37話 モフモフとロルルのサバイバル
真夜中、俺が寝ずの番をしていると俺たちの所に一匹の訪問者が現れた。それは一匹の魔物だった。デーモンカウという蝙蝠の様な羽が生えた牛だ。危険度はCランクで、二本の大きい角で大木も貫く危険な魔物である。牛は草食のイメージだがれっきとした肉食だ。
たき火で火を焚いているにもかかわらず、デーモンカウはロルルを食べようと近づいてきた。本人のロルルは
「うーん、むにゅむにゅ」
と変な言葉を呟いて寝ている。っていうかむにゃむにゃじゃないのか、変な子だな。
「ばふるるるっ」
とデーモンカウが鼻息を荒くする。おいしそうなお肉でも見つけて興奮したか? だが残念だったな。お前がお肉になるんだよ!
「きゅー(くらえ)」
くるりと俺は空中で回転し、白銀色になった尻尾をデーモンカウの脳天に直撃させる。
「ばふっ」
鳴き声を上げてデーモンカウが倒れる。どうやら一撃で昇天したらしい。今や俺のしっぽも立派な鈍器だな。
そして夜が明け朝になった。
デーモンカウが朝ごはんとなり、ロルルも元気が出たようだ。
「よーし! 今日こそ宝石を取り戻さないと! 行くよ、きゅーちゃん!」
俺も焼いた肉の欠片を食べさせてもらったが、前世の焼肉を思い出して美味しかった。
そこから俺達はやみくもに角ウサギを探し始めた。
はぐれると危ないので二人で一緒にだ。
「おーい、角ウサギちゃん出ておいでー」
「きゅー(宝石返せ―)」
探しても見つからず、代わりと言っては何だが湧水を発見した。これでロルルが水分補給できる。
「ぷはー、おいしー」
湧水って美味しい物なのか? でも水分補給は昨日の昼頃から一回もしてないからな。美味しくも感じるだろう。
その飲みっぷりが本当に俺も美味しそうに見えたので、俺も湧水を頂いておく。
「きゅー(うめー)」
ただの水だが、ミネラルとか豊富だったんだろうかとてもおいしく感じた。
そしてまたもや森を彷徨う事数時間。
俺たちは気づいてしまった。
「あれ、ここ来たことあるよね」
「きゅー(たぶん五回目だな)」
どうやら俺たち二人とも方向音痴だったらしい。森の中で彷徨って挙句の果てに迷っている。
これはいけないと俺たちは策を練った。
それが俺の抜き毛を目印代わりに木に巻くということだ。
俺の毛は何度でも生やすことが出来るし、森の中で白い毛は非常に目立つ。
これで俺たちは迷う事はなくなった。
そして夕暮れごろ、ついに俺たちは森から脱出することが出来た。
「わーい! やったよきゅーちゃん。お外だよ……って違ーう! 私たちの目的はお届け物の回収だったー!」
「きゅー(すっかり忘れてたよ)」
俺たちはすぐさま引き返した。森の中で角ウサギを探す。
せめて俺が匂いとかで追跡できればいいんだがな。さすがに聖獣もそこまで便利じゃなかった。
そして夜になったとき、ついに俺たちは目的の角ウサギを発見した。
その姿は前見た時よりも巨大で水晶の部分の範囲も広がっていた。そして吊るし上げられていた。
「なぁ、これ本当に食べられるのか?」
「さあな、でも貴重な食糧? だ。持って帰るべきだろ」
木の棒に縄で括り付けられている角ウサギ、それを持つ大柄な二人の男たち。それを見ると慌ててロルルが草陰に隠れる。
そして呑気に見ていた俺をロルルが草陰に引っ張り込んだ。
「おい、いま誰かいなかったか?」
「ん? どこにもいないぞ、見間違えじゃねぇか? まぁ、いたら身ぐるみを剥ぐだけだがな」
身ぐるみを剥ぐ? 何言ってるんだあいつ。
「あわわわわ! まさかこんなところでバンダナ盗賊団に合うなんて。この森に逃げ込んだって聞いたけど、鉢合わせするなんてー」
小声でロルルが呟いた。
盗賊? 何でそんなことが分かるんだ? そんな風にロルルを見つめているとお目当ての返答が帰って来た。
「あの男たちの左腕を見て、バンダナを巻いているでしょう。それがバンダナ盗賊団の印なんです」
そう言われてみると確かに、左腕に男たちはバンダナを巻いていた。どうでもいいけどなんで頭に付けないんだろう。他の盗賊との差別化か?
そうして俺たちが草陰に隠れている間に、盗賊は秘密基地へと戻るようだ。
そんな会話をしながら、歩いていく。
「くーー、どうしよう。でも、うーん。恐いし、でも師匠の方が恐いし、うーむ、むー」
ロルルはどうするべきか迷っているようだ。
俺は一応盗賊ぐらいすぐに倒せそうだが、ロルルの指示に従おう。
本当にネタがない。
感想でネタ募集してます。
何かいい案があったら教えて下さい。
ところで後書きにネタがないってしか書いてなくない?




