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つれづれ語り  作者: 香南
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ビブリオバトル

 ビブリオバトル。簡単に言うと、書評バトルだ。それぞれ自分の好きな本を紹介し、聴衆の投票によってチャンプ本を決めるイベントだ。数年前に誕生し、徐々に全国に広まっていったビブリオバトルは、今では学生の全国大会が行われるほど広がっている。

 

 本好きの私にとってその説明だけで興味をそそられる。そして実際見たビブリオバトルは、予想以上に面白かった。

 まず印象的なのが、雰囲気だ。地元の図書館でやったのだが、いつも静かさがこの時は薄れて、隣同士で雑談をしたい気分になる。

 

 そしてなんと言っても、発表が楽しい。本好きはしゃべりが苦手という私の思い込みが覆る。全体的に話がうまい人ばかりで驚く。

 

 人それぞれ語り方も特徴がある。

 冒頭で私達に質問を投げかけ、一気に聴衆を引きつける人。コミカルに、笑えるネタを交えて本の内容を紹介する人。自分の体験や性格を語り、本の内容とリンクさせる人。発表を聞いていると、本を読みたくなるのと同時に、私も自分の好きな本について語りたくなってくる。

 

 ビブリオバトルの魅力は、一方通行ではないところだろう。何度かイベントを見て、私はそう感じている。

 

 普通の会話で好きなもののことを語る時、私達は一方的になってしまいがちだ。自分は好きなものの話をしたいし聞いてほしいから、熱心に話す。そして時間も長くなる。相手は聞き役に回ってしまう。

 けれどビブリオバトルでは時間制限があり、発表者はその間に話を凝縮する必要がある。聞き手は、チャンプ本を決めるという目的があるので、自分でも考えながら話を聞く。直接言葉を交わしている訳ではないが、場を通してコミュニケーションをしているのだ。


 「人を通して本を知る。本を通して人を知る」

 ビブリオバトルのキャッチコピーを、私は実感し始めている。

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