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シロモフ転生  作者: あめふらし
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46話 モフモフと予選

 第七回戦が始まった。今回も変わらずバトルロイヤルで屈強な魔物たちがコロシアムに入場する。その数二十七匹。リングの大きさは学校のグラウンドほどでそこで魔物たちが戦い合うのだ。魔物使いの人たちは場外から指示を送ることになる。また使用している魔物が他の魔物を殺してしまったなどという時には失格&賠償となる。つまり死の危険はない。もっとも聖獣フェルエーラたる俺に死の危険はないが。

「こむぎこ! 死ぬなよ」

 そういってフランが見送ってくれた。

 リングに上がり、始まりの合図を待つ。辺りを見渡すと俺より何倍も大きい魔物がうようよいる。というか俺より小さい魔物がいない。次に小さくて奴隷の人の大きさである。

「では……始め!」

 ハルフトリーノの一声により、魔物使いが魔物に命令を出す。やれ、だの、ぶっ殺せ、だのという指示が飛びかう。

「無理はするなよ、こそこそと勝利を狙え~!」

 ちなみに俺が貰った指示がこれである。

 まぁ、体が小さいからな、必然的にこそこそ活動にもなる。

 さあ、どこからでもかかってこい。すべて跳ね返し、倒してやる。

 そう意気込んでいたが、他の魔物が俺を襲ってこない。

 小さいからだろうか、他の連中は俺に見向きもせず他の連中同士で戦っている。

 うん、誰も来ねぇ。これはありっちゃありなんだろうが何か寂しい。俺も少しは戦いたい。と言う訳で誰か襲おうとも考えたが、俺へのフランの指示がこそこそと勝利を狙えなので見向き去れない限り戦わないことにした。

 そうこうしている内にどんどん魔物数が減っていく。

 ついには残り三体というところまでになった。

 内訳は奴隷の魔導士とトリケラトプスのようなトカゲと俺だ。

 三者三様がにらみ合い、けん制を……してればよかったな。俺は倒れた魔物の陰に隠れてこそこそと正気を狙っていた。にらみ合っているのは魔導士とトリケラトプスだ。

 実況も

「さぁ、最後の戦いだ~勝つのは人か魔物なのか、永遠に議論されるこの話題に終止符が打たれるのか~。ここで解説しましょう人の方は優勝した暁には刑期激減を契約とした犯罪奴隷の魔導士アムザ! 今は言ってきた情報によりますと彼は禁術の研究で捕まったのだとか。いったい何の禁術を研究してたんでしょう。対するはトカゲのサンドホーンのべクトレアル。べクレア男爵のペットであるべクトレアルは毎日大木を付き倒すのだとか。期待できますね。あ~っとここでアムザが先に仕掛けました!」

 と俺の存在に全く気付いていない。

 会場にいるフランも予想外だったのか。驚きながら笑顔の様子だ。ここまで漁夫の利作戦が上手くいくとは思ってなかったんだろう。俺もだ。

「あ~、ここでべクトレアルの突進がアムザに決まった~! これはべクトレアルの勝利か~! いや、立った! 生身でくらったアムザが何と立ちました! どうやら肉体強化の魔法をかけていたようですね。おっとだが、勝負は終わっていない。べクトレアルのさらなる追撃がアムザを襲う! それに対しアムザも負けじと火炎魔法を……、おーー凄い爆発ですね。でもまたもやべクトレアルの突進がアムザに決まりましたよ。これは……両社動けません! まさかの相打ちだ~! これは本線に出るのはどちらになるのでしょうか?」

 解説の言う通りまさかの相打ちで決着はついた。俺はそれを見計らい忘れられて処理されない内に倒れたべクトレアルの角の上によじ登った。

「きゅーーーー!!(これぞ漁夫の利だーーーー!!)」

 そして雄叫びを上げた。

 ここまですれば目立つだろう。実況も俺の存在に気付いたようで

「ああっと、これはどういうことでしょうか、小動物が会場に紛れ込んでいます」

 違う! 参加者だ。ほらタグと俺はタグを首から外して両手で持ち、ぶんぶんと振ってアピールする。

「あれ? あれは出場者のタグということは……まさか第七回戦予選突破はこのちっさいので決定かー! まじで!?」

 おい、ちっさいのってなんだ。後最後の方で素が出てるぞ実況者。

「よくやった~こむぎこ~! まさか予選突破できるとは思わなかったぞ」

 と言う訳で閉まらない感じだが、俺たちは予選を突破し本戦へと勝ち上った。



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