表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
黒鱗の狩人~龍人少女の狩猟日記~  作者: アルニクツエル
凍てつく北風の元へ

この作品ページにはなろうチアーズプログラム参加に伴う広告が設置されています。詳細はこちら

8/41

8話:鉱石納品と錬金術

 周辺探索を行った翌日。俺は採掘した鉱石を背負って鍛冶屋に来ていた。


「おっ、来たな」


「えぇ、来ましたよ」


 おやっさんはどうやら区切りの良い所だったのか休憩中だったのかは分からないが奥の暖簾から出て来た。

 今日鍛冶屋に来たのは鉱石納品の依頼の件もあるが、他にも武装に関して依頼したい事もあったからだ。


「とりあえず採掘した鉱石はこれね」


「おぉ、ありがとう」


 渡した鉱石の満載したバックパックをまるで小石でも持つように軽く持ち、中身を作業台に並べていく。


「黒にハーティライトに……デモニアか!こいつぁ良い!」


「炉の強化にはもってこいだと思うけど、どう?」


「確かにこれなら申し分ない。報酬を多めに上乗せしておこう」


「それは良かった。それと作って欲しい物があるのだけど」


「ほほう、武器の製作依頼か?」


「武器と言えば武器ね」


 以前から設計図自体はちょっとずつ書いてたけど作れる技術力が無かった。だが、おやっさんなら作ってくれるだろう。

 持って来た設計図を作業台に広げて見せる。


 設計図を見て唸るヴォルフのおやっさん。しばらくして顔を上げてこちらを見る。

 

「大体わかった。作れると思うぞ」


「想定通りの使い方……出来ると思う?」


「ふむ……可能だろう。だが、問題は巻き取りだな。それはこっちで考えとくよ」


 見せた物はフックショットの設計図だ。機動力と遠距離攻撃能力の向上を目的として設計した。

 設計図通りの機能なら火薬によって狩猟銃の弾とワイヤーフックを発射できる。

 錬金術の技術と知識で狩猟銃は作れる。でも、硬質な金属を細いワイヤーに出来る技術力は俺には無く、こうして依頼する事にしたのだ。


「製作はすぐには無理だな。炉の改修もあるし暫く時間をくれ」


「分かりました。完成したら教えてください」


「それはそれとして、お主の武器は良いのか?それはギルドからの借り物だろう?」


「そう……ですね」


 素材を集め、装備を作り、自己を高める。これはハンターを強くする基本である。

 貸出品であり、強さで言えばあまり強くない。貸出前提で量産品だが耐久性が高いだけだ。


「じゃあ、作成をお願いします。また素材取ってきますから」


「そうか、じゃあ何を持ってくるか楽しみにしておこう」


 鍛冶屋を出て、帰路に就く。

 今日はフィールドには出ない休みの日。だが、ハンターはフィールドに出る以外にもやることは多い。

 装備の整備、モンスターやフィールドの記録、治療薬や解毒薬の補充等々……。


 それに、俺には他にもやることがある。


「戻りました」


「お帰りなさい!」


 帰ってきた俺を待っていたのはエリカちゃんだ。待っていた理由は勿論。


「さぁ、授業を始めましょう」


「はい!」


 錬金術の為だ。

 エリカちゃんを奥の錬金術用の部屋へ招き入れ、扉を閉める。


「さて、今日から授業を開始していく訳だけれど。まず、今日は錬金術とは何かを説明しましょう」


 作業台の上に粘土を置く。これは至って普通の粘土だ。雑貨屋で売っていたのを買ってきた。


「分かりやすく言えば……錬金術とは粘土のような物ね」


「粘土……ですか?」


「本質的には違うけれど、イメージとしてはわかりやすいと思う」


 粘土の横に粉末状にしたラムの葉(傷薬の元)とライラの実を置く。


「このふたつは違う物、でも粘土で引っつけて1つの物に出来る。他にも剣を粉々にして別の……斧とかにだって出来るわね」


「なる……ほど?」


「でも、粘土は使えば消える。手数料がかかるって所かしら」


 この説明は錬金術の1側面に過ぎない。錬金術にはもっと色々な力があるが、今は置いておこう。


「じゃあ、早速簡単な物を作ってみましょう」


 折角作るなら効果が実感できる物にしよう。見栄えも気にしておきたいし……。


「石鹼……かな」


 グリセリンソープなら綺麗で、直ぐに作れて、実用性もある。

 引き出しから作り置きしていたグリセリンソープの塊を取り出し、手のひら大に切りだす。

 幾つかの液薬や粉末の入った小瓶を作業台に並べていく。これは傷薬やローズオイルと言った物で、石鹸に混ぜるための物だ。


「さて、今から作るのは薬草石鹸ね」


「薬草石鹼ですか?」


「指って荒れやすいでしょう?それを薬草で癒すのよ。他にもちょっとした切り傷なら治せると思うわ。何より綺麗」


 試作品として何種類か完成品の宝石のような石鹼を置いていく。赤い花弁と緑の葉のバラにかたどられた物、夜空の様な深い青に眩い星々の様な様々な色のついた星型八面体……等々、趣味と暇つぶしと売ると良い値段になるので作っていた物を並べていく。


「今から作る石鹸は作りやすくて、綺麗なのが魅力ね」


「綺麗です!」


 並べた作品たちに目を輝かせ、1つ1つ見ていくエリカちゃん。

 見ている感じ掴みは良さそうだ。鉛筆と紙を一枚用意して、テーブルに出す。


「ここに並べている物は実用性はあんまりないわ。こんな形の物じゃ手は洗いにくいからね。まずはどんなものが作りたいのかを考えてみましょう」


「どんな物……ですか?」


「そう、例えば傷を治すような石鹼や良い匂いのする石鹸とかね、逆に手に着いた匂いを消すとかもあるわ。付加する効果によっては素材そのものに色があるからまずはそこから決めてみましょう。勿論デザインを優先しても構わないわよ?」


「分かりました……」


錬金術は等価交換って言うか変換が近いかな?

エリカちゃんに教えてるのは初歩って言うか、小学生に理科の実験するようなもの。

初日なんで概要の概要だけ教えてます。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ