73話 仲間を探しに行く
希望がどこかへ走り去ってから十数分後
涼花「私で良かったらなんでも言うことを聞くから、そろそろ泣き止んでよ」
ルノ「お姉ちゃんなんて嫌い!だからどっか行ってよ!」
涼花はすっかり疲れ切っていたが、ルノはまだ泣き続けていた
涼花(私達がルノちゃんをこうしちゃったから最後まで面倒見ないといけないからどこにも行けないのよ)
1人で困り果てていると
希望「すずかー!人呼んできた!」
涼花「のぞみ?」
声のした方を見ると希望が誰かを連れて走ってきていた
希望「はぁ……おまたせ、仲間を連れてきたよ」
?「希望に助けてって言われてきてみたが、これはどういう状況だ?」
涼花「誰かって健太くんの事だったの?」
希望が呼んできたのは同じ勇者チームの健太だった
希望「未来を見て近くにいる人を探したの、そしたら健太くんがいたから連れてきた」
涼花「そうなんだ…健太くん、ルノちゃんを何とかできない?」
健太「よくわからんがわかった」
そう言ってルノに近付いた
健太「ルノ?なんで泣いてるんだ?」
ルノ「お姉ちゃん達に酷いごど言われだぁあ」
健太「お姉ちゃん達ってこの2人か?」
ルノ「ゔん」
健太「お前らなぁ、何やってんだよ」
2人の方を振り返りながら言った
涼花「だってルノちゃんがこうなる理由を試しておかないとダメだと思って」
希望「面白そうだったから、つい」
健太「俺はよく知らんが、お前らはこうなることがわかってたんだろ?」
涼花「うん」
希望「わかってた」
健太「ならなんでそんなことしたんだよ、いじめか?いじめなのか?」
涼花「違う!ただ試すだけでこんなに泣き出すとは思ってなくて」
希望「私も」
健太「じゃあ2人はルノになんて言ったんだ?」
涼花「色々悪口を言ってみて、最後にバケモノって言ったの」
希望「2人同時にバケモノって言っちゃった」
2人はしゅんとしながら答えた
健太「はぁ……お前らがもしバケモノなんて言われたらどう思う?」
涼花「普通に嫌よ」
希望「泣くかも」
健太「だろ?冗談でも嫌な気持ちになるのに2人同時に言われてみろ、1人でも嫌な気持ちになるのに2人なら倍増だ、そりゃこうなってもおかしくないわな」
涼花「ごめんなさい」
希望「ごめんね」
健太「謝る相手は俺じゃない、それに今じゃなくて泣き止んだ後のルノに言え。とりあえずルノの今の状態の理由を教えろ」
涼花「精神を強くするための最適化状態になっていて、その間は精神が不安定になるんだって、不安定の間に悪口を言われたらいつものルノちゃんじゃなくなるの、そのいつものルノちゃんじゃないのが今のルノちゃんだよ」
健太「わかった、とりあえず2人はそこで反省してろ」
涼花「はい」
希望「うん」
そう言われて2人は正座して反省していた
健太「そろそろルノも泣きやもうな?」
ルノ「酷いごど言われだぁ!」
健太「そうかそうか、こんな可愛いルノに酷いこと言うなんてバカな奴もいたもんだなぁ」
そう言いながら健太はルノの頭を撫でてあげていた
ルノ「お姉ちゃん達なんて嫌いだもん!」
健太「そうかそうか、嫌いなのか」
そうやって健太はゆっくりルノを泣きやませていった
健太「もう大丈夫か?」
ルノ「うん!」
健太「そっか、いい子だな」
ルノ「えへへ!」
ルノは頭を撫でられて喜んでいた
健太「で、泣き止んだけどどうしたらいいんだ?」
涼花「寝るのを待つ」
健太「寝たら元に戻るのか?」
涼花「セナ先生がそう言ったんだって」
健太「そうか、お前らは睡眠魔法とか使えるか?」
涼花「無理」
希望「できない」
2人はすぐに否定した
健太「そうか、じゃあ自然に寝るのを待つか睡眠魔法を使えるやつを探さないとな」
ルノ「お兄ちゃんどこか行っちゃうの?」
寂しそうに聞いてきた
健太「人を探さないとダメだからな、ルノは涼花と希望の2人と一緒にいた方がいいんじゃないか?」
ルノ「いや!お姉ちゃん達なんて嫌い!…でもお兄ちゃんは好き」
ルノは「お兄ちゃんは好き」と言いながら健太に抱きついていた
健太「そうか……仕方ない、一緒に行こうか」
ルノ「一緒行く!」
健太「一緒に行こうなー、とりあえずどこいってみる?」
健太はルノの頭を撫でながら聞いた
涼花「色々行くしかないんじゃない?どこに誰がいるのか分からないし」
健太「じゃあまず近いとこから回るか」
涼花「わかったわ、私は健太くんについて行くよ」
希望「私もついて行くね」
健太「わかった、じゃあ行こうか」
ルノ「お姉ちゃん達も来るの?」
不満そうに健太に聞いた
健太「行くぞ?」
ルノ「お姉ちゃん達嫌いだもん」
ムスッとしてしまった
健太「そうは言ってもなぁ、ここには危ない魔物がいるから2人に守ってもらわないとルノが怪我するかもしれないぞ?」
ルノ「危ない魔物いるの?」
健太「いっぱいいるぞ?だから一緒に行こうな?」
ルノ「…うん」
不満そうだが一緒に行くことを許してくれた
健太「じゃあ行こうか」
ルノ「うん!」
ルノは健太と手を繋いで歩き出した
その後ろを涼花と希望がついて行った
それから数十分後
ルノ「疲れた」
健太「疲れたのか、おんぶするか?」
ルノ「ううん、おんぶはさっきしてもらったからいい」
健太「そうか、じゃあどうしたい?抱っこか?肩車か?」
ルノ「抱っこ!抱っこがいい!」
目をきらきらさせながら両手を伸ばしていた
健太「…よっと、これでもいいか?」
ルノ「うん!」
健太は腕にルノを座らせるようにして抱えていた
健太「じゃあ行くぞー」
ルノ「しゅっぱーつ!」
元気よく出発した




