42話 モフモフとロルルとハルル
「きゅー(やったぜ、退治成功)」
今回はあまり危険にさらされることなく魔人を退治で来た。イーグラが言っていたアレクの話が気になるが、それはひとまず置いておこう。
俺はイーグラが消えることを確認するとロルルとおばあさんのところまでふよふよと飛んで行った。
「きゅーちゃん!」
ふよふよと飛んで行った先で、ロルルに抱きしめられる。
「恐かったよーー。何とかしてくれてありがとうきゅーちゃん!」
その後、わーーとロルルが泣き出してしまった。俺が瓦礫に埋もれている間。魔人との間で何かあったのだろう。そっとしておこう。
しばらくしてロルルが泣き止むとロルルは俺にハルルを紹介した。
何でもロルルの実のおばあさんであり、魔女の師匠なのだとか。さらにハルルは魔女界隈でも名の知れた魔女であるのだと、紹介された。
そこで俺は思いだした。お届け物の品、ぶっ壊れたんだけど、どうしよか。
そのことをロルルが聞くとハルルは、いいんじゃいいんじゃと言った。
「元々あれを破壊できる人物の元に届けさせる予定じゃった。だからいいんじゃ」
なるほど魔王の邪眼とか言っていたもんな。そりゃ破壊したくもなる。
と破壊してしまってほっとしていたときハルルが、いたたたっと腰を支えていった。
「うっ、持病のぎっくり腰がむやみに外に出るもんじゃないわい」
そうか、ハルルはぎっくり腰なのか、なら俺の力で治してあげよう。
そう思った俺はモフモフの腰巻を即興で作って、ハルルに渡す。それを巻いたハルルはあっという間に腰が治ったようで、箒から降りて地面に立った。
「おおっ、こりゃ凄い。さすがはフェルエーラ様じゃ。ありがたいありがたい」
「師匠の腰はどんな薬でも和らげるのが限界だったのに、きゅーちゃんすごい!」
そうだろう、もっと褒めてもいいんだぜ。
それから俺は二人が礼をしたいと言うので、二人の家に行くことになった。ロルルもハルルもザ・魔女という格好をしていたが家は普通の民家だった。
俺はリンゴリンをごちそうになり、せっかくなので俺の毛で作った布団と枕をプレゼントした。
そしていつもの別れの時がやって来た。
今回は一日とちょっとという間だけだったが、ロルルとの別れが名残惜しい。
一緒に一夜を明かしただけの仲なんだがな。
「きゅーちゃん、行っちゃうの?」
こくりと俺は頷く。
「近くに来たときはうちによってよね」
その言葉にも俺はこくりと頷いた。
そして俺は土産としてさらにリンゴリンと貰い、天空の島を目指して旅立つのであった。
第五章 完




