闇のパラダイス
夜のとばりが街を包む
心地よいブギのリズム
赤いテールランプの渦の中
通り過ぎる人波をかき分けて
僕は自由になる
ショーウィンドに映る光と影
疲れ果てた背中に押されて
気がつくとそこはこの世の楽園
闇のパラダイス
ブラックドアの向こうは別世界
僕は快楽が好きなのさ
快楽こそ生きている証し
夜は長い
とても長い
ふと流れ星を追いかけたあの頃を思い出す
ダンスフロアには可愛い君
夢と希望さえあれば何も怖くなかった僕
色褪せた記憶
シャンペングラスに浮かべて
僕は思う
僕の歩いてきた道は
本当に消えてしまったのだろうかと
待合室には寂しい人たち
帰る家もなく
待つ人もいない
よるべなき人々の街
暗く活力の失せた眼差し
傍をきらびやかな女が微笑みながらすれ違う
漂ってきたのはシャネルのNo.5
何か悪いクスリでもやった後みたいに
突然悪夢から目が覚めた
鏡張りの廊下を僕は走った
今来たばかりの道を逆戻り
気がつくと僕は重いブラックドアの前
カウンター越しに痩せっぽちの男が頬杖をつく
何か問題でも?
夜はまだ長いぜ?
夜のとばりが街を包む
心地よいブギのリズム
赤いテールランプの渦の中
通り過ぎる人波をかき分けて
僕は自由になる
ショーウィンドに映る光と影
疲れ果てた背中に押されて
気がつくとそこはこの世の楽園
闇のパラダイス
闇のパラダイス
夜は長い
とても長い・・・




