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つばめ列車

さまざまな人生を乗せて

ツバメ列車はゆく 夜明けの町を


これはどこかで見た人生だ

線路わきのアジサイに

懐かしい記憶の花が咲く


それぞれの荷物を背負って

男たちはゆく 夜明けの町を



これは私が選んだ人生だ

振り向きもせず 歩く背中に

ツバメが勢いよく通り過ぎる


空は高く 黙って眺めてる

悔いのない生き方などあろうか


誰かの物真似じゃない

自分だけの人生をみな生きてる




うとうとと眠りを乗せて

ツバメ列車はゆく まだ暗い町を


ひとは誰でも年をとる

走り去る窓の向こう

捨てて来たはずの思い出が咲く


重すぎる荷物は置いていこう

それを責める者などいないのだから



駅の出入り口 階段の上

ツバメの巣の中 ひな鳥たちが

お腹を空かせて 顔を出してる


空は高く 黙って眺めてる

帰る場所のない人などいようか


誰かに指図されたわけじゃない

自分だけの人生をみな生きてる




さまざまな人生を乗せて

ツバメ列車はゆく やがて夜が明ける


これはどこかで見た風景だ

走り過ぎる電柱に

忘れかけてた大事な人の笑顔が咲く


それぞれの荷物をおろして

男たちはたたずむ 夜明けの片隅で



空は高く 黙って眺めてる

決して朽ちない花などあろうか


誰かに頼まれたわけじゃない

自分だけの人生をみな生きている


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