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風に翔ぶ言葉

風に翔ぶ言葉をつかまえて

この胸にそっとしまおう


冬の太陽が降りそそぐ朝

足どりはいつもより軽い


一人で何もかもは大変だけれど

誰かを頼らずに何とか出来るもの


そう思わずにはいられない

優しい微笑みで語りかける人よ



あなたが最後に言い残した事を

古い本のページをめくるように


いつか思い浮かべるだろう

どんなに辛い事も誰のせいでもないと


希望の翼をはためかせ

明日に向かって飛び立つ勇気を


砂時計は砕け散り

時間はサラサラと流れていったけれど



風に飛ばされた

あの言葉は今どのへんだろう




私達はあなたのことを決して忘れない

だからもう どうか安心して


あなたの思いはいつか

巨大な岩に穴を開けるだろう


そして風が吹き抜ける時

振り向けばそこにあなたがいる


きっと

きっとね



あなたは身をもって教えてくれた

そこに行かなくても心が伝わる事を


この薄っぺらい世の中にも

生きていく価値があると



風に飛ばされた命は

今どのあたりだろう



あなたの見た様々な運命が

やがてひとつの実を結ぶ

その時まで


祈りの言葉で世界を満たそう


悲しみを跳ねのけ

立ち上がろう



その時まで

その時が来るまで


風に翔ぶ言葉をつかまえて

この胸にそっとしまっておこう

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