YouTuber
二人「よろしくお願いします」
ボケ「最近、YouTubeって言うサイトが流行っているみたいですね」
ツッコミ「えっ? 今更ですか? YouTubeって有名ですよ!」
ボケ「有名なんですか? この前始めて見ましたよ」
ツッコミ「えら、時代遅れですね」
ボケ「時代遅れかなー? PPAP」
ツッコミ「ふるっ! 本当に時代遅れじゃないですか」
ボケ「えー? 古いかな」
ツッコミ「古いですよー。それでYouTubeがどうしたんですか?」
ボケ「ええ、僕、YouTuberになりたいんですよ」
ツッコミ「えっ? YouTuber? なんでまた?」
ボケ「いやー、色んな芸能人さんがYouTuberになっているじゃないですか。カジサックさんでしょう、中田敦彦さんでしょう、なかやまきんに君さんとか」
ツッコミ「まぁ、確かにやってますね」
ボケ「あとYouTuberになると、儲かるらしいじゃないですか」
ボケ、手をお金のポーズにしながらニヤニヤ笑う。
ツッコミ「まぁまぁ、分かりますよ」
ツッコミ、ニヤニヤしながら言う。
ボケ「そういうわけで、YouTuberになりたいんですけど。動画を撮らなくちゃいけない。あなた、撮るとこ見ます?」
ツッコミ「いやいや、見してくださいよ。私も気になるので」
ボケ「収益はあげませんよ」
ツッコミ「いりませんよ……やっぱり少しほしいですかね」
ボケ「仕様がないですねー、ちゃんと見ててくださいね」
ツッコミ「はいはい」
ボケ、カメラを設置する。
ツッコミ「そこからやるんですね」
ボケ「カメラよし。皆さん、おはこんばちわ!」
ツッコミ「挨拶は大切ですね」
ボケ「今回、このコーラにこのソフトキャンディを入れたいと思います!」
ツッコミ「ああ、あれですね。コーラに入れたら泡がバーッと出るやつ」
ボケ「そして、入れ終わったのがこちらになります」
ツッコミ「終わっとるやないか!」
ボケ「うお゛っ」
ツッコミ「今ゲップしたやろ? お前、飲んだんちゃうん?」
ボケ「飲んでへん飲んでへん」
ツッコミ「じゃ、このソフトキャンディ食べてみぃ」
ボケ「無理無理、食べたら口から泡出る」
ツッコミ「飲んどるやないか! ちゃんとせんかい」
ボケ「わかったわ。ここにコーラがあります。このコーラにこのソフトキャンディを入れます」
ツッコミ「入れてください」
ボケ、コーラにソフトキャンディを入れる。
ボケ「おっ? おおおお……」
ボケ、軽く頷きながら泡が出るところをじーっと見つめる。
ツッコミ「反応せい! 溢れてんねんぞ」
ボケ「反応せなあかんの!?」
ツッコミ「せなあかんよ。じゃないと動画見てる人が『おもんな』ってなって、違う人の動画見に行くで」
ボケ「わかったわ。ここにコーラがあります。このコーラにこのソフトキャンディを入れます」
ツッコミ「はい、入れてください」
ボケ、コーラにソフトキャンディを入れる。
ボケ「うわぁぁぁ、でたぁぁぁ! うわうわうわ、うわぁぁぁ!」
ボケ、暴れまくる。
ツッコミ「過剰やのう! ただただうるさ……」
ツッコミ、暴れるボケを無理やり止める。
ツッコミ「もうええ! 落ち着け!」
ボケ「はぁはぁ、もういいの?」
ツッコミ「息上がっとるやないか」
ツッコミ、ボケを軽く叩く。
ボケ、息を整える
ツッコミ「ちゃんとやってください」
ボケ「わかったわ。今日はいい天気ですね! 」
ツッコミ「おお、外でやるんですね」
ボケ「ここにコーラがあります。このコーラにこのソフトキャンディを入れまーす!」
ボケ、地面に置いてあるコーラにソフトキャンディを慎重に入れようとする。
ツッコミ「慎重やなぁ」
ボケ、横を二度見する。
ボケ「なんやおっさん? えっ? 飲み物で遊ぶな?」
ツッコミ「まぁ、間違ってないわな」
ボケ「じゃかましいわ! こっちは仕事でやってんじゃ! 」
ボケ、おじさんに首元を掴まれる。
ボケ「おっ、やんのか? あぁ! ゴラァ!」
ツッコミ「おっ? 大丈夫か?」
ボケ、おじさんと小競り合いをする。
ボケ「やめろや! こちとら収益剥奪されとんじゃ!」
ツッコミ「なんで収益剥奪されたん?」
ボケ「『性的満足を意図したコンテンツ』で無くなってんぞ!」
ツッコミ「どんな動画上げたん? 逆に見てみたいわ」
ボケ、おじさんを無理やり剥がす。
ボケ「あーもう、わかったわ。おっさん、このコーラやるから。もう帰ってくれ……はよ帰れ! はぁはぁはぁ。……どう?」
ツッコミ「何が『どう』や! なんやったん今までのこの時間! 長すぎんねん!」
ボケ「やっぱ僕、YouTuber向いてないんで、やめますわ」
ツッコミ「じゃ、なにすんねん」
ボケ「漫才師なりますわ」
ツッコミ「ええ加減にせい、もうええわ」
二人「ありがとうございました」