プロローグ
はい、羽護華撫です。
とりあえずの目標といたしまして、1、エタらない 2、エタらない 3、面白くするで頑張っていきたいと思います。
設定はあらすじ等からもろばれだと思いますので前書き等には今後とも一切書きません! ……多分ですが。
空が青い。澄み切った空気が紺碧の大空をより広く、美しく魅せている。決して雲一つないわけでも、夕焼けで真っ赤に染まっているわけでもない、いたって平凡な青空なのだが、逆にそこに趣というものを感じられる。
お茶が美味い。茶葉に閉じ込められていた深い香りと柔らかな苦み。舌を無駄に刺激する事無く、口いっぱいに旨みが広がる。半分ほどを流し込み、ゆっくりと息を吐き出す。この幸福感と言ったら言い表しようがない。
ボーンと時計が音を響かせる。その数ちょうど十回。時間だ。重い腰を持ち上げて、準備を始める。もう少しこうして居たかったが、仕方がない。いつものジャケットを羽織り、いつもの鞄を手にする。御守り替わりの短刀を懐へ入れ、最後に愛用の中折れ帽をかぶって手早く準備を終える。ちゃんといつも通りだ。これでいい。
ドアノブを回しながら、半ば強引にドアを開く。建付けの悪いこの扉を開けるのは毎度のことながら一苦労だ。
家から一歩外へ出てみると、相変わらずの騒がしさが耳に届いてくる。往来する人々もまた忙しない。ここは店という店が連なり、人の流れの中心になっている街の大通り。だからだろう。朝から夕方ごろまで人の往来が途絶えることはなく、いつも同様に騒がしい。
五月蠅いのは嫌いだが、不思議とこの騒がしさというものは心地よささえ感じられる。まぁ、そんな場所に住んでいる時点で言わずもがなであるかもしれないが。
家の扉を再び閉め、鍵がかかったことを確認してから人波へと入っていく。あまりの賑わいにあわや目的を忘れるところだった。最近物忘れが増えてしまっている。自分のことながら呆れるほどだ。
人と人の間をすり抜けるようにして通りの向こう側を目指す。これだけ人が多いとこの距離の移動でさえ大変だ。しかし今日は特に人が多い。言うなれば当社比1・5倍ほど。そのあまりの人の多さに何度も肩がぶつかってしまう。そのたびに嫌な視線を向けられる。きっと忙しさが心に苛立ちを作ってしまっているのだろう。
別段理解の及ばない話ではない。よくわかる状況だ。故に怒る気もない。足早に流れていく人混みに、押され、揉まれ流されながら、ゆっくりと進んでいく。距離に対して比較的時間が掛かってしまっているが、どうしようもないことだ。彼には少し待っていてもらうことにしよう。彼だっていい大人だ。理解をきっと示してくれるはずだ。仕方がないと笑顔で許してくれるはずだ。
――……いや、それは幻想だな。アイツに限ってそれはない。アイツは絶対に怒りを露わにするタイプだ。うん。無理。アイツには絶対無理。そうだ。前だってヤバい系相手に笑って銃をぶっぱなしたあんな人間が理解を示すとは到底思えない。
流石に命は惜しいことだし、歩幅をなるべく大きくして急ごうと決意する。それでも到底間に合うとは思えないが何もしないよりかははるかにマシだろう。
「急ぎますか……」
ここまで読み進めてくださりありがとうございます。
物語はここから動き出す予定です!
エタらせちゃだめだ、エタらせちゃだめだ、エタらせちゃだめだ、エタらせちゃだめだ、エタらせちゃだめだ、エタらせちゃだめだ、エタらせちゃだめだ、エタらせちゃだめだ、エタらせちゃだめだ、エタらせちゃだめだ、エタらせちゃだめだ、エタらせちゃだめだ、エタらせちゃだめだ、エタらせちゃだめだ、エタらせちゃだめだ……()