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メール


夜明け前

吐く息を白くさせて

バスに乗り込む


ガスステーションの灯りが

橋のたもと辺りで

ゆらゆら輝く時


私はあなたにメールを送る

星の瞬きが線になって

あなたの元へ届くよう




愛が何なのかわからない

寂しさが何処から訪れるのか

わからない


東の空が

ほんのり赤みを帯びても

バスは朝もやの中を走る



出会いと別れを

繰り返した日々

あなたの声が突然聞きたくなる


川のほとりを

走り去るジョガー

ゆっくりと地球を回るよ



交差点で信号を待つ

ラブラドール

何を見つめているのか


ATMの看板を

ひとり見上げて

主人を探しているのか



冬空にそびえる

鉄塔が

同じ間隔で過ぎてゆく


風が電線を鳴らして

凍った地面に

何かを伝えようとする



マンホールから

湯気が立ち昇り

朝の喧騒を予感させる


喜びも悲しみも

焼いたトーストの上

バターのように溶けてゆく



華やぐ気持ちで

私はあなたにメールを送る

愛が何なのかわからないけど


氷が張った水辺

雪が残った裏通り

心まで凍ってしまわぬよう



華やぐ気持ちで

私はあなたにメールを送る


夜明け前

吐く息を白くさせて

バスに乗り込む


ガスステーションの灯りが

橋のたもと辺りで

ゆらゆら輝く時


私はあなたにメールを送る

星の瞬きが線になって

あなたの元へ届くよう



愛が何なのかわからない

寂しさが何処から訪れるのか

わからない


冬空にそびえる

鉄塔が

同じ間隔で過ぎてゆく


風が電線を鳴らして

凍った地面に

何かをしきりに伝えようとする



愛が何なのか

誰にも答えはわからないけど

寂しさが何処から訪れるのか

わからないけれど


華やぐ気持ちで

私はあなたにメールを送る

心まで凍ってしまわぬように



風が電線を鳴らして

凍った地面に

何かを伝えようとする


東の空が

ほんのり赤みを帯びても

バスは朝もやの中を走り続ける



愛が何なのかわからない

寂しさが何処から訪れるのか

わからないけれど


私はあなたにメールを送る

星の瞬きが線になって

あなたの元へ届くよう


思いを込めて…


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