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☀ 七不思議の怪  作者: 雪*苺
三日目 【 水曜日 】
21/38

✒ 七不思議の怪 4


 強引Guグぅでマイウェイなシュンシュンからを奪われ、強制的にしきれいとされてしまった不運な怪異達は、主人あるじとなったシュンシュンに絶対服従となり、逆らえなくなる。

 こころとは裏腹に主人あるじであるシュンシュンにしたがわざるを得ない可哀想で不憫な立場だ。

 ことだましばられ、使役された事により自由を奪われたしきれい達は、移転されるまえほこらが設置された場所を発見してくれた。


 シュンシュンは頑張ってほこらが設置されていた場所を探し出したしきれいに対して、ねぎらいの言葉をひとことだって掛けたりしない。

 だから、シュンシュンの代わりにシュンシュンの主人あるじであるオレが、こころに反しながらも頑張ってくれたしきれい達に、ねぎらいの言葉を掛けて、感謝ありがとうを伝えた。

 キギナは首をかしげて「 なんでマオが迄するの? 」って顔をしながらオレを見てる。


 しきれい達は涙をめた両目をうるませながら、オレを見詰めている。

 ぽど嬉しいのかな?


マオ

ほこらが設置されたのか? 」


キギナ

「 やだぁ~~!

  [ 中庭 ]じゃないのよぉ。

  たしに【 奇蹟スピリチュアル調査検証部 】の顧問先生(遲野細倫)が落下死してた場所よねぇ? 」


マオ

「 そ…そうだな…… 」


 [ 中庭 ]にはだ、立ちりを禁止を知らせるイエローテープが張られている。


マオ

「 これじゃあ、中にははいれないな 」


霄囹

「 今は姿が見えないんだ。

  中にはいって調べても誰にも文句は言われないさ。

  警察も見張ってないしな! 」


 そう言うとシュンシュンは、ズカズカと歩いて[ 中庭 ]の中へはいって行く。

 「 それもそうね 」なんて言いながら、キギナも[ 中庭 ]の中へ踏みる。

 1人で立ち尽くしてる訳にもいかないから、オレも[ 中庭 ]の中へはいった。


──*──*──*── 中庭


 地面にはごと芝生しばふが敷き詰められている。

 とはいえ、ざま(ざま)な種類の雑草もえている。 

 ちらほらと小さな花も咲いている。

 真ん中には木も植えられていて、木陰が出来ている。


霄囹

だな。

  どうやら、[ 中庭 ]の中心に設置されていたほこらを移転させたあと、この記念樹を植えたんだろう 」


マオ

「 記念樹?

  ただの木じゃないんだ? 」


キギナ

「 この木って、きんもくせいじゃないかしらね 」


マオ

「 きんもくせい?? 」


キギナ

「 9月ごろ ~ 10月ごろかいするじょうりょくこうようじゅだったかしら。

  うっとりするような甘い香りが特徴みたいよ。

  春のじんちょう,夏の梔子くちなしに並ぶさんだいこうぼくの1つみたいね 」


マオ

「 へぇ、詳しいんだな 」


キギナ

あにが《 花屋 》でバイトしてんのよ。

  ウンチクをれ流してるから覚えちゃっただけよ。

  私は花に興味無いから聞かないでよね 」


霄囹

「 死神が《 花屋 》でバイトかよ 」


マオ

「 でもさ、なんわざ(わざ)ほこらを移転させて迄、記念樹(金木犀)に植える事にしんだろうな? 」


霄囹

「 さぁな。

  から[ 校庭 ]のすみ迄は距離が有るし、段差も有る。

  運んでいるさいちゅうに足を引っ掛け、転び掛ける可能性も有る。

  お粗末な引っ掛け式の鍵だから、不意にはずれて中のしんが落ちた可能性も否定は出来ないな 」


マオ

りょの事故か。

  原因はなんであれ、割れたのに知らん顔して放置はくないよな。

  “ 珍しい丸い石 ” って思っていたから、そのまま知らん顔した線もあるよな 」


キギナ

「 私達が昔の犯人探しをしても仕方無いわよね。

  で──、までたけど、どうするのよ? 」


霄囹

記念樹(金木犀)を浮かせて掘り起こすのさ 」


マオ

「 掘り起こす?!

  なん迄するんだ? 」


霄囹

「 あのなぁ、ほこらってのはそもそも、移転させないんだ。

  その地のもりがみさまさいしてるからな。

  ほどの事でも無い限りは移転させないのさ。

  それを知ってか知らずか、もりがみさまさいしてるほこらを移転させた馬鹿なばちたりもんた。

  ほこらを移転させただけじゃなく、わざ(わざ)穴を掘り記念樹(金木犀)を植えたって事はだぞ、ヤバいもんが “ 埋められてる ” ってな相場が決まってるんだよ! 」


マオ

ただたん記念樹(金木犀)を[中庭 ]の真ん中に植えたかっただけかも知れないぞ 」


キギナ

「 掘っちゃえばいのよ。

  ヤバいのが埋まってればラッキーだし、埋まってなければ安心するじゃない?

  サクッと穴けちゃいましょ 」


マオ

「 だけどさ、こんなひるから記念樹(金木犀)を浮かせるなんて出来ないぞ 」


霄囹

「 そんなの教師が帰ったあとに決まってるだろ。

  陰陽術で記念樹(金木犀)を浮かせれるからいとして、穴を掘るのはしきれいの役目だ。

  僕は見てるだけでいのさ 」


マオ

「 そっか。

  また夜の《 学校 》に忍び込むんだな…… 」


霄囹

いだろ別に。

  転移陣を使うんだ、移動はラクだろ。

  ほんのすう時間の拘束だと思えよ。

  このまま転移陣を発動させるから、帰るぞ 」


キギナ

「 賛成ぇ~~ 」


 シュンシュンは陰陽術で転移陣を発動してくれる。

 やみじゅじゅつで消してる姿は見えないけど、陰陽術で発動した転移陣は、人間にも見えちゃうんだよな。

 目撃されたら騒ぎになるけど、ひとが無いみたいでかった。

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