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☀ 七不思議の怪  作者: 雪*苺
一二日目 【 金曜日 】
37/38

✒ あとのまつり 2


──*──*──*── 屋上


 立ちり禁止となっている筈の[ 屋上 ]には、く知っている人物が立っていた。

 [ 校庭(運動場) ]のほうを見ているセロとづるさんの後ろ姿が視界にはいる。

 か2体のキノコンもる。


厳蒔眞勇

づるさん! 」


弓弦

「 ──マオか?

  久しりだな。

  元気そうか?


厳蒔眞勇

「 うん!

  お蔭様で元気だよ。

  づるさんも元気そうだね 」


弓弦

「 あぁ、げんも元気にしている。

  今日きょうは珍しい格好をしているな 」


厳蒔眞勇

「 依頼を解決させる為に、この《 高等学校 》の生徒をしてて(////)」


弓弦

「 そうか。

  マオはなにを着ても似合うな 」


厳蒔眞勇

がとう(////)」


厳蒔惷囹

「 無駄ばなしい!

  なんづるるんだ?

  げんてないのか! 」


弓弦

げんは宿泊している《 ホテル 》で宿泊客達を相手に囲碁の指南をしているが?

  セロに呼ばれたのは私だけだ 」


厳蒔惷囹

「 やっぱり、セロフィートかよ!

  おい、セロフィート!

  づるを呼ぶつもりでいたなら、もっと早く呼べよ! 」


セロフィート

しょうれいさんの都合など知りませんし 」


厳蒔眞勇

てくれてがとう、づるさん。

  特異体質の怪異の相手をしてたんだけど、分裂するからぜんぜん終われなくて── 」


弓弦

「 ははは……。

  私は新たに編み出したわざを試してみたいと思っていた。

  丁度い機会を貰えて助かった 」


厳蒔眞勇

「 あ…うん──。

  凄いりょくと光景だよね…… 」


弓弦

「 どうやらほうりきを込め過ぎてしまったようでな──。

  しばらくは消えそうにないんだ 」


厳蒔惷囹

「 末恐ろしい奴め…… 」


セロフィート

「 結界の効果でそとに被害は出ません。

  づるさんの役に立ててなによりです 」


厳蒔眞勇

「 ところで……なんでマオキノとセノコンもるんだ? 」


セノコン

「 マオ様の勇姿を撮影していましたエリ 」


マオキノ

しょうれいちゃまのバトルシーンもしっかり撮影してありますエリ 」


厳蒔惷囹

「 撮影だとぉ?

  どういう事だよ! 」


マオキノ

「 企業秘密ですエリ 」


セノコン

「 セロ様、キノコン(分身体)を撤収させますエリ 」


セロフィート

「 宜しい。

  づるさん、《 ホテル 》の[ 宿泊室 ]へ転移しますね 」


弓弦

「 あぁ、頼む 」


厳蒔眞勇

づるさん、もう戻っちゃうの? 」


弓弦

「 あぁ。

  そろそろ、夕食ディナーの時間だからな。

  こんはバイキングでな── 」


厳蒔眞勇

「 そ、そうなんだ…… 」


弓弦

土産みやげげんの転送陣で送るから、みんなで食べてくれ 」


厳蒔眞勇

しい御当地名物をがとう 」


弓弦

げんが張り切って選ぶんだ。

  今回も多いかも知れないな 」


 セロは古代エンシェント魔法マジックの転移魔法を発動する。

 手を振ってくれているづるさんの姿が[ 屋上 ]から消えた。


厳蒔眞勇

「 戦力が行っちゃったな…… 」


厳蒔惷囹

たしかに戦力なのは認めるが──。

  どうするんだよ、アレは 」


厳蒔眞勇

「 『 ほうりきを込め過ぎた 』って言ってたけど、ほんほうりきなのかな?

  ようりょくほうだったりして? 」


厳蒔惷囹

るな。

  げんの作ったじゅれいを相手にお前(マオ)の≪ ダンジョン ≫で修行してるときも有るみたいだからな 」


厳蒔眞勇

「 オレの≪ ダンジョン ≫なのにづるさんにも使われてるのぉ!?

  知らなかったぁ~~ 」


セノコン

「 キノコンもづる様の修行相手に頼まれるときが有りますエリ。

  ≪ こく ≫で暮らしていたときよりも、メキメキと強くなられていますエリ 」


厳蒔惷囹

「 そりゃ、覚醒したんだから強いだろうよ。

  だが、本来の能力ちからを取り戻した僕には敵わないさ! 」


厳蒔眞勇

「 そうかな?

  づるさん、シュンシュンには絶対に手加減しないと思うんだよな 」


厳蒔惷囹

「 僕だって手加減しないぞ! 」


厳蒔眞勇

「 それよりさ、セロ──。

  こんなに滅茶苦茶になっちゃったけど、どうするつもりなんだ?

  古代エンシェント魔法マジックもとどおりにするのか? 」


セロフィート

「 新しい《 学校 》を建てます 」


厳蒔眞勇

「 へ?

  学校を建てる?

  建てなおすって事か? 」


セロフィート

「 一旦、更地にします。

  ちゅうに埋まっている多くの骨を掘り起こし、骨の回収から始めます。

  供養をぬまま土地を売却し、《 高等学校 》の建設が始まりました。

  く有る事です。

  この事も付け加えて番組を作ります 」


厳蒔眞勇

もっともらしい理由だな。

  それでほこらたたりの真実味を高めるんだな。

  でもさ、ほんに骨なんて出て来るのか? 」


セロフィート

「 昔はも戦場でした。

  掘れば骨くらい出てます。

  土に溶け込んでしまう骨も有りますけど、すべての骨が溶け込んでしまう訳ではないです。

  無かった事にする為に、内密に捨てられてしまう場合も有るぐらいです 」


厳蒔眞勇

「 埋ってた骨を捨てるのか? 」


厳蒔惷囹

「 そりゃ捨てるだろ。

  新しくない骨なら脆くなってる筈だから、くだいて土と混ぜて廃棄とかな。

  警察なんか呼んでみろよ。

  捜査が始まれば、工事は中断せざるを得ない。

  時間が掛かると余計な出費がかさむだけだからな。

  信仰心の薄い建設業者ってのは、事件性を感じられない古い骨に関しては、見てみぬ振りをするもんさ。

  比較的に新しい骨なら警察を呼ぶだろうがな 」


厳蒔眞勇

「 そ…そうなんだ……。

  結構…ばちたりな事を平然としてるんだな 」


厳蒔惷囹

「 あのなぁ、信仰心の薄い奴は、そもそもばちたり ” なんて発想をしないんだよ。

  骨を見たって、ローストチキンに付いてる骨みたいな認識さ。

  ゴミ箱に捨てるゴミと同等なんだ。

  人間が、遺体をそんそんするのかすら知らないんだぞ 」


厳蒔眞勇

「 そうなんだな…。

  宗教や信仰をカネもうけの為に純粋な信者を利用してふくやしてるやからは “ ばちたり ” って言葉は聞いた事は有っても、“ ばちたり ” な事をしてる概念が欠落してるのか。

  自分達が “ しんぶつの信頼をうらっていて、しんぶんぼうとくしている ” って事にも気付けない残念な人達って事なんだな 」


厳蒔惷囹

「 そういう事さ。

  自分が騙されている事実を認めれず、受けれらず、騙され続けてカモられる人生を甘んじて謳歌してる被害者達が目覚めるときればいが、“ 信じる気持ち ” ってのはときに厄介だからな。

  盲信してる被害者を目覚めさせるのは至難だろうな 」


厳蒔眞勇

「 自分は “ 被害者じゃない ” って思い込んでるちからが強過ぎるから、洗脳もにくいって事? 」


厳蒔惷囹

「 洗脳じゃなくて、暗示だな。

  盲信するあまり、知らず知らずに自分で自分に暗示を掛けてしまってるのさ。

  暗示に掛かり易いなら催眠術にも掛かり易いんじゃないか。

  催眠術を活用し、暗示をいてやればいと思うねぇ。

  上手くいくかは別として、盲信者からはなてれば、“ 自分は被害者なんだ ” と自覚も出来るようになるだろう。

  盲信者から晴れて卒業し、正常に戻れた被害者とともに被害者を救済する為の裁判を起こせばいのさ。

  まぁ、騙してカネを集めるプロ集団(宗教団体)を相手に素人がまで戦えるかは分からないけどねぇ 」


厳蒔眞勇

「 弁護士はプロだろ。

  プロの弁護士を雇うんだから勝てるんじゃないか? 」


厳蒔惷囹

「 馬鹿だな。

  カネを溜め込んでる宗教団体だぞ。

  顧問弁護団っていうプロフェッショナルな弁護士達をなんじゅうにんしたがえて囲ってるに決まってるだろ。

  喜んで貢いでくれる盲信者がなくならない限り、カネは湯水のようにガボガボとはいってる宗教団体だぞ。

  うらなにしてるか分からんヤバい政治家とズブズブな友達関係をきずいてる宗教団体だぞ。

  素人が集まり、弁護士を雇い裁判を起こしたって、たかが知れてるのさ 」


厳蒔眞勇

「 そっか……政治家って必ずかの宗教団体に入団してる信者だったりするもんな。

  入団してない政治家もいるだろうけど…… 」


厳蒔惷囹

「 あのなぁ、政治家が入団してる宗教団体をおおやけにする訳ないだろ。

  おおっぴらにしないのは、“ ヤバい宗教団体だから ” って事を自覚してるから隠してるんだぞ。

  とうらいぶつしゅてせいしてない≪ にっぽんこく ≫にしんぶつしゅまとて、ほうしょさいてきかななおしに貢献が出来てるな宗教団体が存在すると思うか? 」


厳蒔眞勇

「 無いな。

  しんぶつの説かれた正しい教えの内容を知ってるセロが総理大臣にでもならない限り無理だよな。

  セロは総理大臣になったりしないだろうけど──。

  でも≪ にっぽんこく ≫を手にれるなら総理大臣になったほうが近道だよな? 」


厳蒔惷囹

「 皇族がるだろ。

  天皇陛下を洗脳──はしないか。

  天皇陛下は≪ にっぽんこく ≫に必要不可欠なもっととうとく神聖な最高司祭って立場だろ。

  天皇陛下の御先祖は、あまてらすおおかみって呼称されてるしんぶつほう便べんしんの直系って言われてるだろ。

 (久遠)(実成)まつかんぬしとしてそんちょうされてる天皇陛下(国家の象徴)を洗脳して、≪ にっぽんこく ≫をぎゅうったりしたら、(久遠)(実成)の信頼をうらる行為になるかもな。

  ──こ…これはおもしろい展開になりそうだなぁ、おい!!

  そうは思わないか、マオ! 」


厳蒔眞勇

「 セロぉ~~。

  シュンシュンが事、言ってるけどいのか? 」


セロフィート

「 ふふふ…。

  言わせておきましょう。

  には保育園から大学院へがれるエスカレーター式の《 学校 》を建てます。

  ともばたらき世代の両親からすれば、(ゼロ)歳から子供を放り込め──預けられる保育園はがたい存在となるでしょう 」


厳蒔眞勇

「 放り込むって──。

  まぁ、ちがっちゃないと思うけどさ。

  “ 預ける ” なんて子供を丸投げする親を正当化する為の言葉みたいなもんだしな 」


厳蒔惷囹

「 この高校の敷地内は《 高等学校 》にしては広いんだよな。

  ちょういんじゃないか? 」


セロフィート

「 教員と生徒が利用出来る専用の病院も建てます。

  完成を楽しみにしていてください 」


厳蒔眞勇

「 結局はセロが得する結果になっちゃったな。

  もしかして──、セロが考えた計画的な犯行だったりして? 」


セロフィート

「 マオ、ひどいです。

  まるでワタシを黒幕みたいな締めかたをしないでください 」


 セロはゆうの眉毛をげて、困ったような表情をしながらオレを見ている。

 ほんとうに困っているのか、オレには分からない。

 なにはともあれ、これで一件落着って事でいのかな?


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