その後・・・
「市とは、お主か。」
「はい。」
「これから仲睦まじい夫婦になろうな。」
「よろしくお願いいたします。」
◇◇◇
その頃織田家では・・・
「進めーーー!」
(まさか、こんなにも早く戦が始まるなんて)
(えーっと、相手は朝倉家だっけ? 何が原因なんだろう?)
すると・・・
「殿! お市様からこのような物が・・・」
「何だ?」
信長は包みを開けた。
その中には袋の両端を紐で結んだ小豆が出てきた。
「何これ?」
「・・・。」
何だか信長は険しい表情をしている。
「どうしたの?」
「同盟を破ったのじゃ・・・。」
「え・・・。」
「朝倉家とは敵対しない、という項目を破ったのじゃ。」
「それと、何で小豆?」
「織田家は前も後ろも塞がれておる、つまり浅井家がこっちに向かっている。」
「長年、朝倉家と浅井家は親交があったのです。」
「恒興さん!」
「殿、一旦ここは戻って出直しましょう。」
「そうするか。」
◇◇◇
「あくまで、予測ですが浅井家は板ばさみではなかったのではないでしょうか?」
恒興が言った。
「ならば・・・」
1人の男が話し始めた。
「何だ? 光秀?」
(ミツヒデ? 誰だ?)
「あの袋から考えると、浅井家は朝倉家に付くことにした・・・、ということですね。」
「光秀、流石だな。」
「ありがたきお言葉。」
(? なんかこっち見られた?)
「あんなにも良い奴でおったのに、裏切るとは・・・」
その表情は、怒っているように見えた。
「殿! 浅井家を攻撃いたしましょう!」
(!! 秀吉・・・。)
「猿、何故そんなにも張り切っておるのだ?」
「え~っと、それは・・・」
(こりゃあ、お市さん目当てだな。 自分が救ってお嫁に貰おうって魂胆だな・・・)
「ほらアレですよ! 裏切った者は信用出来ないじゃないですか!」
「うむ。」
「殿。どうされますか?」
「これより、織田軍は出陣する!」