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終業式、誰もいない教室に呼ばれた俺だが、彼女から好きだと言われてしまった。俺から言おうと思っていたが、結果は変わらないだろう。俺たちはこうして付き合いだした。ずっとずっと、この感情は変わらないだろう。
私たちは、こうして付き合いだした。
友人には、翌日に、告白して、成功したということを言ってみたら、よかったねと、そっけない一言が返ってきた。
「もっと、何か言われるんじゃ以下と思ったんだけど」
「だって、私だって付き合ってる彼いるわけだし。友達が彼氏持ちになったからって、別段問題ないわよ」
「そっか…って、付き合ってるのいるの?!」
「いるわよ~」
家から持ってきたであろう水稲のお茶をすすりながら、クラスのとあるところを指さす。
私が向くと、そこには、5人ほどの男子がいた。
「あのなかに、いるわよ」
「ねえ、誰か教えてよ」
「だーめ、当ててみたらどうかな」
「いじわるー」
いつもの日常、いつもの友人、いつも通りの生活。
それでも、私が楽しいと思えるのは、彼ができて、さらに楽しみが増えたからだろう。
どこまでも広がっている青空のように、太陽のように、私も、どんどんと楽しみが広がっている。
そんな確信をふと持った。