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つれづれ語り  作者: 香南
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スケートをした話

 妹とスケートに行った。

思い返せば、毎年の正月恒例になっている、なんとなくイベント。

ちなみに私たち姉妹は、体育の成績は1か2であった。

ということをふまえて、この先は読んでもらえると有難い。


 一月二日。

朝10時頃、地元公営のスケート場に行く。

けっこう混んでる…。

小学生以下の子供+親の組み合わせが大変多い。

…ということを気付く余裕もなく、リンクに出てゆく。

最初はとても自力で滑ることができないので、周辺の壁(?)をつたってよろよろとすすむ。

が、壁際は親子連れにも大人気。

子の手を引く親が「イチ、ニ、イチ、ニ」などと号令をかけつつ、ゆっくり進んでいく光景が随所で。

何とも微笑ましい……などと思う余裕は私にはない!

『勘弁してくれ!君タチがいたら、私が大回りして壁なしで進まなければならないではないか!チビッ子よ、私は大人だが、大人になったからといって運動はできるようにならないのだ!』

と心中穏やかではない。


 その上、子供は転び方も容赦がない。

大人だと、転ぶ前にバランスを崩しかけ、その時点でスピードを落とすとか、なんとか壁に手をついたりして転ばない努力をしそうな感じだ。

しかし子供は突然転ぶ。

しかも体ごとリンクを滑るように転ぶ。

『勘弁してくれ!いきなり目の前で転ばれたら、私は支えられもよけられもしない!一緒に倒れて二次災害だ!チビッ子よ、私は大人だが(以下略)』


 そんな情けない独り言を胸に秘め、それでも一時間ほど経つと少しは慣れて、周りを見ることもできるようになってきた。

フィギュアスケートのスピンを練習する少女たち、なんだかわからんけどリンクを調査しているらしい若手イケメンスタッフ。

壁から少し離れてすいている所でしばし止まり、目の保養をする。

その横を直立不動で滑る妹が通り過ぎる。

いや、滑るというより、惰性でリンクに滑らされてるだけのような…。

「楽しいねー」

そうか、楽しいならいいんだ…。


 そうこうしているうちに昼近くになり、さらに混んできた。

同じく親子連れ(中には孫連れ)が大半。

『キミたち!正月の昼なら家族で外食でもしなさいよ!あと冬休みまだまだあるでしょ!今じゃなくて来週の方がすいてると思うよ!?』

などと心中でぶつぶついいつつ、おなかがすいてきたので、妹と「あと一周で終わろう」と示し合わせる。

やれやれと思い油断したのか、最後に来て本日初転び。

言い訳するならば、これは調子に乗って観察しすぎたせいだ。

二歳くらいの女の子がちまっと滑っていたのだが、その刃の部分が一枚ではなかったのだ。

靴の輪郭に合わせて刃がぐるりとついている。

私もこーゆーのがいい…などと思っていたら転んだ。

女の子に当たらなくて良かった。

それにしても、これだけふらふらよろよろした人ばっかが集団でいて、よく衝突しないものだと思う。

日本人の国民性であろうか。


 本日の感想。


「スケートは、滑るものではなく観るものである。」


 ソチオリンピックでの選手のご活躍を、心よりお祈り申し上げます。



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