表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
4/26

04-2/18--->2/28-新たなる舞台へ向けて

 2/18--->2/27 偉大なる権力


 ソウとユーメイは午前中に勉強をする。高校入学に向けての下準備である。

 特に、ソウは中学校中退というあまりに悲惨な経歴の持ち主であり、かつてはまっとうな手段では高校入学どころか高校受験すらできないような有様であった。彼の学力はそれに準じた極めて低いものであり、実質的に小学校卒業レベルだった。学力を上げておかなければ、泣きを見ることとなるだろう。

 そんなソウがどうやって入学条件を満たしたかについては、後々語るかもしれないし語らないかもしれない。




 2/28 勉学の風景


 その日の午前中も、ソウとユーメイは同じコタツで勉強していた。といっても二人の間にさして会話があるわけではない。というか、皆無である。まさに並んで勉強をするだけ。


 ソウは因数分解の勉強をしていた。高校数学においては方程式を解く基礎中の基礎となる概念である。彼が勉強を始めたのは三ヶ月ほど前であるが、小学校卒業レベルから始めて高校初期まで学習し終えているのだから、なかなかの習得速度である。

 ソウは左手一本でページを繰り、数式を書き付けていた。それに対し、右腕はだらりと脱力させている。当然動作がぎこちない。その上、恐ろしく字が下手である。


 一方のユーメイは微分積分の勉強をしていた。高校以後の数学においては、こちらも基礎となる概念である。高校入学以前の予習としてはかなり進んでいると言るえだろう。学校によって違うが、微分積分は平均的には第二学年で学習を開始する。

 ユーメイは参考書を読み、演習問題を解き、答え合わせをし、不明な点は考え込んで解決し、勉強を順調に進めていた。その様相は静謐に泰然としている。


 やがて来るその時に向けて、二者は二様に筆を走らせる。




評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ