第十話 防衛戦開始
祝、PV2000・ユニーク500件突破!
多数の誤字脱字、拙い文章なのにもかかわらず、沢山の方に閲覧していただき、本当にありがとうございます。
この場を借りて、御礼いたします!
「と、いうわけだ」
「なるほど、トーマも災難だったな」
そういうとシュリはすまなそうな顔をする。
あれから一風呂浴びて戻ってくると食事は終わっていて俺の身の上話が始まっていたので、引き継いだのだ。
「で、そっちは何があったんだ?」
「ああ・・・」
シュリは、あれから国王と共に逃げ出し、山の南側にキャンプを張っていたらしい。
なんと驚くことに国民のほぼ全員が国王の命により無事に逃げ出せたとのことだ。
何でも宮殿にあった転移装置で近くの町や村の付近に転移させたらしい。
無駄な人死にを避ける為に国を捨てる。とか凄い指導者だと俺は思う。
だが、最後に残った人たちは宮殿の陥落に間に合わず、そのまま逃げ延びたというわけだ。
その数50人。
うーん・・・少ないなぁ。
そしてシュリは出来るなら結界の修復。並びに斥候のために独断で祠に向かったところ。
待ち構えていたミノタウロスに返り討ちにされた。
「なるほどなぁ・・・ん?」
ミノタウロスが守っていたということは、結界を張りなおされると困るということ。
「ちなみに、魔物の大群ってやつはどっちから来てどっちにいったんだ?」
「ああ、南から来て、北に抜けていった」
「うわぁ・・・」
俺は姫と顔を見合す。
「これってさぁ・・・」
「恐らく、そうじゃろうな」
「どういうことです・・・?」
「早い話が、もう一度ここに来る可能性が高いってことだな」
「だろうな・・・ミノタウロスなどという大物を残していったのも、そのためだろう」
シュリも同意見らしい。
ならば、採るべき道は一つしかないな。
マップを起動。そこから魔物でフィルタリング。
・・・見つけた!
キャンプの位置は・・・って、不味い!
お、この展開どっかで見たような気が?
『気にするな!』と、どこかの魔王様が言っているような気がする。
「いかん!回り込んで南のキャンプを襲おうとしてる!」
「なんだって!?」
「おそらく、結界の復活を確認したからじゃろうな」
規模は500程度・・・か?うわ、この飛んでるやつらドラゴンっぽくね!?
行軍速度を見ると、キャンプ到達までおよそ2時間位。ドラゴンが動き出したらそれよりも大分早くなるだろう。
50人を一気に転移させる方法とかわからんし、失敗したときのリスクもでかすぎる。
かといって一人ひとり運んでたんじゃ、時間がかかりすぎる。
なら・・・
「数は約500、ドラゴンっぽいのも居やがる。キャンプ付近で迎撃するかねぇな・・・」
「うむ。説得の時間も惜しいしの」
「500だと!?逃げる時間もないのか!?」
「多分、歩いてくるやつらは2時間位かかると思うが・・・飛んでるやつはもっと早いだろうな」
「そんな・・・」
顔色を失うユーリ。
折角生き残ったと知らされた肉親が死の淵に立たされようとしているのだ。
だが・・・手が無いわけじゃない。
「シャナ!一緒に来てキャンプで陣地を作ってくれ!」
「了解した!」
シャナは急いで鎧を着込みに出て行く。
「トーマはどうするんじゃ?」
「空のやつら叩けば時間稼げるだろ?運がよければ他も削れるだけ削ってくる」
「たった一人で!?無茶です!」
「まぁ、手が無いわけじゃない」
手が無いわけじゃないが・・・上手くいくかね?
「待たせたっ!」
「おし、じゃあ、ちょっと我慢してくれよ!」
「な!?何を!?」
俺は飛び込んできたシャナを抱き上げると、キャンプ前まで瞬間転移をかける。
瞬間、視界に入る風景が変わる。
目の前には簡易的な小屋がぽつぽつと建っていて、近くに居た女性数人が驚きの顔をこちらに向けている。
「本当に一回でここまできたのか・・・」
「いいから、お前は事情を話しにいけ!あと、これ通信機だ。耳につけておいてくれ、意識すれば繋がる!」
言いながら通信機を作りシャナに渡す。
「トーマは!?」
「迎撃に行ってくる!」
俺は振り向かずに魔法を発動させ空中に上がった。
レーダー代わりに視界の隅にマップを表示しつづける。
ある程度の高さまでくると一気に加速し、先頭のドラゴンが親指くらいの大きさまで近づく。
周りの風景などと比べると、20mは下らないであろう紅い竜の群れ。
向こうもこちらに気づいたのか、咆哮を上げ大きく羽を羽ばたかせた。
俺は沸きあがる恐怖を堪え、意識を集中する。
イメージは、AMRAAM空対空ミサイル。
直径 18cm
全長 3.65m
弾頭 7.26kg
アクティブ・レーダー・ホーミング搭載で、ロックオンした相手に、燃料が尽きるまで喰らい付く、空を飛ぶものの天敵。
マップ上からロック対象を選択。
目標上空の魔物100。ドラゴンの耐久度がわからんから、各目標に着き10発ずつ。
さぁ・・・
「ショータイムだ!」
掛け声と共に目の前に現れる1000本のAMRAAM。
「な、なんだ・・・あれは・・・槍か?」
シャナの呆然とした声が通信機越しに耳に届く。
いかん。やりすぎたかもしれん!
車は急に止まれない。ミサイルは急に止まらない。
空を埋め尽くす1000本ものミサイルの群れが、轟音とともにマッハ4と言うスピードで、猛然と魔物の群れに襲い掛かった。




