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第1話 自殺志願

強い風が私の身体に吹き付けてくる。


当然だココは夜のビルの屋上なんだから。


コレで全部終わる。辛いことも、なにもかも……。



「…なんで生まれてきちゃったんだろ……」



思わず独り言が漏れてしまった。


自分の言葉なのに、まるで自分の言葉じゃ無いみたいに……心に突き刺さる。




生きているのが辛い。




イジメを苦にしての自殺なんて……悔しい!




………でも、もう……






私はどうにかフェンスの向こう側まで行くと、ビルの端に座り込んでしまった。



(コチラ側は、もう今までの日常とは違うんだ……。)



ただフェンスを越えただけなのに、そんな風に感じてしまう。




死をすぐ側に感じる……。




ココは私だけの世界………。




私だけの………。






「やあ、自殺かい?」






不意に声をかけられた。



(………え?)



……私だけの世界なのに……




……私だけの世界だったのに………




……どうして人が居るの?






声が聞こえた方を見ると、私と同じ様にビルの端に腰掛ける男が居た………。



「飛び降りは止めておいた方が良いよ。

結構酷い状態になるから。」



ボロ布の様な、黒いローブの様な物を身に纏った男だった。


こんな人は居なかったはずだ。


いくら暗くても、見落とすはずがない。



「オススメ出来ないなぁ。

取り敢えず他の方法を考えたら?」



そう言いながら、男が近付いてくる。


風が吹き付けるなか、平然と歩いて来る。



「イヤ、来ないで……。」



言いながら私は後ずさっていた。


怖かった。


さっきまで死のうと考えていたのに、おかしな事だが。


近付いて来るその男が怖かった。



「あっ!」



後ずさっていた私の手から、不意にコンクリートの感触が消えた。


踏み外してしまったのだ。


街の光が、ゆっくりと私の目に入ってくる。



(落ちる!)



そう思うと、ギュッと目をつぶってしまう。






目をつぶる瞬間、男が飛び掛かって来るのが見えた。



(これが最後にみた光景になるのか…。)



妙に冷静になりながら、そんな事を考えていた。

スイマセン。まだファンタジーっぽく無いですね。

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