↓ ↑ページトップへ
表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
【アニメ化】妃教育から逃げたい私【コミックス8巻5/1発売】  作者: 沢野いずみ
本編

この作品ページにはなろうチアーズプログラム参加に伴う広告が設置されています。詳細はこちら

PR
12/80

扉を閉めたい



 一晩一緒に過ごしてしまった。

 戻ってきた自室で茫然とする。

 ちなみにクラーク様は仕事に行った。忙しいらしい。忙しいなら私にかまうのやめてほしい。

 昨日は最悪だった。あのまま口以外の顔中に口付けされ、愛をささやかれ、身体を撫でられ、頭が沸騰するかと思った。

 そんな私がどうなったか予測できるだろう。

 気絶した。

 完全にオーバーヒートだった。耐えきれなかったのだ。

 よって、不本意だがそのままクラーク様と仲良くおねんねしてしまったのである。

 大事なことなので言っておくと、クラーク様は宣言通り私を手籠めにはしなかった。おかげで私はすやすや朝まで熟睡した。

 そして忙しいクラーク様は早朝に私に愛をささやきながら去って行った。

 有難いことに、私は誰にも昨晩クラーク様と同衾したことがばれることなく、自室に戻ってくることができたのだ。

 ふう、とため息が出る。ぐっすり眠ったはずなのにこの疲労感はなんだろう。

 私は座っていた椅子から立ち上がり、テーブルを動かそうと試みる。


「ふぬぬぬぬぬ」


 見た目に反して重い!


「何なさってるんですか?」


 困り顔で部屋に入ってきたのはマリアだ。朝食を乗せたカートを引いている。そういえばお腹空いたな。


「マリア、手伝ってくれない?」

「なぜテーブルを動かす必要が?」


 小首を傾げる。しぐさがいちいち可愛いな。


「この隠し扉を使えなくするためよ」

「隠し扉があるんですか!」


 途端にキラキラした目をされた。


「やっぱりお城ってそういうのあるんですね!」

「ええ、そうね、でも今そういうのどうでもよくて」

「本抜いたら動くのって定番ですよね!」


 興奮した様子でマリアがクラーク様の日記を引き抜く。動く扉。輝く瞳をするマリア。


「開きました!」

「ええ、よくそれってわかったわね」

「一目瞭然でした!」


 マリアが一目でわかるということはやはり罠だったのだな。簡単に引っかかる自分が悲しい。

 切ない気持ちになっている私を置いて、マリアは隣の部屋を覗き込む。


「これ誰かの部屋みたいですけど」

「クラーク様の部屋よ」

「え!」


 マリアが驚愕で目を見開く。


「ずっと隣の部屋にいたんですか!?」

「いやいつからかはわからないけど、昨日にはクラーク様はいたわね」


 マリアはへえー、と間に抜けた声を出しながら、本を戻し、扉を閉めた。


「すごい愛ですね」

「言わないで!」

「で、この部屋に来たんですか? 行ったんですか?」

「聞かないで!」


 耳を押さえて首を振るもマリアは好奇心を抑えきれない様子である。


「もういいから朝ご飯にして!」


 そう言うと、マリアはしぶしぶ準備をする。彼女は仕事に忠実だ。


「それで、どうしてテーブルを動かそうとしたんですか?」

「扉が開かないようにつっかえにしようと思ったのよ」


 素直に答えると、マリアは残念そうにする。


「せっかくこの扉があるのにそれじゃつまらないじゃないですか。そのままがいいです私」

「あなた私の状況楽しんでるでしょ?」

「貴族王族の恋愛話は私たち下働きの者にとってはとっても魅力的なんですよ」

「知らないわよそんなの!」

「素敵な話題を提供して下さい!」

「いやよ絶対!」

「まず昨日何があったか教えて下さい!」

「言わない!」

「奥様のいけず!」


 頬を膨らませるマリア。可愛いけど何が何でも教えない。だって教えたら絶対仕事仲間にベラベラしゃべる。あと奥様言うな。


「もう一人でやるからいいわよ!」


 怒鳴りながらテーブルを動かそうと試みる。ほんの数ミリずつしか動かない。腕がプルプルする。


「奥様って」


 朝食の片づけを済ませたマリアが口を開く。


「普段猿みたいなのに、基本は小動物ですよね」

「どういう意味だ!」



評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
『妃教育から逃げたい私』コミックス8巻5/1発売!
 


『妃教育から逃げたい私』

コミックス8巻

本日5/1発売!


最終巻ですー!
もしかしたら番外編とかはポロポロあるかもなのですが、コミックスの本編は一応こちらで完結となります!

(小説はまだ続く予定です)
(マリア編や、ブリアナとナディルの新婚編、子供たち編など書きたいなと思ってます!(未定))

今回特別に
書き下ろしSS収録!

最終巻ということで一生懸命書きました!
巻末の方にあります!
ぜひお楽しみください!

特典情報もこのページの下の方にあります!

諸々詳細はこちら⬇

i00000


『妃教育から逃げたい私』 コミックス8巻


発売日:2026年5月1日

あらすじ

長期滞在していた他国の客人たちが帰国し、平穏な王城。
しかしレティシアはある問題から逃げ続けていた。
それは「お世継ぎ」をどうするか。
周囲からのプレッシャーをかわし、夫・クラークと自分達のペースで夫婦生活を送ろうとしていた。
そんな中、夫婦で気晴らしに出かけた釣りの最中、レティシアはクラークのある変化に気がついて…?
二人は逃げずに、夫婦としての新たな一歩を踏み出せるのか?

逃げる妃と追いかける王子の胸キュンラブコメディ、ついに完結!!



特典情報

i00000




まんが王さんと漫画全巻ドットコムさん
特典がアクリルスタンドなんですが、
もーーーー可愛くて可愛くて!!!!

i00000


数量限定なのでぜひなくなる前にゲットしてください!

まんが王さんは菅田先生のサイン本抽選もあります!

⬇まんが王さん⬇



⬇漫画全巻ドットコムさん⬇



書泉さんではアクリルコースター付きが発売されます!

i00000


とっっても可愛い!
こちらも数量限定なのでなくなる前にぜひ!

 

どれも最高に可愛いです!
お気に入りをぜひ!

コミカライズはこちらで読めます!



ぜひお読みいただけると嬉しいです!
よろしくお願いいたします!

― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。