みにくいアヒルの子の選択
掲載日:2026/10/23
彼はみにくいアヒルの子と呼ばれていました。
兄アヒルたちに比べて、身体も大きく色もヘンテコでした。
だけど、彼は卑屈な様子はみせず、いつも姿勢よくしていました。
「確かに、僕はお兄さんたちみたいに、アヒルとしての美しさはありません。でも、僕はお兄さんたちの弟です。お兄さんたちに誇り高きアヒルの精神を学んでます。姿はみにくくとも、僕の心はアヒルなのです」
彼のお兄さんたちは、その言葉を聞き、かっこいいなと思いました。
成長していっても彼ら兄弟は仲が良かったのでした。
彼は、アヒルとしてはみにくかったですが、性格が良いため、同性からも異性からも好かれました。
彼は成長し、近所の少女アヒルのみよちゃんとお付き合いすることになりました。
そんなある時、彼が実は白鳥の子だと判明したのです。
「なんと美しい白鳥なんだ。こんな小さな湖ではなく、世界に飛び出せば、君の美しさでなんでも手に入るぞ。美しい白鳥娘だって、贅沢な食事だって、思いのままだ」
スカウトの勧誘を、彼は断りました。
「僕は白鳥として美しいのかもしれません。でも、僕は母さんに育てられたアヒルです。お兄さんたちの弟で、みよちゃんと結婚するアヒルです」
彼は死ぬまで、みにくいアヒルでした。
そして、みんなから愛されていました。
おわり




