14/82
風の街から
やるせなさつのる
夏の黄昏れは
薄くれないに誘う
都会のイルミも
どこか わびしげ
かたわらを走り去る
子ども達の笑い声と
窓辺から漂うゆうげの香り
風の街に通りゆく思い 遥か
あなたがいなけりゃ 心もうつろ
陽炎みたいにゆらゆら 揺れて
あなたの胸で 眠ってみたい
寂しさ こらえて
くちびる噛めば
潮風の味がした
星空に願いを
夢で会えたなら
街角を 駆け抜ける
夏の匂いと 車のライト
心のシグナルも ブルーににじむ
風の街に 夜のとばりが降りて
あなたがいれば 言葉もいらない
花火みたいに ぱちぱち燃えて
二人でそっと 何処かに消えたい
風の街に通りゆく思い 遥か
あなたがいなけりゃ 心もうつろ
陽炎みたいにゆらゆら 揺れて
あなたの胸で 眠ってみたい
風の街から 届く調べは
果てしなく
永遠の約束 闇に溶けてく
風の街から 響く歌声
優しく包んで
永遠の約束 遠い夜空に
きらめいた
忘れない
いつまでも
忘れない