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異世界でも僕はアナボりたい!!  作者: 狐月 かぶと
第二章
12/19

王国からの招待状

 暴走族との和解(?)から数日が経った頃。いつも通りマイナと寮へ帰っていたある日、騎士団の人たちに声をかけられた。


 「マスル•プロティン殿とマイナ殿ですね。国王様がお呼びです。ご同行願います。」


 「え? 僕たち?」


 国王様が直々に呼び出すなんて、僕たち何かやっちゃいました?


 「ええ、国王様が是非お会いしたいと。馬車を用意してあります。こちらへ。」


 お呼び出しを断るなんて出来るわけないので、大人しく王城へ向かうことにした。渋々馬車に乗り、騎士団員についていくと王室に通された。


 「失礼致します。マスル殿とマイナ殿が到着致しました。」


 すると、部屋から厳かな声が返ってくる。


 「入れ。」


 開かれた扉の先には、僕が想像していた王様像とはかけ離れたゴリマッチョのイカついオジサンがいた。


 「よくぞ来てくれたな。さあさあ、かけてくれ。」


 先程とは打って変わって、見た目に反した優しい声で歓迎してくれた。


 「し、失礼します。」


 僕とマイナは、案内された席に腰をかける。召使いの人がお茶を運んできてくれ、みな挨拶を済ませて部屋を出て行ってしまった。


 「急に呼び出してしまってすまなかったね。私の方から、魔人の件で礼をしていなかったので、この場を設けさせてもらったのだ。本当に助かったよ。流石は、魔術剣士学校の生徒だ。」


 国王様が頭を下げる。


 「そんな、おやめください国王様。大したことではありません!」


 「いいや、そんなことはない。其方らが迅速に対応してくれたお陰で、被害が最小限で済んだのだ。我が民達も、其方らには感謝しておる。」


 「マイナ殿の人命救助のお陰で、助かった者もおる。王国を代表して、感謝する。」


 「い、いえ! 滅相もございません!」


あのマイナがたじたじしている。中々見られない光景だ。


 「そこでなんだが。今回の一件で、其方らには褒美を授けたいと思っておる。何でも言いなさい。勲章や土地、金銀財宝、好きなものを選ぶと良い。」


 「そんな、頂けませんよ。お気持ちだけで十分です。」


 「ええ、そうです。お気持ちだけ戴いておきます。」


 「そうはいかぬ。こちらとしても、何か其方らにお返しをせねば気が済まぬのだ。何でも良い。言ってくれ。」


 と言われてもなぁ……。これと言って欲しいものが無いし……。昔から筋肉の事だけを考えて生きてきたから、それ以外の物欲がない。


 「マイナ、何か欲しいものはない?」


 「私はないわ。あなたが決めて頂戴。」


 うーむ、困った。土地でもいいとか言ってたよねー。土地があれば何ができるだろうか。筋トレに役立つものとかあればいいんだけど……。そうだ!


 「では、大変恐縮なのですが、トレーニングジムを建てていただくことは可能でしょうか。」


 「トレーニングジム? はて、それは何かな?」


 「肉体を鍛える施設です。」


 「ほお、それは良い。流石は学園の生徒だ。どんな時も鍛錬に勤しむのだな! よかろう。そのトレーニングジムとやら、建てさせよう。後日使者を送るから、詳しい要望を伝えてくれ。」

 

 「ありがとうございます!」


 こうして、この異世界にトレーニングジムが建つことになった。国王と別れた後、騎士団の人に寮まで送ってもらうことになり、馬車に向かっていると、後ろから声をかけられた。


 「あら、貴方は。マスル様にマイナ様?」


 声を掛けてきたのは、同じクラスのベリー•フロンタルだ。そうか、彼女はお姫様だし、ここが家なのか。


 「お父様に呼び出されたのですわね。こんなところで会えて、光栄ですわ。魔人討伐の件、わたくしも見ていました! すごかったですわ!」


 「もうお帰りになられるのですか? また学園でゆっくりお話ししましょう!」


 「うん、また学校でね。」


 「マイナ様も、また明日!」


 「ええ、また明日ね。」


 こうして、王城を後にした僕たちは、寮へと帰っていった。


とある、カタボリックの拠点にて。


「まさかネイザリスがやられるとは……。厄介事を増やすだけ増やして死におって、役立たずめ。」


 「しかし、何者なのだ。キングスルトが一方的にやられた痕跡があった。」


 「キングスルトを一方的に倒す相手がいるとなると、少々厄介だな。」


 「ブラッドマジックの痕跡が無かったから、吸血鬼の仕業では無いのはたしかね。」


 「しかも、死体には魔力痕跡が無かった。単純な力だけで、キングスルトを倒したと言うのか?」


 「何はともあれ、我々の存在に気づいている者がいる以上、各々警戒をしておけ。それよりディプレッサ、王都の計画はどうなっている。」


 「順調だぜ? もう少しで準備はできる。そうなれば、王都も終わりだ。」


 「くれぐれも、ネイザリスの様にはなるなよ。お前なら心配は無いと思うが。」


 「当たり前だ。俺はあんな雑魚とは違う。王都の奴らは皆殺しだ!」



 後日、王城から使者が送られて、トレーニングジムの建設に関する、細かいミーティングが行われた。


 設計図も完成し、すぐに建設が始まった。しかし、本当に魔法って凄い。前世だと、大きな建物には一年ほどかかるが、魔力を使えば1ヶ月も経たずに完成するらしい。やるねー、魔力。ジムが完成すれば、マイナ達のトレーニングもより捗るだろうし、カタボリックを相手にする戦力の補強になる。なにより、僕が欲しかった! 


 森でするトレーニングも悪くは無いのだが、やはりジムでのトレーニングは格別だ。あの空間でやるからこそ、僕も筋肉達もさらなる成長が望める。ああ〜楽しみだな!

完成をウキウキしながら待つ僕であった。

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