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もし幼馴染に振られた俺が美少女ダンスグループのマネージャーになったら  作者: uruu


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78 朝

 うちの朝飯はだいたい母親と一緒だ。父親の方はパン屋の仕込みで朝早く出ていってしまう。スミレが朝来ることは両親も了承済み。インターフォンが鳴り、制服姿のスミレが入ってきた。


「おはようございます、お母様」


「スミレちゃん、ほんとに久しぶりねえ」


「はい、ご無沙汰してます」


「それにしても美人になって……めちゃくちゃスタイル良くなったわねえ」


「いえいえ……」


「ほんとに大樹で良かったの?」


「もちろんです。大樹は私のあこがれですから」


「あらあら。ほんとに大樹は幸せものね。さ、座って」


「お邪魔します」


 スミレは俺と瑠璃が座るテーブルに来た。


「大樹、瑠璃ちゃん、おはよう」


「おはようございます!」

「おはよう、スミレ」


「スミレさん、ほんと綺麗……」


 瑠璃が言う。確かに、よくある制服姿なのに何か違う。まさに美少女という感じだ。


「そう? 瑠璃ちゃんも可愛いよ」


「ありがとうございます!」


 朝はいつも親が勤めるパン屋の売れ残りだ。それを食べて俺とスミレは家を出た。


「なんか一緒に住んでるみたいだね」


 スミレが言う。


「確かにな」


「大樹、停留所まででいいけど、手つないでいい?」


「い、いいぞ。付き合ってるんだし」


「そうよね。付き合ってるんだもん。遠慮はいらないよね」


 そう言ってスミレは俺の手を取った。


◇◇◇


 今日はミーアの朝練の日だ。俺たちはその途中に部室に入った。中では椿がミーアたち3人をコーチしている。


「紅葉、遅い!」


「すみません!」


「撫子、手はもっと上!」


「はい!」


 椿の厳しい指摘が続く中、ミーアはよく頑張っていた。

 曲が終わると椿が俺のところに来た。


「リベンジライブは告知したの?」


「今日正式に許可を取ってからやる予定だ」


「そう。頼んだわよ……ん? スミレどうかした?」


 その声にスミレを見るとなぜか椿を凄い顔でにらんでいた。


「……私の彼氏に何話しかけてるのかなあって」


「何って事務連絡でしょ、いつものことじゃない」


「もう少し距離を取って話してね」


 スミレはニコニコしはじめたがやっぱり目が恐い。


「わ、わかったわよ。スミレ、何か変わったわね」


「そう? まあ幸せではあるかな。ふふん」


 スミレはニコニコ顔だ。それをミーアたちは不思議そうに見ていた。まだミーアたちには俺たちが付き合いだしたことは知られてないようだ。まあ、別に知らせなくてもいいだろう。


◇◇◇


 朝練が終わり、教室に戻った。途中でスミレとはお別れだ。


「大樹、またお昼ね」


「わかった」


 俺は自分の教室に入った。そこに椿も帰ってきた。


「バカマネ、スミレと土日何かあった?」


「何かって?」


「だって、スミレの独占欲が凄いんだけど……」


「うーん、恋人だしそんなものじゃないのか?」


「そうかもしれないけど……もしかしてバカマネ、スミレと最後まで行ったの?」


「え!? いや……」


「どうなのよ」


「最後までは行ってない」


「でもいろいろしたと」


「う、うん……」


「なるほどねえ……スミレも女ねえ」


「え?」


「ううん、でも気を付けなさいよ。他の女子と話してるところとか見られたらスミレにどう思われるか……」


「そ、そうだな」


 いろいろとスミレは過敏になってるみたいだし、気を付けた方がいいだろう。


◇◇◇


 お昼休み。いつもは部室で椿と食べていたが、今日からはスミレと2人だ。俺は教室を出て、屋上に向かう。今日は屋上で食べようとのことだった。俺が振られる前にはたまに二人で食べていたのだ。


 だが、屋上に行くと既に来ていたスミレが、たくさんの男子と女子に囲まれていた。


「スミレ様、我々と是非一緒に」


 あいつ親衛隊か。


「スミレさんは私たちと食べるんです!」


 女子にも人気だな。


「わ、わたしは……」


 男子と女子でスミレを奪い合ってる。俺は慌ててそこに割り込んだ。


「はい、そこまで! ベアキャットのマネージャーです! うちのスミレが困ってますので……」


「マネージャーかよ……」


 俺はマネージャーとして争いを止めた。


「スミレさん、今日はメンバーと食べるんですよね」


 わざとマネージャーっぽく話す。


「そ、そうだったわね」


「じゃあ、行きましょう」


 俺はスミレを屋上から下の階に連れ出した。


「はぁ……やっぱり無理か」


 スミレが言う。


「そりゃあな。屋上は人が多いし」


「美桜に相談したら屋上がいいって言うから」


「確かに美桜は屋上で食べたりしてるみたいだな。でも、スミレは有名人だし」


「うーん、そうなのかな……」


「そうだよ。とりあえず今日は部室に行くか」


「うん……」


 俺は椿と葵さんがいる部室に向かった。


「結局ここに来たのね」


 椿が言う。


「屋上に行ったら囲まれちゃって……」


「そりゃそうよ。スミレは有名人だもん」


「そうかな」


「そうだって。だから生徒会長選挙に出るとか、いろんな噂、流されるんでしょ」


「そうだけど……大樹と一緒に食べてもマネージャーだから許されるかなって思ったんだけどね」


「でも、たくさん周りに人が来るわよ」


「そうだよね……」


「スミレ、大樹君、今日のところは部室でいいじゃないか」


 葵さんが言う。


「まあ、そうね。イチャイチャは家で出来るし……」


「イチャイチャ?」


「あ、なんでもない。じゃあ、お昼はここでみんなで食べようかな」


 スミレが言った。俺もそれに賛成した。


◇◇◇


 放課後、いつものように俺の席に椿が来た。


「バカマネ、行きましょうか」


「そうだな」


 俺たちが2人で教室を出たときだった。


「椿」


 そこにスミレがいた。


「どうしたの、スミレ」


「今日からは大樹は私が迎えに来て一緒に部室に行くから。大樹を誘わないでいいよ」


「でも、同じ教室だし――」


「誘わないでいいから」


「わ、わかったわ」


 スミレの圧力に負けて椿は1人で部室に向かった。


「じゃあ、大樹、行きましょうか」


「そ、そうだな」


 俺はスミレと葵さんとともに部室に向かった。



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