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Imitation  作者: ヴィラノ・エンヴィオ
幼少期編
16/154

動き出した、

後半ちょいシリアスになってきます

「アストー! できたー!」

「おー、やっぱうまいな、コレーは」


俺よりも妹の方がめっちゃ褒められてますが何か?

俺が切ないわ。


俺はいろんなものを作ってなんとかスキル上げ中ですよ。

もうわけわからん。

とにかく簡単なものの合成からやり直せって言われてやり直し中。


合成と錬金術を混ぜて考えるから失敗なんぞ起きるんだと言われた時にはなるほどと思ったけどな。


金属を弄れば錬金術、他のものも含めていろんな門を弄れば合成となるらしい。錬金術は合成も分離も含めているので全くの別分野ということだ。


「ロキ、一体何を作りたがっているんだ?」

「えー」

「闇――じゃなかった、リオの親父さんの領分を多分に含んでるじゃねーか、これ」


勝手に設計図見られたわ。

覗き込まれた設計図、でも日本語で書いてんのに読めたらしい。


「おま、日本語読めんの?」

「一時期日本に住んでたこともある。数奇な運命とはよく言ったもんでな。アストも行ってたことあるぞ」

「マジか……」


動きやすいシャツとズボン姿で作業してるんだが、何故こう、こいつらの服の方が動き易そうなんだ?

何でTシャツ着てんだっつーの!!


「俺もそっちの服がいい……」

「シャツは慣れるとこっちの方が楽だもんなー」

「作ってやろうか?」

「まじか」


あざーす!!


ということで、久しぶりのシャツ。色は白になるけどいいかって聞かれて安いのでいいよって言ったらよし値段を吹っ掛けてやろうとか言われて猛反対した。


「しかし、この構造だとちょっとなー……ここに刻む術式、もう一個の方じゃね」

「いや、フレームの方の問題だろ。この術式の方が頑丈になるぞ」

「でもこれじゃ崩壊起こすって」

「それは同感」


アストまで覗き込んできた俺の設計図だが、スーツケースサイズに工房を持ち運べないかという案を書いていたんだが、無理と言われているような気がする。


「ちなみにこれを実現するならどんな素材がいるんだ?」

「サンドドラゴンの角」

「いいやロックドラゴンの肩の骨だね」

「ドラゴンに変わりはないんだな!」


実現不可能って言ってない?

俺ドラゴンなんて倒せないからね?

死徒に頼む?

その手があったか。


って、やるわけねーべ。


「ロキ兄様、1人で百面相してる」

「口に出すんじゃありません」


言わないでコレー、俺のメンタルがやられてしまうぜ。


いろいろと話し合った結果、刻む術式から弄ってみることになった。


「その術式を支えるだけの魔力媒体としてドラゴンを上げただけだからな。そこが脆いと全体で崩壊起こすから」

「ふむふむ」


彼らもかなり物作りをしてきたということなので、先人に学ぼうぞ。

と思った。

よって、現状である。


現在11歳、中等部の学校へ行くまでに完成させたかったけど無理っぽいわー。

クルミにはその旨の報告をした。


そんなことを考えていたら、ゼロから報告が上がってきた。


「ロキ」

「なんだ、ゼロ?」

「死徒が出た」

「!」


どこに、と小さく問えば、セーリス男爵領、と返ってきた。


「……セーリス男爵領、だと!?」

「ああ」

「なんでまた……!? くそっ!」


俺は通信用の水晶に魔力を叩き込んだ。


「ソル! ソル応えろ、ソル!」


俺が呼び掛けてしばらくすると、ソルが応えた。


『なーに、ロキ?』

「最悪の事態が起きたっぽいわ」

『あら、何か変わった?』

「落ち着いて聞け」

『先に話し手のお前が落ち着け』


ごもっともです。


『それで?』

「死徒が出た」

『うん』

「お前んとこに」

『う……ん!?』


俺が言った意味が分かったようで、ソルはゆっくりと言葉を紡いだ。


『……何か対策方法は?』

「今のところ、ない。強いて言うなら、死徒列強を送るくらいだ」

『……ッ』


今ソルとルナは王都に居る。長期休暇といっても往復3ヶ月の地方は帰ったりしません。転移? あれは金掛かるから男爵領じゃ無理だわ。


「ちょっと代わりな」

「?」


デルちゃんに言われて交代する。デルちゃんとアストはソルとも面識を持たせておいたので問題ない。


「あー、ソルちゃん?」

『デルちゃん?』

「これから俺たちが列強を連れてセーリス男爵領へ向かう。うまくいけば人口の半分は残るが、今から俺たちが全速力で向かっても一晩は掛かる。あんまり期待するな」


そこからソルの声のトーンは一気に落ちてしまったが、分かったことはある。


『……では、私も貴族として依頼します。……死徒を、他の領地へ行かせてはなりません。なんとしても食い止めてください』

「ああ。報酬は?」

『……領内の魔石の3分の1をお譲りします』

「よし、乗った」


不穏な空気を感じていたらしいコレーが親たちを呼んで来たらしく、一緒に錬金術をやっていたレスター(紹介忘れてた、俺の家庭教師の後輩さん)にしろ両親にしろ、皆庭に集まっていた。


「しばらくロキを借ります」

「はい……その子に危険の及ばないようにしてください」

「ええ、ご安心を。あなた方に、破壊の神霊サッタレッカの加護のあらんことを!」

「技巧神アスティウェイギアの加護のあらんことを」


デルちゃんとアストは真っ黒な巨大な竜を呼び出す。これがリオであることを俺は、その角の形で知ることになった。


ブックマークが50件超えてたぜ―オウイエー


ありがとうございます。

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