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Imitation  作者: ヴィラノ・エンヴィオ
幼少期編
22/154

卵を孵した

サブタイが思いつかない件


短めなので2話いきます

「スー」


スレイプニルにスーという名前を付けました。

食事の時間ですぞー。


魔物なので雑食です、なんでも食います。

なるべく肉以外をやる事にはしてるけど勝手に鼠食ってたことあるしあんま関係ないかもしれない。


勝手に食われたらどうしようもないがな!


ちなみに、どうやらアウルムは懐かれたようだ。

スーの方から寄ってくからな。

羨ましい限りだ。


と、俺は足を止めた。

アウルムも足を止める。

スーが近寄ってきた。


「……スー、お前、どこでこの卵拾ってきた……」


それとも、ふきざらしになっている此処にどこからか魔物でも入り込んだのだろうか。

はたまた――セトナたちが持ち込んだか。


「あら、卵なら私が持ち込んだものよ」

「セトナ……先に言ってくれ、頼むから」

「あらあら、ごめんなさい( ´∀` )」


セトナが現れた。スーを繋いでいるのは中庭だから、そりゃそうかと言えばそうだよなって感じだな。


「この子、まだちゃんと生きてるんだけど、なかなか生まれて来なくって」


心配した、ということだったらしい。親世代が温かいところで育つと、子供は寒さに極端に弱くなったりすることがあるらしいので、致し方ないともいえるだろう。


「こいつ、触っていいスか」

「いいわよ?」


アウルムはそっとその卵を抱き上げた。

卵の重さは大体1キロ前後なので抱えても問題はないだろうが、アウルムは腰を下ろした。


「その子孵せたらあなたにあげるわ」

「まじスか。ありがとーございます」


卵をポンポンと撫でるアウルムを横目に、俺はスーに持って来たエサをやった。

何故エサをやっている俺よりアウルムに懐いちゃうのかと思っていたが、よく考えてみれば、人間よりは精霊に近い彼のことである。魔物だって精霊の端くれに近いのであるから、懐きやすいのは当然でした。


餌をやり終わってアウルムの横に行ったら、アウルムの表情がすごく柔らかくて驚いた。

俺、この顔知ってる。


「……母親みたいな顔してんぞ、アウルム」

「……へっ?」


自覚なし、聖母の顔。

うん、聖母っつーか、もう、母親の顔って言ったが早い話。

コレーを抱いていたメティス様の顔と同じものを感じた。


「慈愛が滲み出てるというか」

「日向ぼっこに丁度いい日差しの頃、的な」

「2人して俺を女のようだと言ってるような気が?(#^ω^)」


言ってるもん。セトナと顔を見合わせて笑い合う。


いつ出て来てもいいんだよ、待ってるから。


ありきたりというか、どこかで聞いたことのある台詞だけれども、きっと本心からなのだろう、作り物めいた感じはどこにもない。アウルムの言葉は自然だ。

アウルムはそもそも、自分を偽る必要はないからな。


金にメッキはいらないだろう。





彼が抱えている卵が孵ったのは、昼食を済ませた頃だった。

ぴきぴきと小さな音をたてて、卵が割れた。


それを見ているアウルムの表情が何とも、嬉しそうな表情だった。


ぴいー!


高い声を上げて生まれてきたそれはコロッとしたまん丸い奴で、セトナが仰天して後ずさった。


「ちょ、それ鳳凰の雛!」

「片足じゃないから違くね」

「だから変なのよ、その子鳳凰なのになんで完全なの!?」


もしかしたら、なかなか生まれなかったことに関係あったのだろうかと言いつつ、ちょっと調べたいとセトナが手をそっと差し出す。アウルムが鳳凰の雛をセトナに渡そうとするのを見て俺は言った。


「たぶんスゲー嫌がるぞ」

「え、そりゃ、鳥だから親はアウルムでインプットしたかもだけど」

「いや、そこじゃない」


温めてくれた人を、彼らは分かってしまうのだろうか。

とりあえず渡された鳳凰はそれはもう火を噴くわ鳴くわバタつくわで大暴れしてアウルムの腕に戻った。


「言わんこっちゃねー」

「なんでわかったの?」

「そんな漫画があったなー」


同じ漫画をアウルムも思い浮かべてくれているようで何よりだ。


すっかりアウルムに懐いちまったそいつ名前を付けることになった。

ちなみに俺にも泊まってくれる。


「この鳳凰、目の色が左右で違うな。金と銀」

「ああ、なら、その色を持ってる人には懐くわ。金色の目だとあとは、アストとゼロにも懐くかしら」

「銀髪がオッケーってことは、ラーもいけるな」


生まれたての雛はふわっふわの丸っこくてコロコロしたやつ。

デルちゃんに見せたらちゃんとした返事が返ってきた。鳳凰の雛と呼ばれるものは数種類いるらしいが、今回は白かったので、まだ何になるか正確には分からない段階らしい。


「なんであなたは紅翠なのに嫌がられないのよー!」

「俺の種族不死鳥( ´∀` )」

「スイームルグごと死んでしまえ!!」


デルちゃんはこのタイプの鳳凰の雛に会ったことがあるそうだ。


「そのタイプの雛は成長がめちゃくちゃ早くてな。まあ放置してりゃなるようになる」

「何色がヤバいとかある?」

「虹色は手が付けられんから回避命令」

「「了解」」


デルちゃんが手を付けられないってどんな猛者だ。むしろ見たいわ全く関係ない安全圏で。


評価、コメント、誤字脱字の指摘等、よろしくお願いします。

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