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15話『 暴走する竜の力 』

「ウアアアアアアアアアア!!!」


ヒョウカは力を暴走させ周りに凄じい冷気を放っている。近づくと凍りつきそうなほどの凍える衝撃だ。

竜天魔装(ドラゴ・アーム)は強大な力を発揮できるが制御しきれないと暴走するって聞いた事があるのだという。


「セツナ!大丈夫か!?セツナ!!」

「あ...」


セツナはそれを見て何も言わずにただヒョウカを見ているだけだった。名前を呼んでも全くと言っていいほど反応しない。


「セツナはさっきの戦いで動けない...なら俺がやるしかないか!!」


そう言ってライゼはヒョウカの方を向く。ヒョウカは氷の衝撃を放ち、それが奥の木に当たると凍りついた。ライゼは横から攻撃を仕掛ける。


だがヒョウカは剣を床に突き刺して氷の壁を囲むように生み出しライゼの拳の一撃を防いだ。ライゼは負けじと何度も壁を殴り数発でその壁を粉砕した。


「ウグアアアアアアアア!!!」


ヒョウカが空中で剣を一振りするとかなり大きめの氷の竜が姿を現す。その竜はライゼに向かって襲いかかってくる。

ヒョウカを避けて腹に一撃を加える。だが負けじと剣でライゼに一撃を加える。攻撃を受けたところは凍りつく。



「うわっ!なんだ!」

「ガアアアア!!」



そう言いながら何度も剣で攻撃してくるのを避けながら一撃拳を入れようとするが剣で防がれる。しかも剣に触れた拳がどんどん凍りついていく。


「ヤバっ!」


そう言いながら咄嗟に剣から手首ぐらいまでしか凍らずライゼは安心する。そんなことをしているうちにヒョウカも容赦なく攻撃を仕掛ける。何度か剣で突いた体の一部は凍りついていく。


「まだまだ行くぞ!」


そう言いながら氷の塊を飛ばしてくる。それを回避すると間髪入れずにすぐさま接近してきて剣で一撃入れてくる攻撃を受けた腹周りも一部氷漬けになる。


「凄じい力だ...」

「ガァ!!」


そう言って襲いかかってくるのをひらりとかわして何度か蹴りや殴りを入れる。


「ウググッ!!」

「もう一発!


そう言いながら殴ろうとするとヒョウカは剣を振り氷の壁を生み出す。だがそれを簡単に粉々に砕き、また一撃を加えようとする。


「ギャウア!!」


そう言いながらライゼの拳を弾き、剣で攻撃を仕掛ける。また攻撃を喰らったら今度は氷漬けに...そう思


「元に戻れええええええ!!」

「ガアアアアアアアアア!」


ライゼは「うおおおおおお!!!」と言いながらその竜を迎え撃つ。ライゼの拳と竜激突し凄じい気迫と共にぶつかり合いを見せる。凄まじい攻撃に氷の竜は砕かれ、ヒョウカの方へと向かう。そしてヒョウカまで到達すると渾身の一撃を入れた。だがライゼの拳も凍りついてまともにもう使えないだろう。


「グガアアアアアアア!!」

「だが腕はもう一本ある!こっちもくれてやる!!」


もう一度剣で攻撃をしかけてくるヒョウカに渾身の一撃を喰らわせるべく凄じい勢いでもう片方の腕をヒョウカに向ける。ヒョウカの攻撃を避けて腹に一撃喰らわせる。


「ウギャアアアアアアアアアアアアア!」


そう叫びをあげながらヒョウカは姿が元に戻り、暴走は終わった。


「なんだ?あいつまるで見えない何かと戦いっていたようだが...?」



ライゼが見えない者達は不思議そうにそう言うばかりだ。


「さあ、まだまだだよ!残った竜鬼(ドルム)を殲滅しないとね!もちろんセツナ...君もね!安心しなよ!この疾風のシュンギルが裏切り者に鉄槌を下してあげるからねえ!


そう言ってシュンギルは仲間を連れてセツナや残った竜鬼(ドルム)の方へと向かっていく。


「まずい...だが体が!」


ライゼは体を動かそうとするがうまく動かすことができない。


「さあ、終わりの時間を..」

「そこまでだ!」


その時リーゼエがたくさんの部下を連れてその場を包囲した。


「おやおや隊長さんは今頃ご到着かーい?後もう少しで終わるって言うのに」

「これ以上誰も動くな。あとはこちらで処理させてもらう」

「処理ってまだ裏切り者の処分が終わってないじゃないかあ?」

「裏切り者?セツナの事か?」


一瞬だけセツナを見て視線をシュンギルに戻す。


「だってこいつは僕の部下をやったんだよぉー」

「それなんだが、お前の刺された部下が目を覚ましてな?面白い事を言っていたんだ。シュンギルってやつにやられたと」


その言葉に少し動揺したが「何のことかなあ?」と余裕な感じを出す。だがそれは口だけで明らかに動揺しているのが見て取れる。


「全部言ってくれたぞ?お前がそこのセツナを陥れる計画を立てていたと

さて、これに対して弁明はあるか?」

「そんなわけない!この疾風のシュンギルがそんなことを...!」

「刺された本人がなぜそんな嘘をつくんだ?」

「そ、そうだ!きっとあいつらにそう脅されて...」

「そんな事する意味がどこにある?」


その言葉にシュンギルは何も言えなかった。それを見てリーゼエはため息をついた。


「お前たち、怪我人の治療と残った竜鬼(ドルム)達の確保だ!そしてこのシュンギルというやつも捕えろ!」

「はっ!」

「待て!僕は疾風のシュンギルだぞ!?こんな事してタダで済むと思うなよ!」


連行されるシュンギルに再びため息をつき、ライゼの方を見た。


「さて、私はもう1人話さないといけない相手がいたな」

「うっ...」


おそらくあの可愛らしい声を出してしまった件についてだろう。まさかあんな凛々しい剣士が剣を手放すと可愛らしい姿甘い声を出す姿に変わってしまうとは誰も思わないだろうし口封じをされるのだろうかと少し怯えていた。


「まあ、セツナ以外の他の奴と喋れないしおまえなら絶対に口外しないだろうしな」

「はあ...」

「まあもしこの噂が広がったりでもしたら...その時は透明人間の死体がそこに転がっているかもな」


それを聞いて絶対に口外しないと思ったライゼだった。






ヒョウカ達を輸送する車はゴツゴツとした道を進んで街に向かっていた。眠ったままのヒョウカとエオンとエートそして生き残った竜鬼(ドルム)数人が見張りと共に入れられていた。


「変な真似はするなよ」

「わかってるっス。もうそんな力はないっス。ヒョウカ様はめをさまさな目を覚まさないし...


見張りにそう言われてもう戦う気力すら無いとエートは伝える。壁や天井は鉄の板で囲まれていて簡単に逃げられないようになっている。


「この疾風のシュンギルになんて扱いだ!!」

「うるさい」


そこにはシュンギルも同じように手枷をして入れられており時折このように喚いている。

この移動している輸送車は魔法などを使うときに必要な魔力で動いていてどんな道でも進むことができる。


「っ!?」


突然輸送車が止まり、悲鳴が聞こえる。しばらくすると輸送車の後ろの扉が開いてヘンテコな魔物が現れた。それは人と同じぐらいの背の恐竜なのだがスーツを着ているという奇妙奇天烈な見た目をしていた。隣にはボサボサ頭の男が立っている。


「なんだお前は!?」

「やっちゃってください」


恐竜の魔物がそう言うとボサボサ頭の男は見張りを全員簡単に制圧した。そしてその兵士達を殺し、あろう事か食べ始めたのだ。


「おやおやギギルさんはしたないですよ。あとで食べればいいでしょう」

「腹ヘッタ。タベル...タベル!」

「はあ、しょうがないですね」


そうため息をついた恐竜の魔物はエート達の方を向くと挨拶を始めた。


「わたくしヘントールと申します。そしてこちらの兵士を喰らっているのはギギルさんです


「食ベル!コイツラ!食ベル!!」

「ダメですよ。この人たちは勧誘するのですから」

「勧誘だと?」

「何スか?突然...」

「私達と一緒に来てください。もっと復讐がしたいでしょう?」


それを聞いてヒョウカもエオンも何も言わなかった。


「おやおやもう人間への復讐ごっこはやらないのですか?」

「ヒョウカ様が目を覚まさなきゃ...」


エオンのその言葉にヘントールは「おやおや...」とだけ言った。


「それにセツナが言っていたことも...間違っていなかったのかもしれない」

「おやおや」

「僕はついていくよ!」


そう名乗りをあげたのはシュンギルだった。


「セツナやあの連中への復讐がしたいからね」

「ほう、ならこちらに来てください。あなた方はどうしますか?」


シュンギルが仲間に加わり同じ質問をエートたちに投げかける。だが2人とも何も言わなかった。

それを見てヘントールは「残念」ですと言いながらギギルを差し向ける。


「ギギルさんこいつらも喰っていいですよ」

「食ウ!!食ウ!!!!こいつら!!」


そう言ってギギルはヒョウカ達に襲いかかった。



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