31話:宝石空洞
前世つまりは地球には水晶の洞窟が外国にあると聞いた事がある。厳密には水晶とは違うらしいが、巨大な白い結晶体が洞窟の中を埋め尽くすほどあったのを覚えている。
そして、目の前には多種多様な宝石の柱が至る所に生えており、輝く金属結晶がまるで芸術作品のオブジェのようにそこら中にある。
「壮観……ね」
「あぁ……こいつぁすごい」
見渡す限り宝石や貴金属が山ほどあり、王城の宝物庫のようだ。天井からも数多の人が乗れるほど巨大な宝石柱が伸びており、あの宝石柱1つでどれ程の価値があるのか計り知れない。
変質性結晶体が周囲を照らしており、松明などが無くともしっかり視界が通っている。
ピッケルを2つ取り出し、1つをおやっさんに渡す。
「おぉ、ありがとう」
「私は宝石を見て来るわ。おやっさんは金属系をお願い」
「あい分かった」
周囲の鉱物を世界の小窓を使って確認していく。
大きい物や見た事の無い物を重点的に調べてゆく。
名称:ドラゴンスケールクリスタライト
レア度:Ⅴ
分類:宝石
名称:コロフィスサファイア大結晶
レア度:Ⅳ
分類:宝石
他はエルーフェンレッドベリルやフェステル翠玉が多いな。
やはり火山やそれに類する場所で採掘できる変質性結晶体は火が多いな。次点で風や雷と言った所だな。
「噴火の時に発生する火山雷等が内包されていると見て良いかな」
流石に超大型の結晶体は持っていけない。だが……なるべく大型の物をなるべく傷をつけないように掘り出そう。
とは言え……。
名称:巨大水晶
レア度:Ⅲ
分類:宝石
名称:巨大エメラルド
レア度:Ⅲ
分類:宝石
超大型の結晶はさほど希少性の高い物ではなく、ただのクリスタルや貴石が殆どだな。
只のクリスタルや貴石は宝石としての価値は勿論あるが、俺にとってはもはやただの石ころも同然だ。
内包する物は様々だが、主に自然現象や龍災と言った災害によって変質した物がこれらの変質性結晶体と呼ばれる宝石だ。
「とはいえ、それに気づいてるのは私くらいか」
ただ光る宝石くらいにしか思われてないのはありがたいわね。
別に宝石だけしか採掘している訳では無い。エンティフレイン鉱石と言った金属鉱石等の鉱脈も見える。
周囲の大型の変質性結晶体は大体集めきったか……。小型の物も集めれば錬金術で大型の宝石に合成出来るが、純正の結晶と比べれば効率は良くない。
「小さいのは置いておきましょうか」
取りつくすのも悪いし、良いのだけ貰って宝石関係は終わろうか。後は金属鉱石系だけど……おやっさんはどうかな?
「おやっさん、そっちはどう?」
「おーばっちりだ。見てくれ」
名称:テルブラム鉱石
レア度:Ⅴ
分類:鉱石
名称:スティルヴァ鉱石
レア度:Ⅳ
分類:鉱石
「おぉー……加工できるの?」
スティルヴァ鉱石はハーティライトと近い性質に感じるが、テルブラム鉱石は重くずっしりとしており海を持ち上げているかのようだ。
「あったりめぇだろ。秘伝の技があるんだよ」
「それはすごい……のかしら?」
「実は弟子に伝え損ねた技術だがな」
マジかよこのおっさん……。
「何はともあれ、お互いたらふく採ったみたいだな」
「どうせこの洞窟の全てを持ち帰ることはできないわ。なるべく良いものを優先したけど」
「そりゃそうじゃろ。おらぁ金属担当だったがよ、それでもこれはお主に渡しておこう」
そう言っておやっさんはこぶし大の何かを渡してきた。
「これは……」
「俺の目に見ても珍しい物だと思ってな。でっけぇ水晶の中にあった物を掘り出しておいた」
受け取ったそれを確認して息をのむ。
名称:ドラグニカ変彩金赤大宝柱石
レア度:Ⅶ
分類:鉱石・宝石
「……ありがとう。大切に使わせてもらうわ」
「あぁ、そうしてくれ。もういい時間だしな帰ろう」
「えぇ、この場所を報告すればそれなりの金額になるから山分けね」
「任せる」
名称:ドラゴンスケールクリスタライト
レア度:Ⅴ
分類:宝石
まるで竜の鱗のように見える形状で、龍脈の影響を強く受けたピュールクリスタルが様々な鉱石と反応して出来上がった虹色に輝く希少性の高い宝石。
様々な色が内包されていることから親和と調和の象徴とされており、祭事などで用いられる。
様々な鉱石等と混ざった影響で硬度や靱性が高く、大抵の金属よりも硬い
名称:コロフィスサファイア大結晶
レア度:Ⅳ
分類:宝石
内部に太古の雷の力を内包し、常に揺らめく輝きを放つ大型の玉石。
適切なカッティングを行う事で何倍にもその輝きを増す。
大きく内包している太古の雷に比例してその輝きはただのサファイアを石のように感じさせる。
名称:テルブラム鉱石
レア度:Ⅴ
分類:鉱石
紺色に近い深い青の鉱石
超高温でも全く揺るがない高い耐熱性と万力の力を込めようとも曲がらず、腐蝕や分解もされず、欠片も傷もつかない超高硬度故に鉱物食モンスターすら食べない鉱石。
良質な金属を精錬できるとされる謎の多い鉱石で加工難易度の高さからほとんどの鍛冶師が匙を投げる。
名称:スティルヴァ鉱石
レア度:Ⅳ
分類:鉱石
ハーティライト鋼よりも強靭・剛健な良質な金属を精錬できる。
精錬できるスティルヴァ鋼は熟練の鍛冶屋でも扱うことは難しく最上位のハンターが扱う装備によく使われる
名称:ドラグニカ変彩金赤大宝柱石
レア度:Ⅶ
分類:鉱石・宝石
龍脈と呼ばれる特殊な場所かつ、真龍が付近に存在したことのある複数の性質を持つ土地で、鉱石が豊富に採掘できる場所と言う秘境でしか入手することが出来ないアレキサンドライトに似た性質を持つ鉱石。
かつて存在したされる幻の宝石。
だが加工が非常に難しく。鍛冶師すら投げ出すほど硬質・強靭でこれを加工できるのはかなり腕のいい錬金術師のみだ。
そもそもの希少性だが他に類を見ない程大きく、常に揺らめく輝きを放つ大型の柱塊。日中は赤く、夜は青く輝く。
適切なカッティングを行う事で何倍にもその輝きを増すがこれをどうにかできる技術を持つ者は少ない。
例え削りだされた粉でさえ一匙で一生を遊んで暮らせる金になるだろう。
その希少性故に謎が多く研究者も追い求める宝石。




