再び花の御所
義教と梶井義承が相談してから2日後のことであった。
義教から都にいる守護大名は花の御所に呼び出された。
赤松家の事件からは、5日が過ぎていた。
「何の御用か、お聴きか?」
「さて?」
そんな会話があちこちで交わされている中、義教が現れた。
「御所様、今日は?」
管領、細川持之が皆を代表して発言した。
「皆に集まってもらったのは、先日の赤松邸での一件のことだ。」
「あの件であれば、既に、決着を御所様自らつけられましたが…」
「そうなのだが、吾はあれから考えた。
武家の棟梁となる将軍家に兵が足りん。
兵を動かす時はそなた達に借りる始末だ。
そこでだ。吾に土地と兵をしばし、貸してくれんか?」
「ご、御所様、お取り上げではなく貸すのですか?」
「そうだ。そなた達の土地を10年だけ借りたい。場所は、大名一人につき今の土地の少しである。それと、兵は、それぞれの守護代から借り受ける。
借りる上には証文も書く。
これ、義承。」
梶井義承が証文らしきものを持って入って来た。
「御所様これは?」
「借りる土地と兵と大将の証文だ。」
この証文を作るのに、義教と義承は、2日間を費やしていた。
「反対の者あらば、遠慮なく申すが良い。」
「いや、御所様、お貸しするだけなら反対は致しません。」
既に守護大名達の中に義教に反対する者はなかった。