70話 ルノに異変
ルノが黒龍に食われたあと
ルノ「結局食われて死んだ」
ルノは黒龍に食われ、そのまま噛み砕かれて当然のように死んでいた
あんクマ「貴女が素直に従わないからこうなったクマよ?」
ルノ「うゎーん!刀まで取られたぁー!」
まるで子供が駄々をこねるように泣いていた
{マジで泣いてます}
あんクマ「仕方ないクマよ、あの刀は明らかに強すぎたクマ、さっき山を切った時に裏にあった空間の壁にちょっとヒビが入ったってセナ様に教えられたクマよ」
ルノ「それでも…それでも刀まで取らなくてもいいじゃん!」
泣きながらセナに対して文句を言っていた
あんクマ「この空間を破壊してしまったらイベントの意味が無くなるクマ、だからこの選択は間違いではないクマよ」
ルノ「……でも!」
その後もルノはあんクマに数十分なだめられていた
あんクマ「落ち着いたクマか?」
ルノ「ヒクッ…ヒクッ……もうやだ…ヒクッ…もうやらない」
あんクマ「さっきまであんなに楽しそうだったのに急にどうしたクマ?」
ルノ「ヒクッ…もうやらないの!」
突然大きな声でそう言った
あんクマ「ほ、本当にどうしたクマ?」
ルノ「いや!」
そう言いルノは地面にうつ伏せの状態で手を組んで顔を埋めてしまった
あんクマ「ここでそんなことしてると危ないクマよ?」
あんクマは突然幼い子供のようになったルノのことをとても心配していた
ルノ「いいもん!私はやらないの!」
あんクマ「わかったクマ、僕は貴女に従うだけクマよ」
そのままあんクマはルノのことを見守っていた
あんクマ(どうしてこうなったクマ?刀を取られたのがそんなにショックだったクマか?僕には分からないクマ、一応セナ様に報告しておくクマ)
〔セナ様〕
セナ〔ん?どうした?〕
あんクマ〔先程セナ様が刀を没収してリスポーンした後からルノ様が幼い子供のような状態になっているクマよ〕
セナ〔ちょいと待ってね、確認する〕
あんクマ〔わかったクマ〕
数十秒後
セナ〔あーこのタイミングか……〕
あんクマ〔理由はわかったクマ?〕
セナ〔うん、簡単に言うと神になるための精神の最適化が1番近いかな〕
あんクマ〔精神の最適化クマか?〕
セナ〔そう、元々は普通の人間の肉体と魂と精神だったけど、勇者召喚でこの世界に来たことで肉体が神様に近い獣人に、その際に人格が壊れない程度の魂の最適化が行われたの〕
あんクマ〔クマ〕
セナ〔その最適化はただ体と魂のバランスが悪かったからちょっと整えただけって感じ〕
あんクマ〔ちょっとだけクマか?〕
セナ〔そう、あくまで神様に近い体だから人間の体に入ってた魂では耐えられないから魂のレベルを1から5にあげる感じ〕
あんクマ〔それだけで変わるクマ?〕
セナ〔半神半獣人に合うようにってだけだから大丈夫よ、そこから時間が経ってルノの意思で神になるって言ったから昇華させたの、そこで体を本物の神の体に、魂もそれに合わせて最適化させたの〕
あんクマ〔そうクマか〕
セナ〔その最適化では体と魂だけしか最適化されないの、何故かわかる?〕
あんクマ〔精神が壊れるからクマか?〕
セナ〔ちょっと違うわ、正解は一気に精神も最適化させるとルノという人格がねじ曲がるの〕
あんクマ〔それは壊れるのと違うクマか?〕
セナ〔壊れたらその人はたとえ神であっても死んだも同然よ、ねじ曲がるって言うのは今のルノとは違う、例えば元は優しかったのに突然殺戮者の如く人を殺し回ったり、例えば感情豊かだったのに突然何も感じなくなったりね、精神がネジ曲がるって言うのはそういうことよ〕
あんクマ〔じゃあそれが起こらないのはなぜクマ?〕
セナ〔精神は体や魂に引っ張られるって言うでしょ?〕
あんクマ〔よく知らないクマ〕
セナ〔まぁそうよね、そんな情報そもそも入れてないし。精神は体や魂に引っ張られるって言うけど実際そうなの、体や魂に合ったそれ相応の精神に徐々に作り替えてくれるの、もちろん神も例外なく同じよ〕
あんクマ〔それが今のルノ様と何が関係あるクマ?〕
セナ〔色々吹っ飛ばして結論を言うとルノの今の状態は最適化の最終調整段階ってこと〕
あんクマ〔最終調整?〕
セナ〔そう、調整が全部終わってその後に一気に確認が入るの、その間は精神がとんでもなく不安定になる、これは誰でもそうよ〕
あんクマ〔いつ治るクマ?〕
セナ〔幼児退行したルノは寝て起きれば治ってる、でも不安定な期間は人それぞれ違うから期間がどのくらいなのかは分からない、短いと1日とかで長いと1ヶ月とか1年とか全然有り得る。ちなみに私は1日だったよ、私の場合は子供みたいになって街を散歩してたみたい、覚えてないけど〕
あんクマ〔覚えてないクマ?〕
セナ〔最終調整中はちょっとの刺激で本当の人格が引っ込むの、引っ込んで代わりとなる人格と入れ替わる、この人格は幼い子がほとんどね。あと代わりの人格と本当の人格との記憶は完全には繋がってなくてツギハギだよ〕
あんクマ〔ちょっとの刺激っていうのはどんなのクマ?〕
セナ〔例えば転んだり、例えばバーカって悪口を言われたりそんな簡単なことでもダメね〕
あんクマ〔そんなに脆くなるクマ?〕
セナ〔うん、ルノの場合は最終調整中に、と言っても私がルノに声掛けた辺りで始まったみたいだけどね、最終調整に入ったことに気付かなかった私がルノが大切にしてた刀を無理やり没収したのが原因でそうなってるの、だから仕方ない〕
あんクマ〔仕方ないって全部セナ様のせいクマよ!!〕
あんクマはカンカンに怒っていた
セナ〔ごめんって、私も精神の最適化のタイミングなんて感知しないし、まぁ変ってことには気付いてたけど〕
あんクマ〔変なとこあったクマ?〕
セナ〔うん、私がルノに刀を使っちゃダメって言った時にいつもなら素直に受け入れてくれてたの、でもあの時はイヤって言って駄々こねてたし、いつものルノなら私から逃げられないことなんて分かりきってるから逃げようなんてしないのに逃げた、だからあの段階でちょっと不安定だったんだよ〕
あんクマ〔そうクマか、気づかなかったクマ〕
セナ〔まぁとりあえず見守っておいて、殺されて退場になったらなったでそれでいいからさ〕
あんクマ〔わかったクマ、ルノ様に戻ったらすぐわかるクマか?〕
セナ〔うん、この状態の時の記憶は無くなるから覚えてないだろうけど、戻るのはさっきまでのルノだから安心して〕
あんクマ〔わかったクマ〕
あんクマはそのままルノのことを見守っていた




