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☀ 七不思議の怪  作者: 雪*苺
一二日目 【 金曜日 】
32/38

⭕ 傍観者達 5


──*──*──*── 翌日


──*──*──*── 高等学校


──*──*──*── 教室 


──*──*──*── ホームルーム・前


厳蒔惷囹

「 で──、結局どうするんだよ? 」


厳蒔眞勇

「 うん──。

  昨日きのう、セロに相談してみたんだ 」


厳蒔惷囹

「 はぁ~~?

  結局、セロフィートに頼るんだな。

  この依存者め! 」


厳蒔眞勇

「 うぐぅ──。

  し…仕方無いだろぉ!

  セロのほうがオレ達よりも(久遠)(実成)の事に詳しいんだからさ! 」


厳蒔惷囹

「 そうだな。

  それでぇ、お前(マオ)のセロフィートはなんだって? 」


厳蒔眞勇

「 それなんだけどな、祈祷でもはらいでもすればいってさ 」


厳蒔惷囹

此方こっちに丸投げかよ 」


厳蒔眞勇

「 違うよ。

  祈祷でもはらいでもいから、生徒の自宅で済ませたあとに、これを渡すように言われたんだ 」


厳蒔惷囹

便びんせんが3枚か? 」


厳蒔眞勇

「 うん。

  セロが今回の為にわざ(わざ)用意してくれたんだ。

  1枚は生徒に。

  もう2枚は生徒の両親に1枚ずつだってさ 」


厳蒔惷囹

便びんせんの中にはなにはいってるんだ? 」


厳蒔眞勇

「 よりい未来に変える為に家族3人で協力してぜんを積む為の方法が書かれたしょほうせんだってさ 」


厳蒔惷囹

しょほうせんだって?

  セロフィートはしんぶつ意思(意志)つうが出来るようになったのかよ!? 」


厳蒔眞勇

「 そんな訳ないだろ。

  セノコンとマオキノも協力してくれたんだ。

  生徒の自宅について詳細に調査してくれてさ、それを参考にして、セロがもっともらしくしょほうせんを書いてくれたんだ 」


厳蒔惷囹

「 成るほどねぇ、諜報活動にけてるキノコンに生徒の自宅へ侵入させ、盗撮,盗聴させて調達したせき()な情報が、てんこ盛りって事かよ。

  おそろしいねぇ~~ 」


厳蒔眞勇

「 お父さんに対しては、いっの家長として,父親として,夫として,男としての自己の住位と役目についてと、それをまえての今だから出来る善の積みかたが書いてあるみたいだよ。

  お母さんに対しては、家庭を守り支える嫁として,母親として,妻として,女としての自己の住位と役目についてと、それをまえての今だから出来る善の積みかたが書いてあるみたいだな。

  生徒に対しては、いっの長女として,むすめとして,女としての自己の住位と役目についてと、それをまえての今だから出来る善の積みかたが書いてある。

  時代も時代だし、受けにくい事や耳の痛い事も書いてあるみたいだから、しょほうせんを読んだあと、素直に信じて実践(実行)するかは本人達次第って事になるけどな。

  なにごとこころもとだからさ、強制的にいや(いや)じゃなくて、自発的に取り組まないと意味無いし、効果も出ないからさ 」


厳蒔惷囹

「 あくまでも彼方あちらさん次第って事か。

  しょほうせん実践(実行)を拒否ってしなかったら── 」


厳蒔眞勇

生徒(娘さん)さんの状態はます(ます)あっして、くるった矢先に精神病院行き確定だろうな。

  家庭も崩壊に進んで、最後はいっさんしちゃう人生が笑顔でカムカムしてるかもだな。

  選択と努力次第で運命はいくらでも変えて行けるから、希望が無いって訳じゃないけど──。

  いっさんして家族がバラバラになって不幸になる未来を迎えない為にも、家族3人で協力し合ってぜんを積みかさねて行ってほしいよ。

  こころともなわないぜんを積みかさねても、功徳の貯金は出来ないけどさ──、さす迄は言えないよなぁ…… 」


厳蒔惷囹

むずかしい問題だな。

  ぜんは所詮ぜんだし、まで行ってもぜんのままで、ぜんには変わらないからな。

  佛教をかじってすらない奴に言っても分からんだろう。

  佛教を学んでいてもしんぶつ(実在)(お力)(法則)(教理)を理解してないやからが多いんだからな。

  悲しいかな真理を知る為には、僕みたいに人間を捨て、ことわりからはずれた存在にならないと知る切っ掛けを得られないってのも不憫なもんだ 」


厳蒔眞勇

「 違うぞ、シュンシュン。

  セロに出逢えたから真理を知る機会にめぐまれたんだからな! 」


厳蒔惷囹

「 そうだったな。

  ところで、キギナがてないみたいだが、どうしたんだ? 」


厳蒔眞勇

「 そう言えば──。

  妙に静かだと思ったら、キギナがてないのか。

  サボりかな? 」


厳蒔惷囹

「 有り得るな。

  キギナならねないな 」


厳蒔眞勇

「 シュンシュン、『 る 』なんて朝から物騒だろぉ~~ 」


 担任教師(名央先生)が[ 教室 ]にはいってて、ホームルームが始まってしまった。

 結局、キギナは朝のホームルームが終わっても登校してなかった。

 キギナ…………特異体質の怪異が校内にひそんでるから、巻き込まれたりしてないよな?






──*──*──*── 昼休み


 3限目が終わって、昼休み時間にはいる。

 キギナがてないから4段重ねの重箱弁当をシュンシュンと2人で食べる事になった。

 4段重ねの重箱弁当を1段ずつ机のうえに置いていると、すうにんの男子がちかいてた。


厳蒔眞勇

「 うん?

  どうしたんだ?

  これから弁当を食べるんだけどなにか用かな? 」


厳蒔惷囹

「 おい、なんだ。

  弁当なら分けてやらないぞ! 」


厳蒔眞勇

「 コラ、シュンシュン。

  喧嘩ごしは駄目だろ。

  どうしたんだ? 」


 オレが再度、クラスメイトの男子生徒に声を掛けると男子生徒の身体からだゆうにユラユラと揺れている。

 いや、“ 揺らしている ” って表現をしたほういかも知れない。

 おぃおぃ、大丈夫かな?


厳蒔眞勇

「 えぇと…………体調でもわるいのかな?

  [ 保健室 ]に行くか? 」


 なんて少し心配してるふうに声を掛けてみると、男子生徒は発狂をするやいなや動物のを始めて動き出した。

 ど…どゆことぉ!?

 突然の事ぎて思考が停止したまま追い付かない。


厳蒔眞勇

「 きゅ…急に…どうしちゃったんだよ? 」


厳蒔惷囹

「 おい、女子生徒の様子も変だぞ! 」


厳蒔眞勇

「 変ってなにが──? 」


 女子生徒のほうに目を向けると、か踊り始めた女子生徒がた。

 な…なんで踊り出したんだぁ!?

 ほかにも急に歌い始めた女子生徒もて、制服を脱ぎ始める女子生徒も出てた。


 男子生徒の中には笑いだけを食べたかのようおおわらい──だいばくしょうを始めたり、壁に向かって殴り始めたり、蹴り始める男子生徒も出始めた。

 てには窓をけたあとだしで[ 校庭(運動場) ]へ飛び出した男子生徒まであらわれた。

 最悪なのは[ 教室 ]の中でズボンとパンツをろして小便を始める男子生徒──、教卓のうえがってパンツをげてから放尿を始める女子生徒まで出始めた事だ。


厳蒔眞勇

「 シュンシュン──。

  このカオスな状況って全部…………かみしばなのかな? 」


厳蒔惷囹

「 そんな訳ないだろ!

  これは怪異のわざだ 」


厳蒔眞勇

「 怪異だって!?

  に怪異がるんだ?

  姿が見えないけど── 」


厳蒔惷囹

「 首のうしろだ。

  ウネウネと動いてる奴が怪異だ。

  無理矢理、取ろうとすると危険なヤツだ 」


厳蒔眞勇

「 そんな──。

  これってウチのクラスだけで起きてる事なのか? 」


厳蒔惷囹

「 いや、ほかのクラスでも── 」


生徒

「 おい、誰かめろ──!

  窓から飛び降りる気だ! 」


 うえの階からこえが響く。

 こえが聞こえた矢先、うえの階から生徒がバタバタと落ちてた。

 落ちてた生徒達は誰もが両手を広げていて、笑顔だ。


 まるで鳥みたいにそらを翔ぼうとしてジャンプをした矢先、重力のままに落下した──って感じだ。

 [ 校庭(運動場) ]には飛び出した生徒達が、走り回ったり、踊ったり、歌ったり、喧嘩を始めたり──とさま(ざま)な動きをしている生徒達であふれている。

 これが全部、怪異のわざだなんて信じられない光景だ。


厳蒔眞勇

「 シュンシュン、どうしたらいんだ?

  生徒達の首に怪異に余計な事は出来ないんだろ。

  今のオレ達に出来る事って── 」


厳蒔惷囹

「 怪異を生徒達の首に付けた犯人を探すくらいだな。

  あの特異体質の怪異とは限らないぞ 」


厳蒔眞勇

「 怪異を探す──。

  校内にてくれるといけど…… 」


厳蒔惷囹

すでしきれいはなっている。

  変化が有れば、知らせてくれるさ。

  正常な生徒もるからびとと式神は出せないからな 」


厳蒔眞勇

「 分かった。

  とうを振るう訳にもいかないな。

  オレは魔法マジックで対処するよ 」


 オレはシュンシュンとともに廊下を歩いて移動する。

 の[ 教室 ]でも大変な状況におちいっているみたいだ。

 とんでもない事態だ。


厳蒔眞勇

「 これはしゅうしゅうが付かなそうだな。

  教師達はなんないんだよ? 」


厳蒔惷囹

「 [ 職員室 ]へ行ってみるか? 」


厳蒔眞勇

「 そうだな。

  怪異を取り付けられてない生徒には[ 体育館 ]へ避難してもらったほういかな? 」


厳蒔惷囹

「 それはそれで怪異を取り付け易くなると思うがな 」


 シュンシュンとオレは[ 職員室 ]へ向かう。

 廊下でも生徒達がこうを繰り返している。

 生徒の首の後ろに付いてる怪異をバラ撒いた犯人はで見てるんだか。


──*──*──*── 職員室


 校長先生と教頭先生が亡くなったあと、校長代理,教頭代理の教師を立てていたみたいだけど、よくじつ奇妙な事件が起きるなんて誰も想像してなかっただろうな。

 [ 職員室 ]にはいると教師達が床に倒れている。

 なんで倒れてるのか分からないけど、眠らされている訳では無くて、気を失っているみたいだ。


厳蒔眞勇

「 どうなってるんだ、これは── 」


厳蒔惷囹

「 …………意識は無いが、きてはいるみたいだな 」


厳蒔眞勇

なんで教師達を── 」


厳蒔惷囹

「 邪魔だからだろ 」


 怪しい所が無いかと[ 職員室 ]の中を確認しながら歩いていると、壁の右側に取り付けられているスピーカーからおんせいが流れる。

 おんせいは「 [ 体育館 ]へ避難してください 」と伝えている。

  聞き覚えの無い男子生徒のこえだ。


厳蒔眞勇

「 [ 放送室 ]に生徒がる?

  放送委員かな?

  シュンシュン、[ 放送室 ]に向かうか? 」


厳蒔惷囹

「 いや、僕も[ 体育館 ]へ行こう。

  避難する生徒の中へまぎれ込んで犯人を “ バン ” するんだ! 」


厳蒔眞勇

「 分かった 」


 シュンシュンとオレが[ 職員室 ]を出ると生徒達が廊下を走って[ 体育館 ]へ避難している。

 1年生,2年生,3年生がり乱れた状態で[ 体育館 ]をしている。

 オレ達も生徒達に混ざって[ 体育館 ]に走った。

◎ 訂正しました。

  生徒にに対しては、─→ 生徒に対しては、

  自宅へ侵入させて、─→ 自宅へ侵入させ、

  [ 校庭 ]─→ [ 校庭(運動場)

  危険な奴だ 」─→ 危険なヤツだ 」

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