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Imitation  作者: ヴィラノ・エンヴィオ
幼少期編
31/154

13歳、入寮

第2章に入ります。

これからもよろしくお願いします。

13歳になったぜイエーイ!

今までと特に何も変わりゃしないのだが、ここからはアウルムも一緒に学校に行ける。アイツは平民だったから出てこなかっただけだし。


「というわけで、同室、よろしくな、アウルム」

「おう。ほれ、荷物入れといてやるから女子寮の方行け」

「おう」


結局俺の部屋は男女に1つずつとなってしまった。助かったのは、エリスがルナと同室になっても構わないと言ったことである。


学園内で爵位云々はあんまり関係ない――というのはあくまでも先生側からの贔屓がないってだけの話なんで、部屋の大きさとかはそれぞれまちまち。俺が2人部屋がいいと言っておいたので、父上が手を回してくれたようである。


俺はソルに持たせておいた石を目指して転移した。


「よ」

「いらっしゃい。早く女のカッコしなさい」


部屋の中に転移した俺はまだ荷物を廊下から運び入れている状態のソルを強化してやって部屋の奥に入る。アイテムボックスから女物の服を取り出し、変化魔術で少女の身体に切り替え、着替えてソルを手伝う。


「ふ、早く終わったわね。ありがと」

「どういたしまして」


強化を掛けていたことは分かっていたようだ。


ソルとルナの御両親が亡くなってから1年が経った。

ソルは魔物研究、ルナは死徒研究に精を出し始めた。すぐ傍に申し分ない研究素材が揃っているので2人の方向性はある意味間違ってない。


そしてルナがもたらしてくれる続編での設定の情報は非常に有益だった。

どうやら俺たちのところに魔物が1匹ずつ来るのは確定事項だったらしい。アレだな、少し設定が変わっちゃったってやつ。


ロキはスレイプニルのスーを、ソルは不死鳥のフォイを、ルナはアルミラージのアルを、エリスはヒュドラのヒューを。


待て。

何故エリスにヒュドラがついている。


そうツッコミを入れたのは俺だけじゃなかったんだが、どうやら、ゲームでは、1年生の後半に遭った事件以来エリスは攻撃を身に着ける――つまり、自衛手段を手に入れようと奔走したことになっているらしい。


それが、トゥルーエンドのエリス。

それでも彼女は一将にはならず、後方で支援を得意とする後方支援部隊の副団長をやっている――それが、イミドラ2で詳細に描かれたエリスのその後。


ヒュドラは暴れていたのをエリスが鎮め、すべての首をエリスが可愛がったことで落ち着くらしい。私にはできないかも、とエリスが言ってたが、それはそれでいいと俺たちは言っておいた。


無理にゲームをなぞらんでいいと。

過去からすっかり変わっているのだから。

明日が分かって生きている人間なんていない。


ところで、ギルドのおっさんたちに卵から孵ったメイを見せに行ったら、買い取りたいと言い出した人がいたので蹴散らした。

それをなぜか認めてくれたギルドの本部長らしきおっさんは俺とアウルムをギルドに無料で登録させてくれた。普通は手数料がかかる。


ギルドの認可が無ければ魔物狩りなどには参加できないので、認可証のプレートがあるだけでも助かる。

身分証明証にもなるしな。


「さてと。今日は夜のパーティで終わりよね?」

「だな。どうする、鍛錬して一休みして着替える、ってのでいいか?」

「ええ」


女の声でこの口調、変なの。


作業服にしていたのはシャツと短パンだったので、そのまま行くことにする。


「俺はこのまま行ける」

「ちょっと着替えてくるわね」


ソルもジーパンから短パンに着替えて戻って来た。

入寮日と入学式が同日という状況だったので、結構バタバタしている。


ちなみに、学校に魔物は連れ込みオッケーである。

それ専用の場所に繋いでおかねばならないが。


「でも、私たちにも魔物がつくなんてねー」

「意外っちゃ意外だが、なくはねーな。精霊はついてたわけだし」


イミラブではソル、ルナ、エリスには魔物ではなく、精霊がついていた。詳しいことは何も明かされずに終わってたが。

むしろロキに精霊が来てますが?

俺は俺の肩に乗ったままのミィを撫でる。


「ミィもだいぶ大きくなってきたねー」

「このままでかくなんのかなこいつ」

「いや、親と同じ姿になると思うよ、精霊だし」


まだコロコロしてますが?

腹を撫でてやろう、と言うとコロンと仰向けになるのが可愛くてつい撫でまくる。犬かおめーは。


鍛錬と言っても走り込みと素振りだけなので、早々に終わらせる。同じことをしていたのが、アウルムと、もう1人。


「ハンジ?」

「どーも」

「ハンジ、なんでここに居るの?」

「教育なら早くからやってて損はないぞって言われて送り込まれたわ」


イミドラの方どうなるんだろう。


「ハンジ、いや、イサオ。イミドラの方どうなるんだこれ」

「分かんねーけど、代役には会った。だからあいつの指示で行けると思うが」


一旦イミドラのイベントを思い返す。

何があった?

この時期は、何が起きている?


シュミレーションゲームはヌルゲーにはなりにくい。それが非常に恨めしいことだ。


そして俺はいくつかのイベントを見つけた。ルナから聞いていたイベントである。


「その代役が死徒の言葉についてちゃんと理解できれば問題なし、理解できていなければアウルムが拉致られんぞ」

「俺かよ!」

「あー、半精霊を奴隷にするイベント……」


ちなみにイミラブのスピンオフというか、ネット版のやつの方にあったらしいのだが、アウルムはアウルムという名ではない。

アウルムはシドという名になっていた。


シドは半精霊だったために奴隷に落とされ、非常に傷付いた状態で学校に入学してくることになる。


ちなみにそんなシドを拾い上げたのはフリマに興味を持ったロキだったのだとか。

結果的にゲームと同じ流れになるところが恐ろしい。


「この場合既になってるし、本来アウルムは此処にはいねえ設定だし?」

「なるようになれ、だな」

「拉致られたら助けに行くわ」

「拉致られる前に来てくれよ」


ああそういえば、ネイヴァス傭兵団という言葉に聞き覚えはないかとルナに問われて、どっかで聞いたと答えたら、こんな情報を貰ったのだった。


ネイヴァス傭兵団。

それは、どうやら人外ばかりの傭兵団であるという。それはそれは凶暴な傭兵団なのだそうで、団長はアンデッドのグランディータ。副団長はウェポンマスターという呪われた体質で、シェイディータという。


これ、たぶんイミドラで死徒側についた傭兵団のことだわー。

なんつーの?

状況を鑑みるにそれ以外浮かばねーわ。


で、その傭兵団はイミラブシリーズに於いて実は随所に出没していたらしい。

例えばの話ではあるが。

大きな鎌を持った赤毛の女であるとか。

青い髪の細っこいハンマー使いだったりが。

居たりするのではないかと。


ゲーム画面に出たことがあるのは団長と副団長ぐらいなものだったらしいので、メンバーはよくわからないが、少なくとも、隊長格が10人以上のかなり大規模な傭兵団であるらしい。


何が言いたいかというと、要するに。

ネイヴァス傭兵団なんてものは、デルちゃんとかアストとかリオであるとか、あの辺のやつらが入っているものなのであるということである。

俺らより動いてもらった方が早くね?


言っちゃダメ?

はい。


「ま、ほんと、なるようになれ、だな」

「イミラブはまだ始まってないしねー」

「イミラブの過去の小説あったよ?」


あー、そういやそうだなー。

って、クルミの声がしたよな、今?


俺は振り返る。そこにはクルミがいた。


「やあ、クルミ」

「やっほ、ロキ」

「で、今のって、ノベライズされてたほう?」

「うん」


クルミがゆっくり話でもしようと言い出したので、俺たちはシャワーを浴びてくることにした。


「野郎が多い方がいいか」

「ロキは目立つからね。スズでおいでよ」

「ああ」


てなわけで、一旦俺たちは解散し、ソルと一緒に部屋に戻って先にシャワーを浴びさせてもらった。


「アンタいよいよ生物本能消えてきたんじゃないの」

「いやー、でもただでかいよりは綺麗な方がいいと思うぜ?」


何の話ですかね。

胸ですけど。


とりあえず全裸で、ソルがさっさとシャワーを浴び始めたのを見て、髪を極力タオルでくるんで変化、と。

で、アイテムボックスから服を出して着用する。


アイテムボックスって便利だな。

身にしみて感じるわ。


ドライヤーなんてものはないが【乾燥(ドライ)】という魔術で髪を乾かした。ちなみに発案は随分と昔の人である。火属性だと楽にやれます、くらいのものである。

ただし、漢字を当てるということをやった御方を俺は知っている。銀髪銀目の色白なあの死徒である。


ソルも出てきたので俺が【乾燥(ドライ)】を掛けてやり、その間にソルは動きやすい私服を選んで着替えた。


「ちょっと、なんであんたと服のチョイス被ってんの」

「俺が聞きてえわ! なんでメンズとレディースなのにここまでデザインが被ってんだ!」


ソルお前実はメンズコーナーで買った?

んなわけあるかってな。

結局変えた。


私服なのでどうとは言わんが、ソルはソフトテニスのユニフォームみたいな上下である。

襟付きの半袖シャツの下から長袖が覗いていて、これはどうやらデルちゃんの趣味のようだが。色はオレンジ、長袖は黒。下は短い鶯色のパンツをサスペンダーで吊っていて、ブーツは黒。


俺はというと、シャツは長袖でこそないが黒で同じデザイン、先のすぼまったタイプの鶯色七分丈ズボンに黒ブーツ。


「似たような趣味してるのね」

「双子でしかも俺の私服を15年間選び続けたせいだろ!」


2歳当時から俺の服を指定していたのはアキラだったと聞いていた。


「さて、もうテラスが開いてるらしいわ。サロンは発表まで使えないけど、テラスでもお話はできるもの」

「だな」


俺はアウルムを呼ぶために部屋へ転移する。


「アウルム、支度終わったか」

「ちょっと待ってくれー」

「何てこづってんの」

「いや、なんか出た」


何が出た。

俺がアウルムのいるところに顔を出すと、そこには超絶巨大な蜘蛛がいた。


「何こいつ」

「地球ではシェロブとか言われるな」

「肉食?」

「まあ」

「よし、狩るぞ」

「今俺身体を金属に変えて身を守ってる状態なんですがねえ? はよしてくれ王水相手だと流石に俺も無理」

「王水なんぞ作ったら作ったやつが先に死ぬわ!」


どこぞの美食家マンガじゃねーんだから!

結局こいつどこから湧いたのか不明だが寮母さんがやってきて片付けてくれたのですぐに俺たちは身支度を整えて皆が待っているであろうテラスへと向かった。


誤字脱字の指摘、感想など、お待ちしております。

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