72話 ルノが変になった理由を探る
海斗と別れたあと
涼花(闇雲に探しても見つからないよね、とりあえず刀を取ったっていう黒い人をメインに探して、ついでに希望ちゃんも参加してるはずだから探して、見つけたら未来予知のスキルに頼ってどこに行けばいいのか聞いてみようかな、未来予知で人探しなんて上手くいくか分からないけど)
「じゃあまた走るからしっかり掴まっててね?」
ルノ「…すぅ……すぅ……すぅ」
涼花「あれ?寝ちゃったの?」
ルノは涼花の背中でとても安心したような表情で可愛く寝息を立てながら眠っていた
涼花(泣いて疲れちゃったのかな、私の背中で良ければいつまででも寝てていいからね)
涼花は走り出そうとしたがルノが寝ているのを確認し、走るのをやめて歩いて移動を始めた
それから数十分後
涼花(お!?私ってば運がいい!!)
「のーぞーみー!」
声をできるだけ抑えてそう言いながら、前方にいる人に気付かれるように手を振っていた
希望「やっと来た……どうしたの?戦うの?」
涼花「違う違う、希望って未来予知を使って人探しとかできない?」
希望「探したい人がどこにいるかは探せないよ」
涼花「やっぱりそうだよね?」
希望「うん、私の未来予知は私の視界に入る場所の未来でどんなことが起こるのかが見えるだけなの、だから涼花の探している人がここに来たら見つけられるよ、でももし来なければ分からないね」
涼花「ごめんね、難しいこと聞いちゃって」
申し訳なさそうに謝った
希望「大丈夫だよ」
涼花「じゃあもう1ついい?」
希望「なに?」
涼花「過去に何があったかはさすがに見れないよね?」
希望「過去ってどのくらいの過去?」
涼花「このイベントが始まった時からここまでの時間くらい」
希望「5時間くらい前からなら見れるよ 」
軽くドヤ顔をしながら答えていた
涼花「そうなの?じゃあ今寝ちゃってるけどルノちゃんに何があったのか見てくれない?」
希望「どうして?」
涼花「私がさっき会った時にいつものルノちゃんじゃなかったの、中身が5歳の子になってるみたいなんだ」
涼花は希望に今のルノの状況を説明した
希望「もしかしてこの会場に精神年齢をいじる魔物がいるの?それともプレイヤーがやったの?どうなんだろう?」
涼花「私もそれは分からない」
希望「まぁ見て見ればわかるか」
涼花「うんお願い」
そう言って少し準備を始めた
希望「私の過去を見るスキルはまだレベルが低いから私のおでこと見る人のおでこをくっつけないといけないんだけど大丈夫かな?」
涼花「寝てるから多分大丈夫よ」
希望「起きないかを心配したんだけど」
涼花「あ、そっち?」
希望「なんだと思ってたのよ」
呆れたように答えた
涼花「ルノちゃんは元々男の子だから女の子の顔が目の前に来たら恥ずかしいと思って」
希望「まぁそれもあるけど、ルノちゃんが起きたら起きたでそれでいっか」
涼花「仕方ないね、やっちゃって」
希望「わかった」
そう言って希望は自分のおでこをルノのおでこにくっつけてスキルを発動した
数分後
希望「……おまたせ」
そう言っておでこを離した
涼花「どうだった?」
希望「ルノちゃんがそうなった原因は分からなかったけど、刀を取ったと思う人ならわかったよ」
涼花「取ったと思う人?」
希望「うん、ルノちゃん1回やられてたの、やられてリスポーンしたら刀がなくなってたから多分ルノちゃんを倒した人が取ったんじゃないかな?」
涼花「誰なの?知ってる人?」
希望「魔物が書かれてるところに黒龍いるの知ってる?」
涼花「うん、ポイントが凄かったから覚えてるよ」
希望「その黒龍に食われてルノちゃんは1回やられてるのよ、それたら刀がなくなった」
涼花「じゃあ黒龍が取ったってこと?」
希望「多分違うよ、普通なら全部丸呑みだと思うけど、黒龍と一緒に人がいたの」
涼花「誰?」
希望「黒龍と一緒にいたのセナ先生だった」
涼花「セナ先生も参加してるの?」
セナの説明はルノ以外の図鑑には載っていない、載っている理由はルノを制御するためで、セナがいることをアピールすることでルノが大暴れしないようにしている
{セナはルノのストッパーの役割があるよ}
希望「多分違う、セナ先生はガッツリ魔物側の敵だと思うよ、黒龍操ってたし」
涼花「え?じゃあセナ先生が黒龍を操ってルノちゃんの刀を取ったってこと?」
希望「見た感じそういうことだろうね、スキルのレベルが低いから理由までは見れなかった、ごめんね」
涼花「大丈夫だよ、刀を取ったのが悪い人じゃなくてセナ先生なら安心だから。でもルノちゃんはどうして取った人を黒い人って言ったんだろう?」
希望「多分いつものルノちゃんと今のルノちゃんの記憶が同じじゃないんじゃない?黒龍がちょっと違う黒い人ってことになったんだと思う」
涼花「確かに同じ黒だからそうなのかな?」
希望「まぁ私には分からないけど、多分セナ先生ならわかるかも」
涼花「わかった、とりあえずセナ先生を探して刀を取った理由とルノちゃんを治す方法を聞いてみるね」
希望「私はあまりおすすめしないよ」
涼花「なんで?」
希望「セナ先生は黒龍と一緒にいる訳だから、もしセナ先生が話を聞いてくれなかった場合は涼花が1人で、しかもルノちゃんをおんぶした状態で黒龍を相手にすることになるんだよ?」
涼花「それはちょっと困る、さすがにルノちゃんをおんぶした状態だと負けるよ、私そんなに強くないし」
希望(勇者チームのトップ5に入ってるんだから強いでしょ)
「でしょ?だからセナ先生に聞きに行くなら黒龍相手に戦えるくらいの仲間を集めて行った方がいいわよ」
涼花「そっか、じゃあそうしてみるね……希望は一緒に戦ってくれる?」
希望「逃げるのは得意だけど戦いは無理、だから頑張ってね、応援してるから」
涼花「ありがとう、じゃあまたね」
希望「またね」
そう言って涼花が走り出そうとすると
?「…ん?………あれ?ここどこだ?」
涼花「あれ?ルノちゃん起きちゃった?」
寝ていたルノが起きたようだ
ルノ「あれ?私いつの間に寝てたんだろう?」
涼花「ごめんね、起こしちゃったね」
ルノ「まぁそれはいいんだけど、なんで私は涼花におんぶされてるの?」
涼花「元に戻ってる?」
ルノ「何が?」
涼花「希望、これっていつものルノちゃんだよね?」
希望「うん、これは間違いなくいつものルノちゃんだね」
ルノ「なになに?私がどうしたの?」
とても困惑していた
涼花「さっきまでルノちゃん変だったんだよ?」
ルノ「私が?なんで?」
涼花「私が見つけた時は子供みたいにいやいや言ってて、何歳か聞いたらルノちゃんが5歳って答えたの、ずっといやいやしてたら危ないからおんぶして連れてきたの」
ルノ「どういうこと?私は全く記憶にないんだけど」
涼花「私もよく分からないけど、いつも持ってる刀を誰かに取られちゃって泣いてたみたいだよ?」
ルノ「誰かに取られたって言うか普通にセナさんに怒られて刀を没収されただけなんだけど」
涼花「そうなの?」
希望「もしかしてセナ先生って黒龍と一緒にいるの?」
ルノ「そうだよ、セナさんは黒龍を乗り回して暴れてるらしい」
涼花「なーんだ、悪い人に取られた訳じゃないのか、良かった」
希望「盗まれてないなら安心ね」
ルノ「あのぉー、そろそろ下ろしてくれない?」
涼花「あぁごめんね」
そう言って直ぐに下ろしてくれた
希望「ルノちゃんが変になってた理由ってなんなんだろう?」
ルノ「さぁ?私は知らないよ」
涼花「ルノちゃんが分からないってことはまたいつなるか分からないってことよね」
希望「そういうことだよね」
2人で考えていた
涼花「セナ先生も参加してるんだよね?」
ルノが「参加というかなんというか、一応この空間にいるよ」
涼花「ならセナ先生に聞いてみたらどう?セナ先生なら何か知ってるんじゃない?」
希望「確かに、それが一番早そう」
涼花「ということで聞いてみてよ」
ルノ「よく分からないけど聞いてみるね」
〔セナさん、涼花が私が変になってたって言ってるんだけど何か知らない?〕
セナ〔あ、起きたんだ〕
ルノ〔うん、涼花の背中でいつの間にか寝てた、だからその理由を聞きたい〕
セナ〔わかった、ルノは絶賛精神の最適化の最中だよ〕
ルノ〔精神の最適化?昇華の時にしたんじゃないの?〕
セナ〔あれは魂と肉体の最適化、精神はまた別物だよ〕
ルノ〔じゃあ精神の最適化ってなんなの?〕
セナ〔めっちゃわかりやすく言うと何万年とか何億年とか生きても精神が壊れないようにするための最適化って感じかな〕
ルノ〔それと変になってた理由って繋がるの?〕
セナ〔最適化の最中は精神が不安定になるの、ルノが嫌な思いとかしたらルノの精神が引っ込んで代わりが出てくる、見た目がルノでも中身が代わりの子になってたから変になってたんだよ〕
ルノ〔代わりって子供なの?〕
セナ〔基本はそう、だから諦めて〕
ルノ〔そう、じゃあ最適化っていつ終わるの?〕
セナ〔さぁ?短くて1日で長くて1年くらいかな〕
ルノ〔セナさんも分からないの?〕
セナ〔こればっかりはね、まぁ精神が変わってたら仲間とか私が助けてあげるから気長に終わるのを待ちましょ〕
ルノ〔そう、じゃあ一応聞いておくけど変になった時の治し方は?〕
セナ〔寝て起きることだけ、もし誰かに保護された状態で起きたらそういうことだと思ってね〕
ルノ〔いつ代わるか分からないんでしょ?〕
セナ〔そうだねぇ、ルノに対して悪口とか言われたら代わるから頼れる仲間と一緒にいた方がいいかもね〕
ルノ〔そう、ありがとう〕
セナ〔はーい、もし仲間がいないなら私が助けてあげるからね〕
そう言って念話は切れた
ルノ「わかったよ」
涼花「原因はなんだったの?」
ルノ「私が今の状態になってから色々最適化が入ってるんだけど、今は精神の最適化中なんだって」
涼花「精神の最適化?」
ルノ「そう、でもその最適化がセナさんでもいつ終わるか分からないんだって、だからいつ変になるか分からないってさ」
涼花「いつなるか分からないって、それ大丈夫なの?」
ルノ「セナさんが言うには最適化が終わるまでは頼れる仲間と一緒にいた方がいいんだって」
涼花「そっか、じゃあ私と一緒にいる?」
ルノ「私はいいけど、涼花がいいならね」
涼花「あのルノちゃん可愛かったからいいよ!」
ちょっと嬉しそうにしていた
ルノ「そう」
希望「それっていつ変になるかはわかってるの?」
ルノ「セナさんが言うには私が嫌な思いをしたら勝手にそうなるんだって」
希望「嫌な思い?それって悪口とか言われるとか?」
ルノ「みたいだよ?」
涼花「言ってみる?」
ルノ「やめて?また変になったらどうするの」
涼花「その時は私がおんぶしてあげる」
ルノ「そう」
あまり興味がなさそうに答えた
希望「治し方って聞いた?またなった時に治し方分からないと困るでしよ」
ルノ「寝て起きたら治るんだってさ」
希望「へぇ〜、だから起きたら治ってたんだね」
(面白そうだから言ってみようかな?)
涼花「治したかもわかったし、本当に変になるのか試して見よっか」
ルノ「何を?」
不思議そうな表情をしていると
涼花「ルノちゃんのばーか!」
希望(涼花がやるなら私も)
「ルノちゃんのアホ〜」
ルノ「何してるの?」
涼花「こんなんじゃダメか」
(……なんて言うおかな、悪口なんて言わないから思いつかない)
希望「ルノちゃんは可愛いぞー!」
ルノ「それは嫌な思いっていうか普通に恥ずかしい」
ルノは頬を赤らめながら恥ずかしそうにしていた
涼花(色々ためしてみよ)
「ルノちゃんのきつねー」
希望「ルノちゃんはちっちゃいー」
涼花「ルノちゃんは女の子!」
ルノ「それは事実だね」
希望「ルノちゃんの変なのー」
涼花「ルノちゃんのバケモノー」
希望「ルノちゃんのバケモノ!」
ルノ「……バケモ…ノ………みんな本当は私の事をバケモノだと思ってたの?」
そう言うルノの雰囲気は先程までと大きく変わった
涼花「違うよ!たまたま思いついただけだから本当はそんなこと1ミリも思ってないから!」
ルノの雰囲気が変わったことで涼花は大きく慌てていた
ルノ「でも今2人一緒に私の事をバケモノって言ったもん、本当は私の事バケモノだと思ってるんでしょ?」
ルノは徐々に涙を流し始めた
涼花「たまたまだよ、ね?」
希望「たまたまだよ、セナ先生に比べたらルノちゃんなんてまだマシな方だもん」
ルノ「やっぱりバケモノって思ってたんだ……うわぁぁぁぁぁぁぁぁん!」
ルノはヘタリ込み、大声で泣き出してしまった
涼花「ほらぁ!希望のせいだ泣き出しちゃったじゃん!」
希望「私!?私は悪くないでしょ!先に言い出したの涼花でしょ?」
涼花「希望も気になってたから一緒に言い始めたんでしょ!」
希望「それはそうだけど」
涼花「ほら!責任もってルノちゃんの面倒を見るよ!」
希望「わかったよ」
2人はルノをあやしにむかった
涼花「さっきはごめんね?本当はそんなこと思ってないから」
ルノ「お姉ちゃんなんて嫌い、もうどっかいって!!」
希望「謝るからさ、泣き止んでよ」
ルノ「うるさい!どっか行ってよ!」
文句を言いながら泣いていた
涼花「どうする?」
希望「どうするって聞かれても……誰か呼んでくる」
涼花「ちょ!どこ行くのよ!」
希望はそう言い残してどこかへ走って向かった
涼花「私1人でどうしろって言うのよ」
その後涼花は1人で四苦八苦しながらルノを泣き止まそうとしていた




