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逃走
信長に言われるがまま、手を引かれ走った。
「もう会えないかと思った・・・。」
「何を言うておる!」
信長はおとめの方を向いた。
「必ずやおとめの所に向かう、と言ったであろう?」
「うん・・・。」
「これからもそうだ。 絶対におとめを一人にはしない。」
(ああ、やっぱり好きだなあ・・・・)
「それにしても、義満の奴は許せん。」
「ああ・・・。」
「何故妻になっているんだ?」
「それは・・・」
「ちょっと待て!!」
この声は・・・・
「お主はわしの妻!」
(義満!?)
「そなたの都合で何を_____」
「いや、そうではない。」
(どういう事?)