、
「います、いますよー! ここ、ここですぅー」
「いてる、いてるよ! ここに、いてるってば」
ズボンを引っ張られる感覚に視線を落としていくと、其処には可愛らしいポニーテールの女の子が居た。僕の視点的に言って女の子の左隣には同じ金色がかった茶髪の男の子がピョンピョンと跳び跳ねながら存在を主張している。背丈も丁度同じ位である。
だが、この子供達は自分の知り合いではない。
話を聞こうと思い、しゃがむ。
すると、
「おにいさんは、えーっと、あまねさんで合ってますかー?」
「おまえ、アマチだよなー?」
唐突にそう聞かれたので少し驚きながらも答える。
「うん、そうだよ。えっと、君達はこんな時間に何のご用かな?」
「うーんと、おねえさんがね、『私の代わりに、雨音さんに謝っておいて欲しい』っておっしゃってたんですぅ」
「んっと、ホルスの次にかわいーおねーちゃんがいってたんだよ! 『アマチに謝っといてくれ』ってな」
「もぅ、カルトってばー、おねえさんのほうがかわいいよー! それにおねえさんはそんならんぼうなことばづかい、しないでしょ?」
「そんなことないよ! ホルスくらいかわいーいきものはいないぜ?」
何だろう、凄く惚気話を聞いている気分になる。
ポニーテールの女の子がホルスで、元気いっぱいな男の子がカルト、なのだと思う。
「そのお姉さんって云うのは、あー、〝歌姫〟さん?の事かな?」
尋ねると、同時に元気よく返事が返ってきた。
「「そうだよ! このまちでいっっちばんかしこくてやさしくてうたがじょーずなひとなんだ!!」」
日常生活が忙しいです。
権限エラーと出て、一発目にきちんと投稿出来ない事が悩みでもあります。