~涙と歩~①
この小説にはボーイズラブが含まれます。
苦手な方は違う小説がありますのでそちらをどうぞ。
僕には昔から見る夢がある、その夢は誰かが屋上に立っている夢・・・・・・・。
風は強く今からそのビルの屋上から飛び降りるつもりでもいるかのような寂しい立ち様……。
それを僕が下から眺めている・・・・・・・・・・。
僕には昔から見る夢がある、 僕に優しく手を伸ばす少年。僕に何かを言っているけど、全然聞こえなくてそして僕はその少年の手を取る・・・・・・・・そんな夢。
―――――――――――――――― でも……顏が見えない ――――――――――――――――
そしてあの日二人は出逢った・・・・・・・・・・・。
2005年12月31日(土) 大晦日
俺、瑞樹涙は彼女もいないので年が明けようとするこの暗い闇を一人でさまよっていた。
高校生にもかかわらず普段遊ばないからバイトで稼いだお金は余り放題だからこういうときに使うために置いてあったが、特にしたいこともなくぶらぶらと東京と言う街を彷徨っていた。
すると、遠くの方に小さなビルが見えた…そこの屋上にはスーツ姿の男が今にも飛び降りようとした姿で立っていた。
「あの夢と・・・・・・・・・・・・・同じ。」
2005年12月31日(土)大晦日
私、八代歩は長年好きだった人(男。)に振られた。そのショックで勢い余って屋上の柵を飛び越えてしまった・・・・・・・・・。
でも、確かにここで死んでももう私には未練はないかもしれない・・・・・・・・。
あっ!でも一つだけあるかも……、
「あの夢……なんなのか知りたかったな。」
すると、歩の後ろの屋上の扉が生きよいよく開き一人の男の子が出てきた。
そしてその男の子は歩みに優しく手を伸ばし、
「何してんの?そこいたらあんた死んじゃうよ?」
と言いながら歩に救いの手を差しだした。
けれど歩はそれを拒み今にも飛び降りる姿勢で手すりにつかまり膝を曲げた。
すると、焦ったのかその男の子は、
「なんかあったんならオレ何でも聞くし……なっ?」
と言いもう一度歩に手を差し伸べたそしてその言葉を聞いて歩は振り返ると、その男の子を見て昔から見ていた夢と同じ風景なのに気づいた。
そして歩が男の子の手を取ろうとした瞬間上手く手が取れず男の子の手が掴めず手が手すりから離れてしまった!
「はぁっ……!」
歩は手が離れていくのを見て自分が死ぬのを悟ったが次の瞬間歩の反対方向の手をしっかり男の子は握ったがそのおかげで歩はビルの屋上から宙吊りになってしまった。
「ぐっぅう゛・・・・・・・・・ぐあぁ!!!!!!!!!」
と思いっきり叫びながら男の子は全身の力をめいっぱい使って歩を屋上に引き上げた。
「はぁ・・・はぁ・・・はぁっ・・・はぁ・・・っ」
「キミありがとう・・・・・・・・・助けてくれて」
歩はその男の子にお礼を言うと男の子は頭を掻きながら、
「いや。別に暇だったしいいよ・・・・・・・立ちなよ。」
男の子が歩に手を差し伸べ歩はその手を掴み立ち上がった。
「私は八代歩だ。キミに何かお礼をしたいんだが?」
「俺は瑞樹涙。いや・・・・・・・い…いいよ。」
「お願いだ!」
と歩が涙にお願いすると、涙は言いにくそうに、
「じゃあ・・・・・・・・」
と言った瞬間2005年は多忙に終幕を迎え新たな年2006年が忙しなくやってきた。
この小説はまとめる気でいますのでwww
そこには様々な恋愛を描いた小説の別ケースを書いていくつもりです。