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☀ 七不思議の怪  作者: 雪*苺
一〇日目 【 水曜日 】
24/38

⭕ 登校日 1


──*──*──*── 水曜日


──*──*──*── 高等学校


──*──*──*── 教室


 6限目、眠気をさそう退屈な授業を受けている。

 キギナはどう(どう)と爆睡しているし、シュンシュンは教科書を見ている振りをして漫画を読んでいる。

 読んでる漫画は囲碁モノだ。


 6限目の終了をげるチャイムが鳴る。

 先生は「 次回は小テストをする。忘れず復習しとけよ 」と言いながら[ 教室 ]から出て行った。

 生徒達は絶望したももちでなげいている。


厳蒔惷囹

「 やれやれ……やっと終わったか。

  退屈な授業だったな 」


厳蒔眞勇

「 次回は小テストだってさ。

  シュンシュン、大丈夫なのか? 」


厳蒔惷囹

「 問題ないさ。

  僕の為に予習問題を作ってくれるんだろ、にいさん 」


厳蒔眞勇

「 オレの仕事を増やすなよ… 」


厳蒔惷囹

「 キギナには作るんだろ。

  なら、僕にも作るのがあにつとめだ。

  あにていまい差別は許さないぞ 」


厳蒔眞勇

「 隠れて漫画を読んでたくせに…… 」


厳蒔惷囹

にぃさぁ~~ん、見捨てないで! 」


厳蒔眞勇

「 はぁ…………。

  ちゃっかりしてるんだもんな。

  分かったよ。

  シュンシュンのレベルに合わせた問題集を作るから、ちゃんと予習するんだぞ 」


厳蒔惷囹

「 それでこそ、僕のあにだ!

  みんなLINEラインして知らせないとな 」


厳蒔眞勇

「 コラぁ、シュンシュン!

  “ LINEラインで知らせる ” ってなんだよ 」


厳蒔惷囹

「 囲碁漫画の回し読みだよ。

  男子にもにんが有るからな 」


厳蒔眞勇

ほんか?

  オレがシュンシュン専用に作った問題集をコピーして売りさばいたりしないよな? 」


厳蒔惷囹

「 馬鹿野郎っ!

  あに想いの僕が、そんなれつな事する訳ないだろ!

  あにの信頼をうらような真似を── 」


厳蒔眞勇

「 シュンシュンがキリッとした顔しても信じられないんだよな。

  先生にバレて没収されないようにな? 」


厳蒔惷囹

「 だから、しないって! 」


厳蒔キギナ

「 んぅ~~~~…………。

  ホームルームは終わったぁ? 」


厳蒔眞勇

だだよ。

  キギナ、く寝てたな 」


厳蒔キギナ

「 だって詰まらないんだもの。

  生徒が授業に興味を持てないのは教師に問題ありね! 」


厳蒔惷囹

「 爆睡しといて言える立場かよ。

  次回は小テストだとよ。

  赤点、取るなよ 」


厳蒔キギナ

「 失礼ねぇ!

  私が赤点なんて取るわけ無いでしょ!

  私にはマオだい先生がるのよ!

  でしょ、おにぃちゃん♥️ 」


厳蒔眞勇

「 問題集は作らないからな。

  今回はりきなんとかしろ 」


厳蒔キギナ

「 ちょっ、マオ!

  妹のピンチを見てみぬ振りする気なの?!

  ひどくないかしら! 」


厳蒔眞勇

ひどいのは授業ちゅうに爆睡してたキギナだよ 」


厳蒔惷囹

まったくだ!

  居眠りならだ可愛いもんだが、爆睡はつみぶかいんだぞ 」


厳蒔キギナ

「 ハン!

  真面目に授業を受けないアンタ(惷囹)に “ だけ ” は言われたくないわね! 」


厳蒔惷囹

「 僕は授業ちゅう、寝た事なんて1度も無いんだがぁ~~ 」


厳蒔キギナ

「 むきぃぃぃぃぃいーーー!! 」


 相変わらずシュンシュンとキギナは仲良く出来ないみたいだ。

 クラスメイトもあきれて笑ってるよ……。

 でも、そのお蔭もあってか少しずつだけど、クラスメイトのほうから話し掛けてくれるようになったんだよな。


厳蒔眞勇

「 それにしてもなか先生、遅いよな。

  もなら、もうホームルームは始まってるんだけど── 」


厳蒔惷囹

「 おい、副学級委員(柯楠八惠)、さっさとホームルームを始めろよ。

  なかなくても始められるだろ 」


柯楠八惠

「 今、にっちょくが先生を呼びに行ってるから待ってなさい 」


 どうやらにっちょくなか先生を呼びに行ってるらしい。

 しばらくは部活動も中止だし、ホームルームが遅くなるくらい別に事はないんだ。


──*──*──*── 15分後


厳蒔キギナ

「 ねぇ、なんさん。

  いっちょく、戻ってないんだけどぉ~~ 」


柯楠八惠

「 おかしいわね。

  [ 職員室 ]に行って戻ってるだけなのに…… 」


瑚鞠螢里

「 私が行ってるわ。

  なか先生とにっちょくはぎはら君を呼んでたらいんでしょ 」


柯楠八惠

まりさん、がとう。

  みんななか先生がる迄[ 教室 ]から出ないように! 」


 副風紀委員(瑚鞠螢里)が[ 教室 ]から出て行くと、副学級委員(柯楠八惠)風紀委員長(澳邉陽斗)が椅子を持って、ちかく。

 まえに椅子を置くととおせんぼうするみたいに椅子に腰をろして座った。


厳蒔惷囹

は1階なんだから窓からまどそとに出て、下駄箱の在る[ 正面玄関 ]まで行けば済む事だろ 」


厳蒔眞勇

「 身も蓋も無い事を言うんだな、シュンシュン。

  先生に見付かったら[ 生活指導室 ]に連行されて教育番組を見せられながら反省文の刑かな 」


厳蒔惷囹

「 おい、な事を言うなよ。

  おちゃめな冗談じゃないか 」


──*──*──*── 15分後


 ──とは言え[ 職員室 ]へ行ったきり副風紀委員(瑚鞠螢里)も戻ってない。

 [ 職員室 ]でなにしてるんだろうな?


厳蒔キギナ

「 ねぇ、なんさん。

  日直(萩原君)まりさん戻ってないけどぉ~~。

  まで待ってればいの?

  もうぐ1時間っちゃうけどぉ~~ 」


柯楠八惠

「 そ…そうね……。

  日直(萩原君)まりさんもなにしてるのかしら? 」


澳邉陽斗

「 俺が呼んでる。

  15ふんっても戻ってなかったら── 」


厳蒔惷囹

「 その必要は無さそうだぞ、風紀委員長(澳邉陽斗)── 」


澳邉陽斗

「 どういう事だ? 」


厳蒔惷囹

「 ホームルームを始められるって事さ 」


 シュンシュンが言うと、廊下がわからけられた。

 ガラッとおとが鳴ると慌てた様子で担任教師(名央先生)が[ 教室 ]にはいってた。

 担任教師(名央先生)かジャージを着ていて汗も掻いている。


担任教師:名央先生

みんな、遅くなって御免ね…… 」


柯楠八惠

「 先生っ!

  なにしてたんですか?

  日直(萩原君)まりが呼びに行ったんですよ。

  会わなかったんですか? 」


 副学級委員(柯楠八惠)は少し御立腹だ。


担任教師:名央先生

「 えぇっ?!

  そうなの?

  …………2人には会ってないわ… 」


柯楠八惠

「 先生は[ 職員室 ]になかったんですか? 」


担任教師:名央先生

「 先生達は[ 中庭 ]にたの。

  誰かが掘り起こした穴を埋めていて……。

  ホームルームを始めましょうね 」


 あ……昨日きのうしきれい達が掘っていた穴だ。

 埋めずに帰っちゃったもんな……。

 手のいた先生達が穴を埋め作業をしていたのか──。


 なにはともあれ、ホームルームが始まって、無事に終わった。

 だ埋めていないあないくつか在るから、「 くれ(ぐれ)も生徒は[ 中庭 ]にはいらないように! 」と念押しされた。

 言い付けを守れず[ 中庭 ]にはいった好奇心旺盛な生徒には、“ 校内清掃員 ” に任命され、担当する掃除場所を振り分けられて、1ヵ月かん昼休みに掃除するばつを受ける事になるんだとか。


 結局、ホームルームは終わってもにっちょく副風紀委員(瑚鞠螢里)は[ 教室 ]へ戻ってなかった。

 シュンシュン,キギナ,オレは忘れ物が無いかを確認してから鞄を持つと[ 教室 ]を出た。

◎ 訂正しました。

  あに想い僕が、─→ あに想いの僕が、

  にっちょく ─→ 日直(萩原君)

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