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もし幼馴染に振られた俺が美少女ダンスグループのマネージャーになったら  作者: uruu


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31 勉強会

 練習が終わると、スミレが言った。


「そろそろ中間試験が近いけど……みんな、勉強会どうする?」


「やってもらわないと困る! 友梨香、ゴールデンウィークの都合はどう?」


 美桜が友梨香に聞いた。


「そうですね……5日か6日なら大丈夫です」


「5日で大丈夫かな? みんな、それでいい?」


 スミレも椿も葵さんもそれでいいようだ。


「決まりね」


「あ! 一つお願いがあるんだけど……」


 スミレが言いにくそうに言う。


「え、何?」


「大樹も入れて欲しいなあって」


「えっ!」


 友梨香さんが驚いた声を出した。


「あー、マネ君か。ウチはいいけど」

「ボクももちろん大丈夫だよ」

「しょうがないわね」


 美桜、葵さん、椿は賛成した。しかし、肝心の友梨香さんはどうだろう。


「いいですけど……大樹マネを家に呼ぶって事ですよね」


「え、場所は友梨香さんの家なの?」


 俺は驚いて言った。


「そうよ。言ってなかったっけ?」


 スミレが俺に言う。


「聞いてないよ……」


「友梨香の家には大きな会議室があるからそこでやってるわ」


「へぇ、そうなんだ……」


 家に会議室? どんな家だよ……


「男子を家に連れてきたことは無いので……家族に相談して返事します」


「うん、わかった。よろしくね」


 なんか大変そうだな。


「……えっと、学校で少し教えてもらうだけでもいいけど」


 俺は思わず言った。


「でも、中間試験までそんな暇は無いですよ。放課後はずっとレッスンですし」


「そ、そうか……でも、部活動も試験の一週間前には中止だろ?」


「ベアキャットは部活動じゃ無いから。試験前も練習よ」


 椿が言った。そうなんだ……ハードだな。でも、そうなると確かに勉強会に参加できないとまずい。あとは友梨香さんのご家族次第か。


「たぶん大丈夫です。なんとかします」


「ありがとう、友梨香さん」


 その日の夜。友梨香さんからベアキャットのグループLINEに連絡が来た。


友梨香『大樹マネ、勉強会大丈夫です』


大樹『ありがとう、友梨香さん』


 これで試験は何とかなりそうだな。


◇◇◇


 そして、5月5日。俺はスミレと一緒に友梨香さんの家に来ていた。


「……やっぱり豪邸か」


 予想はしていたが友梨香さんの家は大きな建物だ。庭も広い。


「確か、おじいちゃんが国会議員で、お父さんが県議会議員だっけ」


 スミレが教えてくれる。


「そうなんだ」


「結構厳しい家みたいよ」


「なるほどね」


 だから学校では地味な格好なんだろうか。でも、ベアキャットでは別人のようになって踊っている。それをよく親は許してるよな。


「あ、大樹。友梨香の家ではベアキャットは禁句ね」


「え?」


「友梨香がメンバーとして参加しているのは家族にも内緒にしているの」


 そういうことか。


「じゃあ、俺はどういう立場になるんだ?」


「友梨香のクラスメイトとか友達、でしょ」


「まあ、そうか」


 スミレがインターフォンを鳴らすと、扉が自動で開いた。俺たちは広い庭を歩いて玄関に入る。


「ようこそ、いらっしゃいました。お嬢様がお待ちです」


 お手伝いさんっぽい人が玄関で出迎えてくれた。


「お久しぶりです。お邪魔します」


 スミレは慣れたように入っていく。


「お、お邪魔します……」


 俺はおそるおそる玄関に入り、靴を脱いだ。


「さ、どうぞ」


 お手伝いさんが俺たちを案内してくれる。長い廊下を歩き、何度か角をまわり、ようやく目的の部屋に辿り着いた。しかし、これ、帰り道も案内されないと分からないな。


「お嬢様。ご学友がいらっしゃいました」


「スミレ、大樹君、ようこそ」


 友梨香さんが言う。

 その部屋に入るともう椿と美桜と葵さんは来ていた。


「ごめん、私たちが一番最後だったね」


「いいからいいから」


 長い机に椅子が置かれている。友梨香さんの両側に椿と美桜が既に座っていてその向かいに葵さんが座っている。俺たちは葵さんの隣に座った。


「じゃあ、早速始めましょうか」


「お願い」


 それから友梨香さんのテスト対策の講義が始まった。


「……だから、ここが出ると思います」


「なるほどね」

「確かにそうやわ」

「ふむふむ」


「まとめてますのでこれを……」


 友梨香さんが作成した対策資料を俺たちに配ってくれた。


「ありがとう、友梨香!」

「ほんと、女神やな」

「助かるよ」


 こんな感じでテスト対策講義は進んでいったが、やっていくうちに俺は気がついた。

 話が全然分からない……みんな友梨香さんがちょっと説明するとすぐに理解してしまう。

 もしかして……


「なあ、みんな成績はどれぐらいなんだ?」


 俺は思わず聞いてみた。友梨香さんは学年1位とか2位とかいつもそのあたりだというのは知っている。みんなが顔を見合わせる中、葵さんが答えてくれた。


「ボクとスミレと椿はだいたい同じぐらい。30位台ぐらいだよ」


「ウチが一番よくないんよ。50位台ぐらいかな」


 やっぱり……


「マネ君、どうしたん?」


「い、いや……俺、前回は150位ぐらいだったよ」


「え、そうなん!?」


 美桜さんが驚いている。


「バカマネってやっぱりバカなのね」


 椿が容赦なく言った。


「驚きました……大樹マネは頭が良い方だと思っていたので……」


 友梨香さんも言う。なんか俺のイメージ壊しちゃったっぽい。


 スミレと葵さんは俺がマネージャーになるときにそれは伝えたから驚きは無かったと思うけど……


「でも、大丈夫よ。大樹はもともと成績いいんだから、この対策で絶対いい成績取れるよ」


 スミレが俺に言う。


「でも……さっきからみんなが話してることが理解できてない」


「え?」


「用語が分からなくて……なにがなんだかさっぱり……」


 俺は正直に言った。


「なるほど、確かに基礎が出来ていなければ私が今やっている対策も理解できないでしょうね」


 友梨香さんが言った。


「ご、ごめん、友梨香さん……」


「でも、成績が悪くても大樹マネは地頭はいい人だと思っています。たぶん、ちゃんと時間を取って基礎からやればある程度の点数が取れるはずです」


「そ、そうかな?」


「はい。では、明日はいかがでしょう。私が基礎からお教えします」


 友梨香さんがそう言ってくれたのが泣きそうなくらい嬉しかった。


「友梨香さん、ありがとう。迷惑じゃ無ければ是非お願いしたい」


「分かりました。でも今日の対策も一応聞いて言ってくださいね」


「う、うん。頑張るよ」


 だが、そこからも俺はなかなか理解できなかった。



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