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020-4/9-あ、何だか真面目に見える

 放課後。怪奇部部室に前日と同じ面々が集合した。

「で、どうするんだ?」

 昨日貸したレンズを受け取りながらソウは瑞季に問いかけた。

「もう少し詳しく事情を説明して」

「もう十分説明しただろうが」

「してない。金庫から魑魅魍魎が逃げ出したことくらいしか分からなかったわ」

「その魑魅魍魎などを金庫に叩き返すかぶっ殺すかして、社会の迷惑にならないようにするのが怪奇部の部活動。でもって俺がその部長」

「何であんたが部長なのよ」

「気にするな。どうせ名前だけなんだし。で、結局どうするんだ?怪奇部の部活動を行うのか、退部するのか、それとも幽霊部員になるのか」

「私は怪奇部に参加するわよ。なかなか面白そうだし。篤志と八穂はどうするの?」

 瑞穂は会話をほとんど傍観するだけだった二人に尋ねる。

「俺も、まあ、面白そうだしやってみる」

「私も同じ」

「というわけよ」

 瑞季はソウに視線を戻す。

「それならやってもらいたいことがある。これを見てくれ」

 ソウは昨日職員室で渡された封筒から、十枚ほどの紙を取り出し長机の上に置く。

「ここに記されているのは、金庫から逃げ出した霊的存在についての情報だ。霊的存在ってのはオカルトな存在を全部ひっくるめた呼称とでも考えてくれ。頼みたいのは、霊的存在を探し出して俺に報告することだ」




「といった具合に落ち着いた」

「それは良かったですね」

 Jタワー1301号室、その夕食の席。ソウとユーメイは食後の茶を飲んでいた。

「しかしソウは結局、名実共に部長の役割になっているようですが」

「そりゃあそうだろ。こういったことに関する経験者は俺しかいないんだし。いや、一人微妙なやつがいるか」

「求遠路八穂さん、でしたか?」

「ああ。失せ物探しの求遠路の長女らしい。才能は無いと言っていたが、あれは別口の才能があるようだな。べには『本人に聞け』と言っていたが、あいつがそういう態度を取るということは考慮に入れなくてもさして問題は無いのだろう。ただ、少し気になることがある」

「何ですか?」

「ふと思い出したんだが、似たような顔を以前見たことがある。気のせいかもしれないが」




学園魑魅魍魎跳梁跋扈編へと続く可能性がある。

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