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タイムトラブル!  作者: 栗原雪
第1章 SENGOKU period
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本能寺の変

織田軍は今、中国地方に向かっている。


(結構暗くなってきたな・・・)


「殿! 到着いたしました!」

「ほほう、ここが本能寺か。」

「結構大きいねえ~。」

「そうだな。」


中はよく見るお寺と同じだが、広さは十分だった。


「信長様のお部屋とおとめ様のお部屋はあちらになります。」

「え!?」

部屋が隣だ。

「恒興!?」


「たまたま部屋が隣なだけです。」


===


(たまたま、と言われても気になる。)


時刻は夜の3時ぐらいだろうか・・・


(寝ちゃ、起きてが続いて目が覚めた・・・)

(信長起きてるかなあ)


「信長~?」

「・・・。」

「起きてる~?」

「ああ、おとめか。」


部屋が一続きになっているから襖を開けたら会える。


「開けるよ~?」

「おう。」


「寝れぬのか?」

「うん、ちょっとね。」


「何かはなそーよ。」

「そうだな、お主とわしが出会ってから早数ヶ月経ったな。」

「うん。」

「お主と話していると何か未来を感じると言ったが、どうしてじゃ?」


「実はね、私未来から______ 」


「矢を放てーーーー!!」


外からものすごい声が聞こえる。


「何!?」

「襲撃か!?」

なにか外が明るい。


「きゃあ!!」

燃えている矢が襖に刺さった。


信長は外につながる襖を開けた。

「光秀、お前か・・・。」

「え?」

謀反(むほん)だ。 光秀によっての裏切りだ。」

「そんな・・・。」


会話しているうちに建物がどんどん焼けていく。


===


「皆のもの、逃げるのです!!」

「恒興様!! 殿は何処へ!」

「信長様は、信長様は・・・」

うつむく恒興。


「もう、助からないかもしれません・・・。」


===


「どうするの!?」

「これも運命、織田はもはや、ここまで。」

(それって・・・)


「人間の50年の生涯は儚いものだ・・・。 死なない者は存在しない。」

「信長?」

「おとめ、まだあそこの隙間から外へ出られる。 逃げろ。」

「信長も一緒に___」

「武士は逃げるなど許されない。」


(そんなの絶対嫌だ。)


「何言ってるの・・・?」

「?」

「何で、そんなにも簡単に命を捨てようとするの?」

「・・・。」

「誰よりも平和を願っているんじゃないの? そんな人が自ら命を絶つなんて・・・」


「絶対に許さない。」

「おとめ______」


おとめは信長の手を取った。


足の回転をものすごく速くして、必死に逃げる。

こんなに一生懸命走ったのは初めてかもしれない。

(もうすこし・・・)


ついに、出口にたどり着いた。

急いでそこを抜けると、本能寺の周りは塀で囲まれていた。


「ど、どうしよう。」

「登るしかないだろう。」

信長は塀を登り始めた。


「信長_____」

「おとめも早くこちらに来い。」

(登るしかない・・・)


塀は割と高く、下を見ると降りれなくなりそうだ。


「よいしょっと。」

(と、とりあえず、登るのは出来たけど・・・)


いざ降りるとなると怖い。

「おとめ、どうしたのじゃ?」

「こ、怖い・・・」


「落ち着け、わしが必ず受け止める。」

「えっ!?」

「わしを信じろ。」


(大丈夫。 きっと大丈夫。)


おとめは飛び降りた。


ドスン。


信長は受け止めてくれたが、バランスが取れずおとめが押し倒すようになってしまった。


「イタタタ・・・」

「怪我は無いか?」

「うん。」


何か妙に周りが明るい。


「何か、おかしくない?」

2人は周りを見回した。

「本能寺が無いな。」

「本当だ!!」


(何だかこの感覚1度味わったことがある気がする・・・。)


これって、もしかして、タイムスリップ!?


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