5話 褒美の話
今国王がこの部屋に入ってきた
アルタ「待たせたね、セナ殿」
セナ「大丈夫ですよ、殿って何ですか?呼び捨てで構いませんよ」
アルタ「冗談だか分かった、俺のことも呼び捨てでいいぞ」
セナ「それはさすがに」
アルタ「別に構わないだろ、さすがに貴族の前だとうるさいのがいるかも知らんが、ここなら俺だけだしな」
セナ「そこまで言うなら、分かりました、アルタ」
アルタ「それでいい、じゃあ早速、褒美の話をしようか」
セナ「分かりました」
そしてアルタも反対のソファーに座った
アルタ「じゃあ、何か欲しいものはあるか?」
セナ「欲しいものですが、……特に無いです」
アルタ「そうか、そう言えば、セナは、普段何をしてるんだ?」
セナ「今は特に何もしてませんね、王都に来て、冒険者登録しようと思ってたので」
アルタ「そうか、ならギルドへの紹介状を後で書いてやる」
セナ「紹介状?」
アルタ「あぁ、紹介状とは冒険者登録の時に、俺が強さを認めたってことで、ランクを最初はDからだが、Bから出来るようになるAになるには人を殺せるかどうかで決まるから、直ぐになれるだろう」
セナ「便利ですね、ありがとうございます」
アルタ「じゃあ貴族になる気はあるか?」
セナ「嫌ですね、面倒くさそうですし」
アルタ「そうか、なら最初から渡す予定の、これだ」
アルタは何かが入った皮の袋?を出した
セナ「これは?」
アルタ「これには大白金貨100枚入ってる」
《ルキアどのくらいなの?》
《このくらいですね、元の世界でいちコルが1円になります
石貨=1Gr
鉄貨=10Gr
銅貨=100Gr
銀貨=1,000Gr
大銀貨=5,000Gr
金貨=10,000Gr
大金貨=50,000Gr
白金貨=1,000,000Gr
大白金貨=5,000,000Gr
黒金貨=100,000,000Gr
大黒金貨=10,000,000,000Gr
こんな感じですね》
《てことは、5億?!》
セナ「貰いすぎですよ!」
アルタ「構わん、これ達の命に比べたら安いもんだ」
セナ「そうですが」
アルタ「なんだ、不満か?じゃあ200枚にしてやるぞ」
セナ「いえ、大丈夫です」
アルタ「分かった、受け取れ」
セナ「はい」
そして、無限収納に入れた
アルタ「空間収納まで持ってるのか」
セナ「え?」
《空間収納って?》
《無限収納の下位互換ですね》
《なるほどね》
セナ「はい、持ってますよ、今は今入れたもの以外はほとんど入ってませんが」
アルタ「衣服なんかは入れてないのか?」
セナ「はい、まだありませんね、これから揃える予定なので」
アルタ「そうなのか、前はどこに住んでたんだ?」
セナ(定番のあれで誤魔化そうかな)
「山奥でおじいちゃんとおばあちゃんと、住んでたんですが、先日亡くなりまして、降りてきた感じです」
アルタ「そうなのか、災難だったな、それだと、そこにあった物とかは入れてないのか?」
セナ「はい、ほとんど古くなってたので置いてきました」
アルタ「そうか、服とかは大丈夫なのか?」
セナ「はい、この服で行けますので」
アルタ「その服は、確か和服とか言ったかな」
セナ「ご存知なんですね」
アルタ「あぁ、東の方にその服を着てるとこがあるからな、でもなぜセナが持ってるんだ?」
セナ「へぇ、おばあちゃんがくれました」
アルタ「なるほどな、それなら納得だ、じゃあ少し待っててくれるか?紹介状を書いてくるからな」
セナ「分かりました」
そしてアルタが部屋を出ていった
セナ(もう1本刀作っとこ)
《それなら、複製を使った方が楽だと思いますよ》
《複製?》
《はい、複製は色々なものを、コピーして同じものを作ります》
《なるほどね、じゃあ『複製』》
そして鬼桜に複製を使った
そして光って鬼桜が2つに増えた
セナ(増えた、便利だね、複製って)
《そうですよ、覚えていてそんは無いと思いますよ》
《確かにね、じゃあ新しい刀は刀身を透き通った白にしよう》
そして、白に変えた
《やっぱり綺麗だ!》
セナは鬼桜と新しい刀名前は白鬼神を2本とも抜き、光に当てた
ちなみに鞘は黒ベースに白い桜が舞っている模様になっている
アルタ「戻ったぞ」
セナ(あば!)
「は、はい」
セナは急いで刀を無限収納に戻した
アルタ「何か出てたのか?」
セナ「い、いえ」
アルタ「怪しいぞ?慌ててるし」
セナ「大丈夫ですよ」
アルタ「怒らないから、教えてくれ」
セナ「わ、分かりました」
そして刀を出した
セナ(作ってました、なんて言えないからな、誤魔化そ)
「することが無かったので、刀を磨いてました」
アルタ「そうか、その位は大丈夫だぞ、見てみてもいいか?」
セナ「どうぞ」
アルタ「ありがとう」
そしてアルタは刀を手に取った
アルタ「案外軽いな」
セナ「はい、軽い方が扱いやすいので」
アルタ「じゃあちょっと失礼して」
アルタは鞘から刀を抜いた
アルタ「っ!何だこの刀身は!透き通ってる!何だこれは!」
セナ「おじいちゃんに貰いました」
アルタ「セナのおじいさんは何者なんだ?!」
セナ「分かりません、自分のことをほとんど話さなかったので」
アルタ「そうか、そのおじいさんが生きていたら、これの手に入る場所を聞くとこだが、もう遅いな」
セナ「欲しいんですか?」
アルタ「それはそうだろ、こんなに綺麗な刀身初めて見たからな!」
セナ「それでは無いですが、ありますよ」
アルタ「ほんとか?!なんだ!」
セナ「ナイフですね……これです」
(ちょっと難しいな、無限収納の中で作るのは)
出したのは見た目は普通のナイフに鞘が着いたやつだ
アルタ「見ていいか?」
セナ「どうぞ」
アルタは興味津々でナイフをゆっくり引き抜いた
アルタ「これもこれで綺麗だな!」
そのナイフはつすい水色で刀身が透き通ってるものだ
セナ「そうですね、これもおじいちゃんに貰いました」
アルタ「ほかはあるのか?」
セナ「ありませんね、良かったらそれ、あげましょうか?」
アルタ「いいのか?!でもおじいさんの形見じゃないのか?」
セナ「そうですが、私はこの2本の刀があるのでいいですよ」
アルタ「ほんとか?!ありがとうセナ」
セナ「無くさないでくださいよ?」
アルタ「分かってるさ」
セナ(そうだ、位置分かるようにしたらいいじゃん)
「少し貸してください」
アルタ「分かった」
セナにナイフを手渡した
セナ(これに『付与 位置情報』これでいいかな)
「ありがとうございます、これでいいですよ」
アルタ「何かしたのか?」
セナ「少しね、なくした場合は言ってくださいね」
アルタ「分かった、……あ、そうだった、はいこれ紹介状ね」
セナ「ありがとうございます、後で行ってきますね」
アルタ「分かった、それで今日は泊まるとこは決めてるのか?」
セナ「まだですよ」
アルタ「じゃあここに泊まっていくといい、レナも話したそうだったからな」
セナ「それは、さすがに」
アルタ「別に大丈夫だろ」
セナ「分かりました、では16時くらいに帰ってきますね」
今は10時くらいだ
アルタ「分かった、また後でな」
セナ「はい」
そして王城を後にした