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☀ 七不思議の怪  作者: 雪*苺
一日目 【 月曜日 】
7/38

✒ 先生を探せ! 1


──*──*──*── 1階・廊下


厳蒔惷囹

「 いやぁ~~。

  まさかキギナがハゲテル校長に謝罪するとはねぇ。

  動画に撮ってればかったな~~。

  パパンに見せれたのにじつに残念な事をしたよ 」


厳蒔キギナ

「 アンタさぁ、なにさまぁ?

  陰陽師ぜいが死神の私に喧嘩、売ってんの? 」


厳蒔惷囹

「 だったらなんだよ。

  死神ぜいが、異形になった僕に勝てるとでも思うのかよ 」


厳蒔キギナ

「 フン!

  本来の能力ちからを封じられてるくせにおおぐち叩いてんじゃないわぁ 」


厳蒔眞勇

「 はぁ~~…………2人とも、喧嘩しない!

  キギナが壊した銅像の件はセロに報告したあとで相談するから、そのつもりでいるんだぞ 」


厳蒔キギナ

「 どうしてもセロフィートにチクらないと駄目なの? 」


厳蒔眞勇

「 駄目に決まってるだろ。

  銅像をもとどおりに出来るのはセロしかないんだからな。

  それより──、『 “ 七不思議の怪 ” について調べてた 』って言ってたよな。

  パシリになりそうな男子生徒を探してたんじゃないのか? 」


厳蒔キギナ

「 パシリ探しはついでよ、ついでぇ。

  私だってとマオの役に立ちたくて、内緒で頑張ってたのぉ~~ 」


厳蒔惷囹

「 ハン──どうだかな。

  たましいれそうな学生につばでも付けてたんじゃないのかよ 」


厳蒔キギナ

「 はぁ~~ん?

  馬鹿なのしゅんれい

  学校でたましいを回収する訳ないでしょ!

  でも──、おもしろい生徒ならなんにんか見付けたわよぉ~~ 」


厳蒔眞勇

おもしろい生徒? 」


厳蒔キギナ

「 そっ!

  私のがらだからね★ 」


厳蒔惷囹

ほんかよ?

  パチこいてんじゃないだろうなぁ~~ 」


厳蒔キギナ

「 はぁぁぁぁん?

  パチじゃないわよ!

  死神のがんりきを舐めんじゃないわ。

  死神の眼球は特殊なの。

  がんりきとおして私に見えるモノは、アンタ達には見る事が出来ないモノなのよ。

  私をうやまいなっさぁ~~い! 」


厳蒔眞勇

「 キギナの目にはなにが見えてたんだ? 」


厳蒔キギナ

「 フフン!

  蝶よ 」


厳蒔惷囹

「 はぁ?

  蝶だってぇ?

  蝶が飛ぶ時期は過ぎてるだろ。

  頭、大丈夫かよ 」


厳蒔キギナ

「 馬鹿なのは、アンタ(惷囹)だから!

  昆虫の蝶じゃないわ。

  私の目には “ 蝶に見えてるだけ ” よ。

  ほかの死神の目には違うモノに見えてるかもね── 」


厳蒔眞勇

「 死神しか見えない蝶か──。

  “ 七不思議の怪 ” に関係あるのかな? 」


厳蒔キギナ

「 そんなの知らないわ。

  私に見えてる蝶は、あおいのよね。

  生徒に群がってる蝶もれば、すうひきしかまってない蝶もるの。

  生徒の近くを飛んでるちょうるし── 」


厳蒔惷囹

「 キギナにしか見えない蝶か。

  不便だよな。

  セロフィートに頼んで、僕達にも見えるようにしてもらえないのか? 」


厳蒔眞勇

「 それもセロに相談してみるよ。

  ところでホッチ先生、[ 職員室 ]になかったよな。

  どうしたんだろう? 」


厳蒔キギナ

「 ホッチ先生って誰よ? 」


厳蒔眞勇

「 【 奇蹟スピリチュアル調査検証部 】の顧問先生だよ。

  おくほそみち先生って言って── 」


厳蒔キギナ

「 あぁ──、影の中になんか住み着いてる教師ね 」


厳蒔眞勇

「 ん?

  今なんて?

  影の中に住み着いてる?? 」


厳蒔キギナ

「 あれ?

  アンタ達には見えなかったの?

  マジでぇ?

  死神にしか見えないのかしらね? 」


厳蒔眞勇

「 シュンシュンには見えてたか? 」


厳蒔惷囹

いち(いち)影なんか見ないからな。

  だが──影ってのは≪ 異界 ≫へのとおり道としては最適では有るな。

  だも、ホッチは間違い無く人間だぞ。

  異形のたぐいでも無ければ、怪異のたぐいでも無いのはたしかだ。

  ほうりきを感じないからな、術師ですら無いぞ 」


厳蒔眞勇

「 なのに影の中になにかがひそんでいる……。

  よし、ホッチ先生に会って確認してみよう 」


厳蒔惷囹

「 でぇ、肝心のホッチはるんだ? 」


厳蒔眞勇

「 そうだよな……。

  取り敢えず、4階の[ 部室 ]へ行ってみよう。

  最後に見たのは[ 部室 ]に鍵を掛ける為に部員に帰宅をうながしてたんだし 」


厳蒔惷囹

「 一応、校内にしきを飛ばしとくか。

  見付けたら合図がるから転移すればいしな 」


厳蒔キギナ

「 出来るなら朝からやっときなさいよ 」


厳蒔惷囹

「 あのなぁ、しきに使うしろを誰がひとがたに切ってると思ってんだ。

  時間と紙代が掛かるんだぞ!

  しきれいを使ったほうやすがりなんだよ 」


厳蒔キギナ

「 はぁ~~?

  稼いでるくせに、ケッチぃわねぇ 」


厳蒔惷囹

ただひとがたに切ればいってもんじゃないんだ。

  人の苦労も知らない甘ちゃんが、偉そうに言うんじゃない 」


厳蒔キギナ

「 苦労ぐらいしてますぅ~~ 」


厳蒔眞勇

「 ………………言い合いは “ 禁止 ” って言ったよな? 」


厳蒔キギナ

「 い…言い合いなんてしてないわぁ 」


厳蒔惷囹

「 きょ…兄妹きょうだいのスキンシップじゃないかよ。

  勘違いするなって、な? 」


 まっくもぅ……。

 シュンシュンとキギナは反発し合う磁石みたいだな。

 さきが思いやられるぅ~~。


 取り敢えず、オレ達は階段をがって4階に在る[ 部室 ]へ向かった。

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