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遠い記憶

作者: 花井真苗

暗い気持ちになるので注意が必要です。

ただ私はワガママで、あなたのことを気遣えなくて、自分のことばかり…


大嫌いなんて言ってごめん。

本当は大好きなんだ。


ずっと側にいてくれると思ってた。

別れが早いなんて知らずに…


甘えてばかりの私は、あなたに沢山酷い言葉を送ったね。

今では後悔するばかり…

あの時、なんで私は、あなたに酷い事ばかりしたのだろう。


あなたが不安を感じていて、側にいて欲しがったのに、遊びたくて無視をした。


残りが少ないから近くにいて欲しかったのか、今ではわからないけれど。

自分の気持ちだけしか考えなかった。


あなたが私に言ったこと、今でも覚えている。

雪交じりの雨が降る中、二人で買い物していた帰り道、突然、あなたは言ったの。

「あなたが成人するまで生きていられるのかしら」

私は、あなたに「何を言ってるの」と聞いた。

だって、当たり前だと思っていたから。たまに煩わしいと思っても、ずっと一緒にいることが当たり前だと思っていたから。だから、冗談だと思った。たまに弱気になっていった言葉だと思った。

私が結婚して、子供を産んで、あなたに孫ができて、それからみんなに孫たちに見送られるのが当たり前だと思っていた。当たり前なんてなかったんだ。



思いやりがなくてごめんね。

もう謝ることはできないけれど、たまに思い出す。あなたとの思い出を…

だけど、あなたの声がだんだんと薄れてきて、今ではその声が思い出せない。


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