↓ ↑ページトップへ
表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
【アニメ化】妃教育から逃げたい私【コミックス8巻5/1発売】  作者: 沢野いずみ
番外編2

この作品ページにはなろうチアーズプログラム参加に伴う広告が設置されています。詳細はこちら

PR
66/80

重版お礼:お塩は万能

コミックス重版決定しました!ありがとうございます!

お礼のSS書いてみました。

コミックス一巻に時間を合わせまして、本編の誘拐前ぐらいだと思いながら読んでください。

コミックスについての詳細は活動報告をご覧ください。



 初恋だなんだと言われても、やっぱり逃げたい気持ちはあるわけで。


「この鉄格子さえなんとかなればいけると思うのよね!」


 私は窓にしっかりとはまり込んでいる鉄格子を指ではじいた。逃げるための気合を入れるためにやったのだが普通に痛かった。もう二度としない。


「ふっ、なかなかやるじゃないの! 今に見ていなさい!」


 ジンジンする指を押さえながら、私は鉄格子に向けて宣言した。傍から見たら鉄格子に話しかけるやばい女だけど、今はマリアも部屋から出て行って、私一人しかいない。

 だから別に部屋の中でどうしようと勝手である。

 私は強敵である鉄格子を睨め付ける。


「そうしていられるのも今のうちよ!」


 私は鉄格子を指さした。ふん! そんな堂々としているなんてやるじゃない!

 私の心の中の声にツッコミを入れる人間はいない。なぜなら一人だから。

 一人って素敵! だってこっそり脱出できる!

 私はいそいそと隠し持っていた物を取り出した。


「じゃじゃーん! お塩ー!」


 小さな小瓶に入った真っ白な塩を両手に持ちながら天に掲げた。

 夕食時にテーブルの上にあったものを失敬したのだ。


「ああ、お塩ちゃん! あなたがこんなに愛しく思えるのは初めて!」


 塩がこんなに愛おしく思えるだなんて!

 塩と言えばスープに焼き物ドレッシング、ありとあらゆるものに使える万能調味料! ありがとうお塩! あなたは優秀よ!

 小瓶の蓋を取っていそいそと鉄格子に寄る。


「これでもくらえ!」


 ふてぶてしい鉄格子に向かって塩を振りかけ……られなかった。

 なぜなら振り上げた腕を後ろから握られているから。

 いやな予感しかしない。

 私はブリキのおもちゃのように、ギギギと鈍い動きで後ろを振り返った。

 クラーク様がいた。


「レティ、それはなに?」


 とてもいい笑顔だった。


「あ、あの……これは……その……」


 にじみ出る汗を掴まれていないほうの手で拭いながら言い訳を考える。


「い、いつからそこに?」


 言い訳がなかなか思いつかないので時間稼ぎのために訊ねてみるとクラーク様はそっと私の手から塩を受け取りながら答えた。


「レティが鉄格子に啖呵を切ったあたりかな」

「初めからだし聞かれてるー!」


 普通に恥ずかしい! 穴があったら入りたい! 今度床下収納以外の穴探そう!


「で、これなに?」


 もちろんクラーク様は初めの質問を忘れてはいない。私は両手を揉み合わせながらどうにかできないか考えたが早々に白旗を上げることにした。

 だって初めから見られてるし聞かれてるもの!


「あの、本で、ですね」

「うん」

「鉄格子に、スープをかけて、その塩分で錆びさせて脱出したってあったので……できるかなあと思って……へへ……」


 から笑いする私に、クラーク様は静かに頷いた。


「それ、何年もかかるやつだよ」

「え⁉」


 年⁉ 鉄って錆びるのに年かかるの⁉

 本には何年かかったかなどは書いてなかった。創作物、いわゆるフィクションだったので。

 さすがに待てない。年は待てない。


「というわけでこれは没収」

「ああああああ!」


 塩がクラーク様の懐にしまい込まれ、悲痛な叫びをあげる。他に使い道あるかもしれないから持っておきたかったのに!

 しかしどう考えても返してくれるはずがない。


「で、レティ」

「はい」


 いい笑顔で顔を寄せてくるクラーク様に引き攣った笑顔を返す。


「逃げようとしたんだからお咎めあるよね?」

「え」





 一晩中こってり恋愛小説音読された。恥ずか死ぬかと思った。



評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
『妃教育から逃げたい私』コミックス8巻5/1発売!
 


『妃教育から逃げたい私』

コミックス8巻

本日5/1発売!


最終巻ですー!
もしかしたら番外編とかはポロポロあるかもなのですが、コミックスの本編は一応こちらで完結となります!

(小説はまだ続く予定です)
(マリア編や、ブリアナとナディルの新婚編、子供たち編など書きたいなと思ってます!(未定))

今回特別に
書き下ろしSS収録!

最終巻ということで一生懸命書きました!
巻末の方にあります!
ぜひお楽しみください!

特典情報もこのページの下の方にあります!

諸々詳細はこちら⬇

i00000


『妃教育から逃げたい私』 コミックス8巻


発売日:2026年5月1日

あらすじ

長期滞在していた他国の客人たちが帰国し、平穏な王城。
しかしレティシアはある問題から逃げ続けていた。
それは「お世継ぎ」をどうするか。
周囲からのプレッシャーをかわし、夫・クラークと自分達のペースで夫婦生活を送ろうとしていた。
そんな中、夫婦で気晴らしに出かけた釣りの最中、レティシアはクラークのある変化に気がついて…?
二人は逃げずに、夫婦としての新たな一歩を踏み出せるのか?

逃げる妃と追いかける王子の胸キュンラブコメディ、ついに完結!!



特典情報

i00000




まんが王さんと漫画全巻ドットコムさん
特典がアクリルスタンドなんですが、
もーーーー可愛くて可愛くて!!!!

i00000


数量限定なのでぜひなくなる前にゲットしてください!

まんが王さんは菅田先生のサイン本抽選もあります!

⬇まんが王さん⬇



⬇漫画全巻ドットコムさん⬇



書泉さんではアクリルコースター付きが発売されます!

i00000


とっっても可愛い!
こちらも数量限定なのでなくなる前にぜひ!

 

どれも最高に可愛いです!
お気に入りをぜひ!

コミカライズはこちらで読めます!



ぜひお読みいただけると嬉しいです!
よろしくお願いいたします!

― 新着の感想 ―
[一言] ウポポイウポポイ 白鳥由栄は何か月かけたんでしたっけか(実話)
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。