新たな作戦
「殿~! 大変です。」
「なんだ」
「甲斐の武田氏が尾張に攻めてきます!」
「すぐに兵を挙げよ。」
「はは!」
「おとめ、どうする?」
(あ~、直視できない・・・)
「やめるか?」
(でも、この目で見届けたい・・・)
「行く。行きたい。」
「そうか。では、こうするのはどうだ?」
「何?」
「今回はとっておきの策を練ってある。」
「とっておき?」
「そうだ。 火縄銃を使う。」
「ヒナワジュウ・・・」
そう言うと、信長はそれを取り出した。
!?
「銃!!」
「そう。これだ。」
「まあ、少々残虐だがな・・・」
「・・・。」
「そうなると思った。」
「え?」
「だから、戦地には行かない。」
「?」
「これで戦うのだから、もっと効率よく、安全に戦うのだ。」
「はあ・・・」
「おとめは、遠くから見ていれば良い。」
「わ、分かった・・・」
(なんだかんだ、戦場に着いたけど。)
「織田軍並べい!!」
今回も信長の背中に預けておとめも参加。
すると、兵たちが3,4人ぐらい縦に並び始めた。
「あれは何?」
「ああ、あれか。」
板的なやつが兵たちの前にズラリ。
「あれは、矢が飛んできても兵に当たらぬようにな。」
「あ~なるほど。」
すると、始まりの合図なのか、一斉に声が聞こえてきた。
「皆の者!弾を放て!」
一斉に銃撃開始。
すると、さっき撃った兵は後ろに下がって、弾を入れている。
(そういうことか。これなら、確かに効率良いし、板?で安全だ)
(でも、やっぱり怖い・・・)
おとめは信長の背中に顔をつけた。
「うおおおおおおお!」
「我ら織田軍の勝利だ!!」
「勝った・・・?」
顔を上げるとみんな喜んでいる。
(速くない?)